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バニラパンチ  作者: うみこん(宇宙みかんコンピューター)
第三章 王国
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第87話 姉妹の別れ。ニンニン逃げろ! 捕まるな!

「ビビエル!!」


 すぐに立ち上がったニーナは足を引きずりながらビビエルに近づいた。


 そしてニーナは彼女の頬を思い切り叩いた。


「なんであんなことしたの」


 ニーナは聞いた。


「アランは死ぬ気だった。だから。これで彼は死ななくて済んだでしょ?」


 ビビエルは言った。


「でもサイファーを倒すチャンスも失った」


「だったらお姉ちゃんはアランが死んだ方がよかったっていうの?」


 ビビエルはそっぽを向きながら聞いた。


「そうは言ってない」


「サイファーの側につけばもう仲間が傷つくのを見なくて済むでしょ。お姉ちゃんも戦うことない。彼に従えばいいんだよ。私たち全部間違ってたんだよ。それにようやく気づいた」


 そう言ったビビエルにニーナは悲しい表情をした。


「私が彼につくことはない」


「どうして? 彼が間違ってるから? でももう彼はこの国の王様だよ。だったら彼に従うのは何もおかしくない。今までみんなそうやって歴史を繰り返してきた」


「私はあの学園の生徒会長。洗脳されたみんなを救い出す義務がある」


 ニーナは言った。


「でもお姉ちゃんは辞めさせられたじゃん! 大体生徒会長だってアンナに言われてなったんでしょ? どうしてそんなものにこだわるの?」


 ビビエルはニーナの方を見て叫んだ。


「みんな私を慕ってくれた。私に一度は投票してくれた人達。彼らを無碍にはできない」


「だからサイファーの側にはつけないの?」


「そう」


 ニーナは小さな声で答えた。


「だったら」


 ビビエルは光線銃を取り出してニーナに向けた。


「私たちはもう敵同士……。お姉ちゃん、私に殺されたくなければ逃げて」


「ビビエル……まだ遅くない。気が変わったなら……」


 ニーナが言ったがビビエルは容赦無くニーナの足元の岩を撃って破壊した。


「早く!!」


 ビビエルは叫んだ。


 そんな彼女を見てニーナは悲しそうな表情のまま彼女の元を去った。


 ニーナがいなくなったことを確認したビビエルは銃を下ろし、サイファーの元へと近づいて言った。


「サイファー。あなたの仲間になってあげるには条件がある」


「条件だと? ふざけるな。立場がわかってるのか?」


「あなたはもうこの国を乗っ取るという目的は達成した。その次には何が待ってると思う? このボロボロの国を立て直さなきゃ。だったら優秀なエンジニアは絶対に必要だと思うけど?」


 ビビエルは言った。


「………条件ってのはなんだ?」


「お姉ちゃん達には手を出さないで。少なくとも向こうから手出しをしてくるまでは」


    ◇


 ビビエルの元から逃げたニーナはミルとアルル、ルアルと合流した。


 彼らはリンカの入った治療ポッドを運び出し、隠れながら移動している所だった。


「ニーナちゃんそんな足で歩き回って大丈夫だったの?」


 ミルが聞いた。


「ちょっと無理をしすぎた」


 ニーナそう言いながら痛そうに顔をしかめた。


 彼らは路地裏に隠れながら道に出る機会を窺っていたが、ニーナ達を探す警備隊も増えてきて出て行くことができずにいた。


「くっそ〜! お姉ちゃん、透明の術とかないの〜?」


 ルアルが聞いた。


「そんなものあるわけないでしょ」


 アルルが言った。


「困ったな〜どうしよっか〜」


 ルアルが唸っていると、アルルが突然彼の口を手で覆った。


 彼らのすぐ近くに城の警備隊が近づいて来ていたのだ。

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