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バニラパンチ  作者: うみこん(宇宙みかんコンピューター)
最終章 世界
105/124

第105話 絆の力ってかっこいいじゃん!!

「だ、大丈夫だ……」


 ロンドは瓦礫の中から姿を現し、ピッカー達の手を借りて立ち上がった。


 そんな彼らの元にサイファーはゆっくりと近づいてくる。


 彼は全身に黒いオーラを纏い、巨大な黒い翼を広げた状態でロンドたちに杖を向けた。


「この姿になったのも久しぶりだ。こうなったらもうお前達に勝ち目はないぞ……」


「ほう? それはどうかな?」


 ロンドはそう言ってトラップに手をかざした。


「な、なんだ!?」


 トラップは再び光を放ち始めると、巨大な機械仕掛けの翼に変身した。


 ロンドはそのままその翼を背負って言った。


「飛べるのは自分だけだと思うなよ? それで自慢してるつもりならダサいぞ」


「き、貴様ァア!!!!」


 サイファーはロンドに飛びかかってきたが、ロンドは咄嗟にクリスを斧に変えてサイファーの攻撃を受け止めた。


 さらにピッカーが自ら銃に変身するとロンドはその銃でサイファーを撃った。


「うあっ……!!」


「さあ行くぞ!! フォックス! お前もだ!」


 ロンドは背中に翼、右手に斧、左手に銃という形で宙に浮かび上がった。


「え!! ど、どうすればいいんだどうすればいいんだ!」


 フォックスは突然のことに慌てふためき歩き回っていると、肩に乗っていた狐のメープルが彼に噛みついてきた。


「いだっ!!」


 すると彼は光を放ちながら浮かび上がり、そのままロンドの肩まで飛んでいった。


「ど……どうなってるんだ……?」


 フォックスは気が付くとロンドの肩の上に乗っており、さらにその体は狐に変わってしまっていた。


「お、俺がメープルになってる~!!!!」


「はっはっはっは。似合ってるじゃねえか。じゃあ行くぞ。捕まってろ!!」


 ロンドはそう言って翼を動かすと、空高く飛び上がった。


「逃がすか!!」


 サイファーはそんなロンドを追って飛び上がる。


 ロンドは追ってくるサイファーを銃で撃ちながら、彼の攻撃を前後左右に動いて避けていく。


「へっ! お前の攻撃なんか当たらないぞ!」


「だったらこれはどうだ!」


 サイファーはそう言って杖を突き出すと、オーブの力でロンドの体を自分の元へと引き寄せようとした。


「ぐあっ!!!!」


 ロンドは引き寄せられないように必死に耐えるが、次第にサイファーの元へと近づいて行ってしまう。


「ロンドさん!!」


 狐に変身したフォックスが叫ぶ。


 フォックスは必死に火を噴いてサイファーを攻撃しようとした。


「小癪な狐め!!」


 サイファーが杖を振るとフォックスはそのまま吹き飛ばされてしまった。


「わあああああああ!!!! しぬううううううう!!!!」


「フォックス!!!!」


 ロンドは何とかサイファーの力を振り切ると、そのまま急降下してフォックスを空中でキャッチした。


 だがその背後にサイファーは近づいて来ており、ロンドは捕まってしまう。


 ロンドを掴んだサイファーはスピードを上げ、彼を盾にした状態でビルに突っ込んだ。


「うああああああっ!!」


 ロンドはそのままビルを突き抜け、さらに次のビルに突っ込んでいく。


「うああああああああっ!!」


「ハハハハハハ!! 死ねエエエ!!!!」


 サイファーはロンドを強く掴んだまま離さない。


 ロンドは2つ目のビルを突き抜けた所で何とか銃を取り出すと、サイファーを撃ってその拘束から抜け出した。


「これでも食らえ!!」


 ロンドは斧を持つとサイファーに切りかかった。


「うあっ!!」


 ロンドの斧が起こしたエネルギー波によってサイファーは吹き飛んでしまい、地面に向かって急降下を始める。


 ロンドはすかさず斧を大きく振り上げながらサイファーを追いかけて急降下を始めた。

 

