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バニラパンチ  作者: うみこん(宇宙みかんコンピューター)
第二章 学園
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第52話 魔法少女リリィ、3つの力

「バーーカ♡」


 リリィが言った。


「私がそんな簡単にビビエルちゃん言う事聞くと思う?」


 リリィはフラフラになりながらもゆっくり立ち上がった。


「言う事聞かないんだったら無理やりにでも聞かせるよ?」


 ビビエルは電撃を纏うレイピアをリリィに向かって突き出して言った。


「はは~ん。ビビエルちゃんはもう私に勝ったつもりでいるでしょ~。残念でした! あなたが勝ったのは炎の私だけ!」


「炎の私?」


「そう! 言ってなかったけど、私には3つの命があるんだ♡ ビビエルちゃんはその1つに勝っただけに過ぎない」


「3つの命? どういうこと?」


「ふふふ。じゃあ見せてあげよっか? 私のもう一つの命」


 リリィはそう言いながら黄色に光る雫型の宝石を取り出した。


「じゃあ、行くよ……?」


 彼女は自分の体の前に宝石をぶら下げてから呪文を唱え始めた。


「大いなる力よ、我が肉体に雷の力を……。アクセス!!」


 リリィがそう叫ぶと彼女の体を黄金に輝く電撃が纏う。


 ビビエルに何度も攻撃されてボロボロになっていた彼女の衣装が、その電撃を浴びるたびに綺麗になっていく。


 最後に一瞬だけ強い光がリリィの全身を包み込み、彼女は別の姿に変身した。


 炎を身に纏っていた時とは違い彼女は黄色いアクセントの入った衣装を身に着けており、ステッキも先端に雷の形のモチーフがあしらわれたものに変わっていた。


「じゃじゃーん♡ 雷の魔法少女、リリィ・スパーキー! これまた参上!!」


「雷!?」


「そうだよ? 雷を操れるのは自分だけだと思った?」


「うるさい! 私の方が強いから! なんてったってギア15だからね!!」


 ビビエルはそう言ってリリィに向かって電撃を放ったが、リリィには当たらなかった。


 リリィはいつの間にか消えて居なくなってしまったからだ。


「ど、どこ!? どこに行ったの……?」


 ビビエルが辺りを見回していると突然後ろから声が聞こえた。


「こーこーだーよ♡」


 リリィはビビエルの後ろにいつの間にか回り込んでおり、そのままビビエルに攻撃を浴びせた。


「うわあああああああっ!!」


 ビビエルはリリィに吹き飛ばされた。


 彼女はすぐに起き上がって攻撃態勢に入るが、再びリリィを見失ってしまう。


「ばあっ!」


 今度はリリィがビビエルの目の前に突然現れ、再び攻撃を仕掛けてきた。


「うわっ!!」


 ビビエルはリリィのスピードに全く付いて行けず、為す術なく攻撃を受け続ける。


 次第にビビエルは防御態勢すらも取ることができなくなり、そのまま倒れた。


 だがそんな彼女をリリィが受け止める。


「ふふふ♡ まだしんじゃだーめ♡ なんか私も楽しくなってきちゃった」


 そう言ってリリィはビビエルの腹をステッキの柄で突いた。


 ビビエルは腹を抑えながらゆっくり後ずさりをする。


「ねえねえ、私に勝てると思った? あはは♡ 思ってたでしょ? かわいいなあ♡」


「わ……私は絶対にお姉ちゃんを助けるから……だから……」


 ビビエルは塔の上を見てから言った。


 窓は閉まっているがその向こう側にはニーナがいる。


 絶対に彼女を助けなければ。


 ビビエルは心の中でそう呟いて拳を握った。


「だからなあに?」


 リリィが聞いた。


「だからっ!!」


 ビビエルは突然レイピアを天高く突き上げた。


「な、なに?」


 リリィは空を見上げた。


 夜空に大きな雲が掛かっている。


 その雲は暗闇でも分かるほどに黒く、怪しげにピカピカと光っている。


 リリィはビビエルを見た。


 彼女がレイピアを上げたことで上空にある雲は明らかに動いていた。


「まさか……あれを!?」


 リリィは何かまずいことが起きると思い、ビビエルに攻撃を仕掛けようとした。だがそれよりも早くその巨大な雲からビビエルに向かって雷が落ちた。


 爆音と強い衝撃でリリィは吹き飛ばされる。


 雷が落ちたビビエルは全身強い光に包まれながら宙に浮いた。


 そして彼女の体からは何本もの稲妻が放たれ、リリィを襲った。


 リリィは高速移動で雷を避けながらビビエルに近づこうとしたが全てを避けきることができず、攻撃が直撃して再び吹き飛ばされる。


