第8話 でんでん でんぐり返って バイ バイ バイ
(やっぱり……そうだったのか)
地面に転がったそれを見下ろしながら、リアは一人、納得していた。
(こんなことだとは思ってたが……まさか、な……)
落ちている、長すぎる刀を拾い上げ、見てみると。
刃や鍔、柄に、小さな黒い丸……黒丸がくっついている。
リアが一つ残らず壊したはずのそれは、まだ地面に残っていたのか、『鋼のオルガ』が隠し持っていたものを落としたのか……今となっては分からない。
分かるのは、その黒丸から手を離すと、自分にはくっつかないのに、刀にくっついて落ちない、ということ。
(何年使っても、刃こぼれどころか傷一つ付かない。自由にどこからでも出し入れできる。六回も出して、またしまえば、気絶するのは魔力切れと同じ理屈か……魔力物質。実在したのか。コイツが、ネロ・バーサークの正体だったんだな)
魔法の技術で創られた金属とは全くの別物。完全な魔力から創られ、魔法使いでなくとも魔法を使うことができるようになる道具。
そんな夢のような物質を、理論上は創り出せると、昔読んだ本には書かれていた。だが、少なくとも、今のこの国の技術で作り出すことは不可能とされ、せいぜい都市伝説レベルでしか記されていなかった。
それでもリア自身、そうだと思わなかったわけじゃない。推測の域だが、ずっとそんな気はしていた。
聖地で作られたものか、そうでないのか……仮に後者だとしたら、これをさし出せば、あるいは聖地へ行くこともできたかもしれない。
だが、持ち逃げされればそれでお終いだと思い、ろくに調べることもせず、ずっと手元に握っていた。
好きで使ったことは一度も無い。ただ、武器を手に入れても、生まれつきの怪力のせいで、使っては壊して、使っては壊れてを繰り返して、最後に残ったのが、森の中に、まるで隠すように捨ててあった、コレ一つだけだった。
デカくて、重くて、長くて、使いづらい、切れ味だけは抜群な、物干し竿。
まともに剣として扱えないデカ物で戦うには、獣相手にはぶん投げて、人間相手には、脅しに使うしかなかった。
あの森にいる限り、それで十分だったし、それで良いと思っていた。
森から出て、それが通用しない相手が来れば、今までした動きを交ぜ込んで戦った。
フィールはそれを、『刀擲術』と呼んで、すごいと言ってくれた。だがこんなもの、すごいものでもなんでもない。
ただ、ろくに使いこなせない武器を、使いこなしている風に見せているだけの即興なのだから……
(そう言えば、コイツ……名前はあるのか?)
これが魔法なら、呪文という名前がある。
だが、呪文も無しに出し入れできてしまう以上、呪文も名前もへったくれも無い。
ただの、刀、長刀、クソ長い刀、バカデカい刀、デカ物……物干し竿だ。
(……マトモな名前くらい、付けてやってもいいか)
今更、愛着も何もない。だが、長いこと一緒に戦ってきて、食い物や金をタンマリ稼がせてくれた得物を、『物干し竿』と呼び続けるのも気の毒だろう。
誰も名前を知らないのだから、自分だけの呼び名を、今更ながら付けてやってもいいのかもしれない。
「お前の名前は……」
「リア」
レナの声が聞こえた。振り返ると、倒れたオルガから、フィールが、さっき見せられた鍵の山を抜き取っている。
「早く行こう。もう朝だしさ」
「……」
「ほら、早く」
と、リアの返事を待たず、レナが手を引いてきた。
それに逆らうこともせず、刀を引きずりながら、二人ともフィールのもとへ。
「これ、全部試すのね」
扉の前まで移動した後、何十とある鍵の山に、フィールはげんなりと声を上げていた。
「まあまあ……わたしも手伝うし、時間はたくさんあるんだからさ」
レナはそう、応援と慰めの声を掛けた。
「でも……今更だけど、鍵が開いても、こんな大きい扉、どうやって開けるの?」
レナが言った、確かに今更な質問。
周りにある、下手なビルよりも高い壁。それと同じ高さの、大きくて、見るからに重そうな扉。