「そこだあああああ!!!!」


 彼は叫びながら斧を振り下ろしたが、サイファーはギリギリの所でそれを避けた。


 斧が放ったエネルギーはそのまま地面に向かい、アスファルトは粉々に砕け散って地面に大きな穴が開いた。


 辺りにはひび割れが広がり、所々で割れ目から水が噴き出してきていた。


 地上に降り立ったロンドに続いてサイファーも空から降りてきた。


「なかなかやるな……」


 サイファーは言った。


「ようやく俺たちの力を理解したか?」


 ロンドは言う。


 2人は地上でしばらく沈黙したまま見合った。


 そんな彼らの元にボロボロの体を引きずってアルルとニーナがようやく辿り着いた。


「ニーナ、船に戻らなくてよかったの?」


 アルルはニーナに聞いた。


「さっきから船に連絡が通じない。だったらここで彼らの戦いを見守っていたほうが良い」


 ニーナは言った。


 ロンドは斧にエネルギーを込めながらサイファーに近づいていく。


「お前1人の力よりも俺たちの絆の力の方が上だ。大抵そういう風に筋書きが決まってんだよ」


「そうか? だが、筋書き通りに進むストーリーは面白くないだろう? だから俺がかき乱してやるよ……」


 サイファーはそう言って杖を仕舞うと、手を突き出した。


 すると彼の手元が強く光を放ち始める。


「な、なんだ!?」


 光が収まると、サイファーの手にはロンドと同じように巨大な斧が現れていた。


 だがその斧は黒いオーラに包まれ、不気味な雰囲気を醸し出していた。


「アックス対決と行こうじゃないか」


 そう言ってサイファーはロンドに向かって斧で切りかかってきた。


 暗黒エネルギーの力がロンドを襲う。


 ロンドはクリスの斧で攻撃を受け止めた。


「ふんっ!! 残念ながら斧歴は俺の方が上だ!!!!」


 彼はそのままサイファーを押し返すと、彼に向かって斧を振り下ろした。


 サイファーはその攻撃を飛び上がって避け、空へと飛んでいく。


 ロンドはその後に続き、彼らは再び空に戻った。


 上空では彼らの斧がぶつかり合い、決死の攻防が繰り広げられていた。


「凄い……サイファー相手に互角に戦ってる……」


 アルルはロンド達の戦いを見上げながら言った。


「これなら、勝てるかもしれない」


 彼女たちは拳を握りしめ、ロンド達が勝利することをただただ祈った。


「サイファー、俺たちを10秒で倒すどころか押されてるんじゃないか?」


 ロンドはサイファーを煽るように言った。


「黙れ!!!! 今に俺の力を見せてやる!!」


 サイファーはそう叫んでロンドに向かって暗黒エネルギーを放った。


 だがそれもフォックスの放った炎によって防がれてしまう。


「ハッハッハ! 俺は最強フォックス様だ~!!」


 ロンドはサイファーと少し距離を取って、空中で斧を大きく振った。


 斧から放たれたエネルギーがサイファーを襲うが、彼はそれをまた飛び上がって避ける。


「似たような攻撃ばかり……。何度も通用すると思うな!!」


 サイファーは叫んだが、ロンドは避けられることを予想していた。


 彼はサイファーが避けた方向に先回りして待っていたのだ。


「かかったなサイファー!! お前もこれで終わりだ!!」


「何っ!?」


 ロンドは斧を振り下ろしてサイファーを吹っ飛ばした。


「うああああああああっ!!!!」


 サイファーは叫びながら地面に向かって落ちていき、地面に大穴を開けてめり込んだ。


「ハッハッハ~!! どうよ!! これが俺たちの絆の力だ!!」


 ロンドはそう言って空中で高笑いをした。


「ロンドさん!! これなら俺達も勝てるかもしれませんよ!!」


 フォックスは嬉しそうに言った。


「ああ、そうだな……。これで俺達も苦しい生活とはおさらばだ……」


 だがロンドが呟いたその時、彼のさらに上空で何か大きな爆発音が聞こえた。


「な、なんだ!?」


 ロンドが空を見上げると、そこには半透明に点滅しながら煙を上げる巨大な船が現れていた。


 それはゆっくりと地面に向かって落ちてきていた。


「お……俺たちの船じゃないか!!!! どうなってるんだ!! ニーナ!!」


 ロンドは地上に居るニーナに向かって叫ぶ。

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