第113話 みんなのちから剣!
そんな彼女たちの戦いを見ていたハヤトは魔剣を皆に向かって突き出して言った。
「皆さんの魔力、分けてください。リンカさんの為に! そして、この世界を救うために! この剣に皆さんの魔力を集めるんです!」
彼は必死に真剣な表情で言った。
「もう二度とリンカさんを失いたくないんです」
彼はそう呟いた。
そう言った彼を見てアランは立ち上がり、剣の柄に手を乗せた。
ぼんやりと緑色の光が彼の手を包み込み、剣に吸い込まれていくのが見えた。
「よし。僕は協力するぞ」
そんな彼に続いて続々と仲間が集まり円陣のように手を乗せていく。
「私の力も使って」
ニーナは言う。
「忍者の魔力舐めないでよね?」
とアルル。
「僕だって忍者だし!」
次にルアル。
「どう考えても忍者より海賊の方が強い」
そしてロンド。
「まあそうだね。でも、海賊で魔術師の妹な私が一番強いんじゃないの?」
クリス。
「どうでもいいけど、力を貸すぜ」
ピッカー。
「俺の力を使ってくれ」
トラップ。
「こ、これって手を乗せても問題ないよね? 副作用とか大丈夫? 何か問題起きたら後で訴えるからな!」
そう言いながらも恐る恐る手をのせるフォックス。
そして、ミルは遠目でサイファーと戦うリンカを見ながら言った。
「リンカちゃん。私はこの5か月間ずっとあなたが目を覚ますことだけを願って生きてきた。そして今それが叶って、みんなの為に戦ってくれてる。なんだか夢のようだけど、夢じゃないんだね。結局いつもあなたに助けられてるね……。でも今回は私も協力するよ。リンカちゃん。私達の力を使って」
ミルはそう言って円陣に手を乗せた。
すると七色の光が全員の体から放たれ、剣の柄の中に吸い取られていった。
「き、綺麗……」
光は剣だけでなく、彼ら全員の周りを取り囲み、どんどん大きくなっていった。
「な……なんだあれは……!?」
そんな光を見てサイファーは言った。
「よそ見しないでください!!」
リンカはそんなサイファーに殴りかかる。
リンカのお陰でハヤト達は順調に剣へ魔力を溜め込むことができていた。
しばらく剣に魔力を溜め込むと、ハヤトが剣を持ち上げて言った。
「リンカさん!! 受け取ってください!!!!」
彼はそう言ってリンカに向かって剣を思い切り投げた。
「させるか!!!!」
そう叫んだサイファーは最後の力を振り絞り、リンカに向かってエネルギーを放つ。
辺りに落ちていた瓦礫が高速で渦を巻きながらリンカに向かって飛んできた。
「そんな攻撃には……負けませんッッッッ!!!!」
リンカはサイファーの攻撃を必死に耐えながら飛んで来る剣に手を伸ばした。
「死ねええええええええ!!!! 木崎リンカアアアアアアア!!!!」
サイファーが叫ぶと同時に地面が割れ、一気にめくれ上がった。
その衝撃でリンカは吹き飛ばされ、空中に放り投げられてしまう。
だが、彼女は飛んできた瓦礫を踏み台にして空中で方向を変えて飛び上がると、再び飛んでくる剣に向かって手を伸ばした。
「みんなの思い!!!! 受け取ったよ!!!!」
リンカは剣をキャッチすると、溜まっていた魔力を一気にを開放した。
虹色の巨大な剣先が伸びていく。
そんな巨大な剣を振り上げるとリンカは叫んだ。
「サイファー!!!! これで本当に終わりです!!!!」
そして彼女はその剣を思い切りサイファーに向かって振り下ろした。
「や、やめろっ!!!!」
サイファーは慌ててエネルギーでシールドを作ったがリンカの振り下ろした剣はシールドに食い込んだ。
「私達の勝ちだああああああああああああっ!!!!」
リンカはそう叫んで、振り下ろす剣にさらに力を入れた。