大の大人が何人掛かりで引っ張っても開きそうにないことは、レナにも分かる。むしろ、リアの怪力でも難しいんじゃないか……
「多分、機械か何かで操作してるのかもしれないわね。昨日も言った通り、たまに開け閉めしてるけど、それをしてる人の姿は見たことがないし」
「操作できる場所は?」
「私も知りたい……」
鍵を一つずつ試していきながら、二人はそう、笑って会話していた。
「結局、最後はリアに頼ることになっちゃったね」
「ええ……けど、扉を通れば思う存分、リアに頼らせてあげられるわ」
「……」
そんな二人の前で、リアは一人、無言で振り返った……
「……ッ!」
目を見開き、声が出る。フィールとレナも、同じように振り向いた。
「え……」
「なんで……?」
振り向いた先には、『鋼のオルガ』が立っていた。
肩で息をして、胸からは血を流しながらも、火傷に傷ついた形相を向けている。
「なんで……手錠は……?」
両足首には確かに、手錠が繋がっている。その手錠の先は……
「繋がってた奴の手足、切り落として来たのか……」
「このクソガキどもがあッ!!」
憎しみのこもった顔で、絶叫しながら三人へと走る。
フィールもレナも、完全に虚を突かれ、怯むしかできない。
「二人は続けろ――」
そんな二人に呼びかけながら、リアは刀を投げ飛ばし、オルガへと走った。
「リア!」
「ダメ! リア!」
二人の呼びかけを無視しながら、オルガとぶつかった。
リアは、硬い身体にブッ飛ばされ、オルガは、自分以上の勢いに吹っ飛ばされた。
互いに地面に転がりながら、リアの方が早く立ち上がり、体制の立ち直っていないオルガを捕まえて、押し出した。
落ちてきて、地面に突き刺さった刀も無視して、そのままオルガを、扉から、二人から引き離していく……
「リア!」
「レナ! リアなら大丈夫。絶対に大丈夫! 私達は、言われた通り扉を……」
「リア……」
フィールの言葉を受けて、今にも走り出したい足を、どうにかこらえた。
「……え?」
と、視線をリアから、地面に落とした時、二人ともそれに気付いた。
「う……うぅ……う……」
「う……ど……れい……」
「ど……れい……どれ……い……」
「ウソ……こんな時に……!?」
リアに倒された、無様な奴隷達。
そいつらが全員、動き出し、目を覚まそうとしている。
「イヤ……」
「フィール! 急いで!」
「退きやがれクソガキがぁ!! 金も魔法も無ぇコドモが!! このアタシの邪魔してんじゃねえよ!!」
押し出されながら叫ぶのは、リアが倒した、無様な奴隷達から散々聞いたのと同じ言葉。
ついさっき、リアに魔力探知機を向けたはずなのに、相手がそのリアだと気付いていない……と言うより、単純に目の前が見えていない。
それだけ頭に血が上っているらしい。
「……ああ、認めるよ」
扉から十分引き離して、飛び蹴りを食らわせた。
怒りに満ちた鋼の体は、その蹴りの威力に吹っ飛んだ。
「魔法も使えねぇし、金は全部燃えちまった。武器だってろくに使えない。母親一人守れない。肝心な時に限って、そばにいてやれない。挙げ句、最後の最後には、助けるはずが、二人に助けられて……認めるよ。俺は、あの二人よりずっと……三人の中で、一番の雑魚だ」
ここまで一緒に来て、つくづく感じたことだ。
賞金稼ぎのフィールは、剣の使い方も、戦い方も、よく知っている。
あの夜は勝ったが、今度本気で戦ったなら、ハッキリ言って、勝てる自信はない。
この世界のこともよく知っている。一人でも、立派に生き抜いていけるだろう。
レナは、弓矢も、知識も、罠も、猟師に必要なことは全部、とっくの昔に極めている。
ただ、実力があるくせに、いつまでも気弱で自信が無いから、年上のくせにとからかっていた。
それが今日、この街に来たおかげで成長して、真の猟師に変わった。
ただ、レナから習って、知識と技術を詰め込んだだけの俺なんかより、よっぽど上手くやっていける。
あれだけ完璧な二人のことを、何もできない、俺が守る?
