ルドゥムグ 二つの鍵
1月に書いて放置していたものです。
んにゃ? お前さんは初めて会うねぇ。
わっちゃあ、ルドゥムグというもんさ。
まぁ、本名じゃありんせんがね。
ヒャッヒャッヒャ。
本名なんじゃ、わっちからしたらどうでもいいのさね。
ただ、便宜上名前が必要だからルドゥムグと名乗っとるだけさ。
愚かしい道化を意味する名を。
ああ、わっちの口調がおかしゅうのも、酔っ払っちょるからじゃよ。
ゆえに、お前さんが老若男女どれかに該当するなんじゃ、わっちゃあ分かりゃんせん。
男にもみえりゅんし、女にもみえりゅんす。
老ぃも若きぃも、同様じゃい。
まぁ、道化は道化なりに愚かしゅう演じてやろうかねぇ。
一つの話をすりゅーなら、例え話でもしちりんしょう。
お前さんの目の前りゃあ、一つの扉がありんす。
で、その扉をお前さんは開けたい。
そこまでは分かりんしょう?
その扉は二種類の鍵がなきゃあ、全く開きりんせん。
具体的に言ぅーにゃら、アナログの鉄製のキーとカードキーの二つじゃて。
で、じゃ。
お前さんが持っちょる鍵は片方だけ。
かぎゃあどっちでもよいぞい。
さて問題。
お前さんが持っとる片方の鍵で、扉は開きりんしょう?
まぁ、答えはサルでも分かりんす。
答えは、扉は開きんせん。
まぁ、分かりきっちょることじゃからの。
それを踏みぁーて、話んす。
ああ、例え話じゃぞ?
あるところに、Aという人物がおりんした。
Aはカッターを常に所持しちょった。
それを知っとったBという人物は、徒党を組みんしてAのことを否定したんじゃ。
カッターを所持するんじゃあないと。
じゃが、Aはその否定を拒否しりんした。
……この場での結論は早すぎゅーから止めりんしょ?
話を戻りょうか。
Bらの否定には、欠落している部分がありんす。
お前さんりゃあ、分かったかりゃ?
まぁ、どっちでもよいんじゃて。
Bらが欠落しとっちゃのは、Aがなぜカッターを所持しちょるのかという推察じゃりょ。
話の最初に述べた扉の例えを思い起こしんす。
Bらが望むのは、扉を開きたいちゅう結果じゃよ。
じゃが、扉を開ーきゅためにゃあ、もう片方の鍵が必要ーになりゅんさね。
賢ーいお前さんにゃ、分かったようじゃねぇ。
扉を開くための鍵ちゅうのは、Aがなじぇカッターを所持する理由。
すりゃわち、推察――相手について、考えるちゅうとじゃね。
それは事物をかんぎゃえーためにゃー肝心なんさ。
人体に当てはめぇーなりゃ、心臓や肺になりんしょう?
心臓や肺がなけりゃあ、人間にゃ生きちゃあおりんせん。
そんぐにゃー相手について考えることちゅーんにゃあ、大切なもんさ。
興味があんりゃら、Aがなぜカッターを所持しちょるのか、考えてみたらどうかにゃ?
例えであっても、見解をしりゅんはなんらかの益になりんしょう?
多方的観点から物事を観にゅんは、賢人が言うーてたことじゃしのぅ。
ヒョッヒョッヒョッウ。
わっちゃあ、語り疲れからここで別れんす。
機会があっちょったら、また会いんしょう。
じゃーのぅ。
……Aのモデルは誰かは触れないでください。




