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バニラパンチ  作者: うみこん(宇宙みかんコンピューター)
第二章 学園
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第58話 さようなら♡♡♡♡

「うあああああああああああああああ!!!!」


 リンカは突然叫び声を上げながら、その体からは赤い光を出した。


 その光はリリィの力を飲み込んでリリィを吹き飛ばした。


 アランも吹き飛ばされてシールドが消えてしまう。


「な、何やってるんだ!! 早く吐き出すんだ!! 死ぬぞ!!」


 アランが叫んだ。


「うあああああああああああああああ!!!!」


 リンカは叫び続けながらも吐き出そうとはしなかった。


「あっはっはっは♡ リンカちゃんここまでバカだとは思わなかったなあ」


 リリィが言った。


「私はああああ!! 私はぁ!! 負けませんからああああ!!!!」


 リンカがそう叫ぶと一際強い光が彼女を飲み込んだ。


「な、なんだ!?」


 そしてその光は一気に収まった。


 光の中から現れたリンカは今までよりもさらに強いオーラを放ちながらリリィの元に歩いてくる。


 彼女の目も赤い光を強く放ち輝いている。


「あ、あれ? 死んでないの?」


 リリィは言った。


「リ、リンカ! 大丈夫か!?」


 アランが言った。


 リンカは何も答えずリリィに手をかざすと、それだけでリリィは吹き飛んだ。


「体が、燃えるように熱い……。でも、あなたのことだけは倒します」


 リリィはすぐに起き上がって高速移動でリンカの後ろに回った。


「いくら強くなったって私の動きにはついてこれないよね!!」


 リリィがそう言いながら後ろからステッキで殴ろうとしたが、リンカはたった指2本でその攻撃を止めた。


「え!? なんで!?」


 それだけでなくリンカはそのままエネルギーを放ってリリィを吹き飛ばした。


「こんな不毛な戦い、もう終わらせます」


 リンカはそう呟くとそのまま一瞬でリリィに駆け寄り、彼女を殴った。


「うっ……!!」


 リリィは苦しそうな声を上げて倒れる。


「わ、私より早いなんて……。どうなってるの」


 再びリンカはエネルギー波を放ってリリィを吹き飛ばした。


「うわああっ!!」


 リリィは倒れたが彼女はすぐに立ち上がって反撃を繰り出した。


「く、くそッ!! これでもくらえ!!」


 リリィはステッキを振ってリンカに炎と電撃と冷気を同時に浴びせた。


 だが、リンカはそれを片手で弾いた。


「あなたの負けです。リリィさん」


 リンカが言った。


「あははは! 私の負け? そんなことあるわけないでしょ!! 絶対にお前ら全員殺してやる!!」


 リリィはそう言ってステッキを投げ捨てるとナイフを何本も取り出して一斉に投げた。


 だが、リンカは飛んできたナイフを全て蹴って打ち返した。


「ああああああああああああ!!!! イライラする!!!! ここまで私を怒らせて、もうどうなっても知らないから」


 リリィはそう言ってゆっくりと浮かび上がった。


 リンカはその様子を下から見守る。


「何するつもり?」


 リンカが聞いた。


 リリィは答えずその手の中に全てのエネルギーを溜め込んでいる。


「殺してやる……殺してやる……殺してやる……。あははは♡ 殺してやる!!!!」


 リリィはそう叫ぶとエネルギーを放った。


 だがその行き先はリンカではなくその向こう側だった。


「まさか!?」


 リンカが振り返ると彼女の後ろにあったギロチン台が吹き飛んでいた。


「ふう〜。いっちょあがり〜!」


 リリィは手をパンパンと払いながら言った。


 リンカがギロチン台の方に駆け寄ると、砂埃の中からロンド達が出てきた。


 クリスやピッカーは怪我をしており、ロンドに抱えられている。


 アランやビビエル、ニーナもなんとか無事な様子だったがそこにミルの姿だけがなかった。


「ミル!? どこ!?」


 リンカは叫びながら砂埃の中に入っていった。


 視界の悪い中、1人の少女が倒れているのが見えた。


 だが、そこにいた彼女はギロチン台の柱に胸を突き刺されていた。


「ミル!!」


 リンカは叫んで彼女に駆け寄った。


「ミル!! 返事をして!! 起きてよ!!」


 リンカが何度も声を掛けるが彼女からの返事は一切なかった。


「どうして……どうして……」


 リンカは腰を落として涙を流した。


 そんなリンカの元にもう一撃、リリィからの攻撃が飛んできた。


 辺りの建物を破壊しながら砂埃はさらに大きく舞い上がった。


「リンカ!!!!」


 離れた所で休んでいたビビエルが叫んだ。