傑作だ。化け物のくせに。
母親さえ守れなかったチビが、何を自惚れているのやら。
「分かってるんだよ……こんな役立たず、二人のそばにいたって、邪魔にしかならないってことくらい」
昨日までは居場所だと思っていた。
そんな二人の間は、もう、俺がいちゃいけない場所に変わっていた。
人間の居場所に割り込んで、そいつの人生を根こそぎ奪う。
それがコドモという名の害獣というのなら、自分はとことん、母や、フィールやレナにとっての、コドモだった。
そばにいても、不幸にするしかできない、正真正銘の害獣だ。
「だからもう、他に無いんだよ……そばにいるのが楽しかった。そばにいてくれたのが嬉しかった。そんな二人のことを、聖地まで無事に送り届ける。俺が二人にできることなんて、もう、それしか残ってないんだよ……だから……」
――二人の幸せの、邪魔するんじゃねえ……
「メトルティス……」
リアの語ったソレを、オルガは聞いていない。
激怒に歪んだ顔のまま、長く伸ばした髪を一つにし、頭の上に束ね、固める。
「鋼鉄の槍刃鬼」
そうして出来上がった武器はまるで、獣の、サイの一本角。
……いや、本人の言葉の通りなら、さながら、鬼の一本角。
「くたばれ! クソガキどもがあああああああああああああ!!」
怒りの声のまま絶叫し、走り出す。
魔法で作った、派手な武器を前面に出しつつ、腰に、本命である愛用のナイフを忍ばせて……
「……え?」
だが、走り出した次の瞬間、片足が何かに引っ張られた。
直後には、目の前の景色が、真っ逆さまにひっくり返る。
否、でんぐり返っているのは、オルガの方だ。
「な、な……」
突然の出来事に、ようやく冷静さを取り戻したらしい。
足を見上げると、右足首が、上から吊り上がったロープの輪に掛かり、吊るされている。
「……お前が怒ってる間に、仕掛ける時間は十分あった」
言いながら、オルガの前に立ち、両手首を後ろ手に、手錠で繋ぎ、動きを封じた。
「魔法使いの急所……知ってるか?」
そんなことを言われた直後、オルガの口の中に、小さな何かが入ってきた。
「思った通り……目が回るって聞いた時からおかしいと思ってた。弱い物は熱以外にもあったわけだ。体全部を鋼にできるが、鋼にできない部分……固めるわけにはいかない部分もある。だろう?」
(ウソ……まさか、あんな一言だけで、この魔法の弱点が分かったっての……!?)