「ど、どうなってるの~!!」


 リリィが叫んだ。


「これが私の最終形態」


 ビビエルはそう言ってリリィに向かって雷を落としていく。


「わ、私の高速移動の方が早いから!!」


 リリィはそう言うが、やはりビビエルによる落雷は彼女には避けきれず簡単に命中してしまう。


「いった……」


「早くもう一つの命をだしたら?」


「うるさい! そんな簡単に出すもんじゃないの!!」


 リリィはビビエルに向かってステッキを振って電撃攻撃を浴びせたが、彼女には全く通用しないようで逆に雷を撃ち返される。


「くっ……」


 リリィは悔しそうな表情を浮かべながら水色に輝く宝石を取り出して呪文を唱えた。


「大いなる力よ……。我が肉体に氷の力を……。アクセス!!!!」


 すると、彼女の体の周りを冷気が取り囲んで、体中が凍り付いていった。


 そして氷がはじけ、姿の変わったリリィが現れた。


 水色を基調とした衣装を身に纏って、リリィはステッキを振った。


 すると、ビビエルの手足が凍り付いて身動きが取れなくなった。


「へっへ~ん♡ どうだ! 私の攻撃は!」


 リリィは自慢げに言ったが、ビビエルは雷を起こしてその氷を簡単に砕いてしまった。


「な、なんで!?」


「さあ、早くお姉ちゃんを返して」


 ビビエルはリリィに向かってレイピアを突き出して言った。


「ふんっ。脅してるつもり? そんなもので私は屈するような女じゃないよ。ベ~」


 そんなリリィにビビエルは容赦なく攻撃を浴びせる。


「私はお姉ちゃんの為なら人を殺す覚悟がある。早くしたほうが身のためだよ」


「いったぁ……」


 リリィはしばらく何も言わずビビエルの様子をうかがっていると、ビビエルは再びリリィに向かって攻撃をした。


「はぁ……。分かった分かった。もう降参です!」


 リリィはそう言うと、ステッキを置いて立ち上がった。


 彼女は両手を上げて降参のポーズを取った。


 ビビエルはそんな彼女を見て攻撃をやめたが、リリィはその瞬間ニヤリと笑みを浮かべて手のひらを2回叩いた。


 すると塔の中からニーナが2人の生徒に連れられて出てきた。


 ニーナは生徒たちにナイフを突きつけられている。


「どういうこと!? 降参でしょ? お姉ちゃんを離して!」


 ビビエルが叫んだ。


「あれあれあれ? 立場逆じゃないかな~? いい? 私は一言命じるだけでニーナちゃんをいつでも殺せるんだよ? 言う事聞くのはそっちでしょ~♡」


 リリィは満面の笑みで言った。


「き、汚いよ!!」


「汚い~? 賢いって言ってほしいな♡ 残念だけど、これでもうあなたは私には逆らえないよね。あははは♡」


「ビビエル……私は大丈夫」


 ニーナが言った。


「大丈夫じゃないでしょ!!」


 ビビエルは力を使うのをやめて空中からゆっくりと降りてきた。


 彼女の放っていた稲妻も消えていった。


「さ。形勢逆転ってことで。続きやろっか?」


 リリィが言った。


「これ以上何やるのよ」


「決まってるじゃん。こ・ろ・し・あ・い♡」


 リリィはそう言ってビビエルを思い切り殴った。


「いい? 一度でも私に攻撃をしたら私は容赦なくニーナちゃんを殺すよ?」


 リリィは氷を纏った硬い拳でビビエルを殴り続けた。


 ビビエルは口から血を流しながら必死に耐えた。


「わあ♡ 真っ赤だね~」


 リリィは楽しそうにビビエルを何度も殴った。


「やめて……。やめて!!」


 ニーナが呟いたがその声はリリィの元には届かなかった。


 一通り殴った後、リリィはビビエルを蹴り倒して彼女のベルトを奪った。


「いいもんゲット~♡」


 リリィは嬉しそうにベルトを持ち上げるとベルトにキスをした。


 リリィは上機嫌でスキップをしながらビビエルの周りをまわる。


 だが次の瞬間、広場に銃声が響き渡った。


「いっ……た……」


「お姉ちゃん!?」


 いつの間にかニーナが生徒達を倒し、拳銃でリリィを撃ったのだ。


「ビビエルを傷つける奴は許さない……」


 ニーナはこれまでにないほど怒り、その手は怒りで震えていた。


 彼女は銃を構えたままリリィに近づいた。


 リリィは撃たれた横腹を抑えながら倒れている。


「私があなたを副会長に選んだ。私がビビエルたちにオーブを取りに行かせた。全て私のせい。だから私が終わらせる」


 ニーナは拳銃をリロードした。

連休2日目、今日も何もせずのんびり過ごしてしまった。

悲しい。

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