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母の首と父の件。

作者: 長ブー

 ある日の出来事だった。

 母が晩御飯を作っていた。すると、母が急に痛がって首の後ろを手で抑えながら、踞った。

弟が心配して、母に声をかけた。

「母ちゃん、どうしたん?」

母は首の後ろを抑えながら、小さな声で答えた。

「首がつった。」

皆さんのなかにも足がつるという体験をしたことがあるだろう。

その、足がつる現象が母の首に起きていた。

「痛い!痛い!」

母が痛がっているときだった。

Prrrr…

母のケータイが着信音を発した。

咄嗟に弟が母のケータイを手に取る。

どうやら、電話してきたのは父らしい。

母が痛がっているので、仕方なく弟は電話をとった。

ここからだった。何気ない平凡が少しの間静寂と焦りに変わったのは・・・・・・・。


弟が電話にでると、父は仕事からもう帰るということをすぐに伝えていた。

しかし、父は電話の奥で母が痛がっている声を聞いた。

当然のように、父は母を心配して、弟に

「お母さんどうかした?」と聞いた。


弟は普通に何事もなかったかのように父にありのままを伝えた。

「母ちゃんは首つってるよ~」

それを聞いた父は、電話の外にも聞こえるほどの大きな声で、

「はぁっ!?急いで帰る!!」と

焦りに焦って電話を切った。


弟は思った。何故、父はあそこまで焦っているのかを。


そして、父が帰ってきた。それは、とても青ざめた顔だった。

それも、そのはずだろう。

だって、父は弟との電話で「母が首を吊った」と聞いていたのだから。

そして、父は母の首がつっている姿を見て驚きと安堵の表情を浮かべていた。

だって母は首を吊っていなかったのだから・・・・・。






日本語って難しい。父はそう思ったという。

今回は短編を書きました。

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