「特に……魔法使いの急所を固めたりしたら、魔法は使えなくなる」
そして正に、その小さな指で、魔法使いにとっての、絶対の急所を掴まれた。
「魔法の発動に必要なのは、魔力と呪文。体内に魔力がある人間が、決まった呪文を唱えて、やっと魔法は発動できる。つまり……」
そして、掴まれた急所を、思い切り引っ張られ……
「魔力が残っていようがなかろうが、呪文が唱えられなくなれば、魔法使いとして終わりだ……」
声を聞きながら、急いでそこを固めようとした。だが、手に掴まれて自由に動かせない以上、呪文を唱えることはできなかった。
口と喉に、強烈な激痛、強烈な匂いを感じた時……
今までの人生、そして、魔法が突然使えるようになった記憶が蘇った。
仕事でケガをしそうになった時、なぜか、わけの分からない言葉が口を着いた。
直後、来るはずのその部分への痛みは無く、見ると、傷も無い。
触ってみると、その部分は金属のように硬くなっている。
そうか。これが魔法か……
仕事を終わらせた後は、まずこの魔法を知ることから始めた。
両手、両足、指先に耳の先、髪の毛の先まで、体の一部ならどこでも固められる。
固めた部分は、剣で切ろうがナイフで刺そうが、ケガはせず、痛みも感じない。
固めた後は、自分の意志で自由に元に戻せる。ただ、どこかしらを固めるには、必ず呪文が必要だった。
だから、歯と一緒に舌を固めた時は、呪文が唱えられなくなって、元に戻すまで焦った。
ひじやひざ、首や関節を固めると、その部分を曲げることができなくなった。
目玉は固めても見えるままだが、動かすことができなくなった。
内臓も固まったのが分かった。一度、心臓を固めて止まりかけて、死にそうになった。
調子に乗って色々試しているうちに、魔力が切れて、気絶して、半日くらい目を覚まさなかったこともあった。
そうして、魔法を理解し、使いこなしてから、試しに、賞金稼ぎの仕事で力を振るった。
すると、どんなに危険で難しい仕事でも、無傷でこなせるようになった。
魔法自体が地味なおかげで、魔法を使っているとバレたことはなかった。
そのうち顔と名前が売れて、『鋼のオルガ』、なんて、シャレた名前で呼ばれた。
聖地の人間にまで一目置かれて、そうして注目を浴びることが快感だった。
けど、すぐ飽きた。元々、賞金稼ぎの仕事も好きでやっていたわけじゃない。
金を稼ぐことは、今の自分には簡単だ。第一、魔法が使えるんだから、聖地へ行ける。
けど、聖地へ行ったとしても、また金のために働くのが面倒だと感じた。
なら、自分以外の魔法使いを見つけて、そいつを奴隷に聖地へ行こう。
そう思って、今まで稼いで有り余っていた金で、デカい板に黒丸、あの錠前も買った。
そこにちょうど、魔法使い二人がノコノコやってきた。
そいつらを捕まえて、聖地へ行って、そいつらに働かせて、自分は優雅に暮らす。
それが、もう少しだったのに……
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……ど……れい……」
「どれ、い……」
レナが両手に持った鍵を、フィールは順に、鍵穴に刺していった。
合わない鍵は地面に捨てて、次の鍵を試してみる。
「ド、レイ……」
「ドレイ……」
そうやってもたついている間に、声はどんどん増えていく。
力が無い。まともな意識も感じない。なのに狂ったように、その言葉を口走る。
「ドレイ……セイチ……」
「オレのドレイ……アソンデクラス……」
そんな奴らを前に、フィールもレナも、もはや戦おうなどと思えない。
ただ恐ろしくて、恐怖に震えるおぼつかない手で、とにかくここから逃げ出したくて、本物の鍵を求めて……
「俺のドレエェェェエエエエエエエエエエエエエエイイイ!!」
不快な絶叫が空間に響く。
それを合図に、目を覚ました無様達は、フィールとレナに向かって歩き始めた。
「奴隷だ……! 俺の奴隷だ……!」
「聖地に行ける……こんな街から抜け出して、聖地で遊んで暮らす……!」
傷だらけのフラフラで、まともに思考もできないくせに、どこまでも無様に、聖地に執着し、そのための奴隷を求める。