 彼女はリンカの元へ駆け寄ろうとしたが、アランに止められた。


「離して!! 離してよ!!」


 ビビエルが叫ぶが、砂埃の中から1人の少女が赤い光を放ちながら現れた。


 彼女はミルを抱えたままアラン達の元に近づいた。


「彼女は私が倒します。ミルを……お願いします……」


 リンカはそう言ってリリィの元へ掛けて言った。


「うああああああああああああああああああ!!!!」


「ふっ! まだまだ元気みたいだね♡ でも私だって!!」


 リリィはリンカに向かって電撃を放った。


 だがその攻撃を食ってもリンカはそれをものともせずに飛び上がった。


「な、なんで!? 当たってるはずなのに!!」


 驚くリリィをよそにリンカはそのまま彼女を空中で殴って学園まで吹き飛ばした。


 突然飛んできたリリィを見て洗脳された生徒達が集まってくるが、リンカはそんな生徒達を跳ね除けてもう一度リリィを殴った。


 リリィは壁に叩きつけられた。


「あなただけは……!! あなただけは、許しません!!」


 リンカはその手から強力なエネルギー波を放って建物ごとリリィを吹き飛ばした。


「うっ……うはっ……」


 リリィは苦しそうに横たわる。


 リリィは最後の力を振り絞ってリンカに攻撃を仕掛けようとするが、リンカに腕を掴まれて止められた。


「リ、リンカちゃん……。私達、同じ学園の生徒だよね? そんな私を殺すつもり?」


 リリィは言った。


 リンカはそんなリリィの言葉を聞いて、腕を掴んだまましばらく固まっていたが、決心を決めると一言呟いた。


「さようなら」


 リンカはリリィを空高く投げ飛ばすと、そのまま彼女に向かってエネルギー波を放った。


 彼女の持っていた3つのエレメンタルジェムは空中で砕け散って、そのままリリィは消えた。


 そしてジェムの無くなったステッキだけがゆっくりと地面に落ちてきた。


「リンカ!!」


 そんなリンカの元にビビエルが駆け寄ってきた。


 その手の中にはミルが抱えられている。


 リンカはミルの顔を直視することができずに目を背けてしまった。


「ごめん……助けられなくて……」


 ビビエルがリンカに謝った。


 リンカは無言で涙を流す。


 誰もリンカに声を掛けることができず、沈黙の時間が流れる中、遠くから声が聞こえてきた。


「お〜い。みんな、私を置いていくなんてひどいよ〜」


 リンカはその声に振り返った。


 遠くから歩いてきているその人物は、ミルだった。


「ど、どういうこと!?」


 皆一斉にビビエルに抱えられていたはずのミルを見ると、そこにいたのは人形だった。


「また人形!?」


 リンカはその瞬間、ミルの元に向かって走っていった。


「ミル!! ミル〜!!!!」


 リンカはその勢いのままミルに抱きついた。


「よかった!! よかったよ〜。ミルが無事で……」


「あれ〜? どうしたの? ちょっと強いよ〜」


 困惑するミルをよそに、リンカは彼女のことを強く抱きしめた。


「でもなんで!? もしかしてアランの仕業?」


 ビビエルが聞いた。


「僕は何もやってない。無実だ。もしかすると、リリィの強いエネルギーに反応した人形が一番近くにいたミルの姿をコピーしたのかもな」


 抱き合って喜ぶリンカ達の元に、全員が集合した。


「ビビエル、リンカ、みんな。私が捕まったせいで、ごめんなさい」


 ニーナが謝った。


「ほんとだよ!! 何回死にかけたことか!! もう3回くらい死んだ気分だよ!」


 フォックスが叫んだ。


「どっちにしろ、サイファーのことだ。リリィを野放しにしておけばいずれ僕たちにも被害が来ただろう。それは海賊にも同じことだろう?」


 アランが言った。


「それは……」


 フォックスは口籠もった。


「みんな、ありがとう」


 いつも無表情のニーナが少しだけ笑みを見せた。


「まあまあ、とりあえず一件落着〜ってことで、これからどうするの?」


 ビビエルが言った。


「俺たちはとりあえず船に戻るぞ。じゃあな、リンカ。オーブのせいで腹壊さないといいな」


 ロンドはそう言って仲間を連れて去っていく。


「ありがとうございます! ロンドさん!!」


 リンカがロンド達に別れを叫んだ。


「私はこれから城に向かう」


 ニーナが言った。


「城って……王様がいる城?」


 ビビエルが聞いた。


「そう。リリィに王族の誰かがもう1つのオーブを持っていることを話してしまった。だから彼らより先に見つけ出す……」


「じゃあ私も行くよ!」


「私も行きます!」


「リンカちゃんが行くなら私も〜」


「僕も、興味ある」


 ビビエル、リンカ、ミル、アランの4人が名乗りを上げた。

リリィさんいままでありがとう

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