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適応力

作者: あまね

「さっきから、ジロジロこっち見て気持ち悪いのよ あんた」


 イケイケな女性にそう言われたら、激昂するか、殴ったろうかと思う中年男性は3割。


 5割は余計なことを言わずに、黙ってまぁ虫の居どころが悪かったんだろうとか、もうしょうがないからと、黙って受け流す事だろう。


 僕みたいな、人畜無害を気取る事なかれ主義の中年男性は頭を下げる事に必死だ。


 公共の場所だろうとなんだろうと、そう言うオモチャのように、土下座しながら拝み倒すように、反省点をのべるのだ。


「申し訳ございません、まさか年下女性に公然と気持ち悪いなどと、不快な気持ちをさせてしまう事になろうとは、示談金目的のカツアゲも、女性が少しセクハラされましたなんて、軽くネットに上げれば、私のような気持ち悪いオヤジなんかの人生を、滅茶苦茶にしても、許される女性に、この下級の市民の中年男性が、不快な気持ちにさせてしまうなどとは、あってはならない事ですよね、土下座や示談金程度では、女性は許さない時代とはいえ、こんなしがない中年男性としては、詫びるぐらいしかありません!貴女様に、警察を呼ぶような手間をとらせる事もしません、自首してまいります、貴女の視界に入り貴女の気分を害したと言う、罪を償いたいけど、人権なんて無いに等しい中年の男が罪を償ったとして、貴女は許しなどしないでしょうお金も誠意も法律も、貴女のお気持ちのまえにはなんの役にもたたないでしょう、本当にどうしたらよいものか、貴女のお気持ちで、裁かれるこの身の幸運と不運とを、嘆き喜びそれを受け止めたいと思います、ですのでどうか、家族には、せめて家族には手を出さないようお願いします、もちろん家族に手を出すのも貴方のお気持ちの次第ということは、重々承知の上の、私のお気持ちなのです」


 思いの丈を込めて、相手に不快な思いをさせたのなら謝る、家族には手を出さないでほしい、お金も誠意も法律も、女性の前には何の役にもたたないことは知っている、女性こそが偉い世の中になりましたと、持ち上げながらも、暴力沙汰や酷いことは何卒しないでくださいと、周囲の人などが、女性も何かしら問題があったんじゃないかと、ワンチャン警察呼んでくれるような雰囲気を出すために、土下座で拝み倒すような僕みたいな、対応するのが1割もいる。


 僕みたいなものが、1割もでると言う事は、世の中はこういう男の方が、最近の世の中の女性へは、こうした方が良い方法だと適応しようとしているのかもしれない。


 何せ僕は、目の前の彼女と結婚している。


「金稼いで貢いでなきゃ、ぶん殴ってその口効けなくして離婚しているんだから感謝の心忘れるなよ」


 腹への蹴り一発と暴言だけで、許してくれる

 彼女のような女性も最近では3割ぐらいいると言われているのだ。

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