ほとんど死人も同じな状態になっても、目の前のエサへ、ユラユラと歩き続ける。
無様に死んだ奴隷達は、無様な死人に姿を変えて、二人へ迫っていく。
未だに鍵は見つからない。無様な死人達は迫ってくる。
二人とも、恐怖に目を閉じた……
ガッ、という音が、二人と、無様な死人達の間に響いた。
そこには、大きくて、長すぎる、一本の刀が突き刺さっていた。
「リア?」
走ってきたリアは、刀の、刃を掴んで引き抜くと、それを両手に持つ。
それを前に出し、走り、無様な死人達を押し出した。
そんな凄まじい光景を、リアが繰り広げた直後……
ガチャリ、という音が聞こえた。
「開いた! リア!」
叫んで、ドアを開けようとする。
レナも加わり、二人で扉を引く。
「重い……開かない!」
リアは、刃に蹴りを入れ、無様全員を刀ごと押し倒した。
「どけ」
二人に呼びかけ、左右へどいた二人の間に立ち、扉の取っ手を掴んだ。
大きく、分厚く、重たい扉を、リアは、内側に血の付いた両手で引っ張った。
二人ではビクともしなかった扉が……
徐々に、徐々に、ゆっくりと開いて、人一人が通れるくらいの隙間ができた。
「……よし、行け」
その言葉に従って、レナ、フィールの順に、隙間を通り……
ガタン、と、扉が閉じられた。
「……え?」
「リア? リアは……?」
「……じゃあな……フィール……レナ……」
両手に閉じた扉の向こうへ、届きはしない声を送った。
そんなリアの背中には、ナイフや剣、いくつもの刃物が突き立てられていた。
そんな背中を扉に向けると、無様達は既に、長刀をどけて立ち上がっていた。
「諦めないんだろう……どうせ……人間、だもんな、お前ら……」
足もとの血の跡は、段々と広がり、大きくなっていく。
口の奥には、鉄の味が広がる。背中には激痛が走り続け、視界がどんどん薄れていく……
フィールから、剣を習いたかったな……
刀一本もろくに扱えない俺なんかと違って、今まで見た中で、一番強くて格好いい、最高の剣士だったから。
レナと、もっと話しをしたかったな……
森では、顔を合わせる度に、聖地へ連れていけと脅したくなって、それをごまかすために冷たくしていたから。
もっと二人によく似合う、可愛くてオシャレな服を買ってやりたかったな……
狩ってきた食事ばかりじゃなくて、ちゃんとした料理を振る舞いたかったな……
料理、洗濯、縫い物……教えたいことだって、たくさんあったのに……
最期に、もう一度だけ食べたかったな。元気になった、母さんの手料理……
そんな下らない夢物語以上に見なきゃならないのは、いつだって、汚くて面倒な現実だけだ。
一度閉まったこの扉は、次にいつ開くか分からない。数日後かもしれないし……数分後か。もしかしたら、ほんの十秒後に開かないともかぎらない。
そんな扉の前には、魔法使いを求めて止まない、無様をさらす人間ばかり。
いつだって、化け物の目の前にいるのは、頼んでもないのに寄って集る人間ばかり。
そんな化け物のそばにいてくれた、温かくて優しかった人間は、化け物のせいでいなくなって……
母さんはもういないし。痛いし。眠いし。さむいし。ダルイし。ハラヘッタ……
そんな現実に疲れた自分が、今日、この瞬間まで、生きてこられたのは……
「……ありがとう……フィール……レナ……」
――大好き……
呟いた後、昇って間もない朝日に照らされた空間で、どう動き、どう走り、どう暴れたか……
それはもう、リア自身も分かっていない。
分かっていることは、目の前のこいつらが扉を通らないよう、暴れまくることだった。
分かっていないのは、目の前のこいつらに向かって、夢中で名乗っていることだった。
「俺は、化け物だ……俺は、黒い化け物だ……」
――俺は……
リア自身、実は格好良いと思って気に入っていた。
それを、フィールが、レナまでダサいと言うものだから、自分もそう思うことにした。
それでも、今日までの自分のことを明確に示してきた、名前の一つには違いない。
そんな名前を……
化け物が守る宝を手に入れるため、諦めず戦い続ける、人間達に向かって……
――俺は……
――黒い化け物……
――ネロ・バーサークだ!!
第三章 完
終わり。




