表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/48

町を移動して戦闘中

 乗合馬車に乗って移動中。


「多分、今回、8つくらいかな」


 と正樹が言った。多すぎるだろうと思って、秀人が突っ込みをする前に呼び寄せ装置を使っていないのに遭遇する。

 仕方がないので秀人は剣を持って、“賎しき者共”に躍り出る。

 一度目はそれほどの数ではないがそこそこ量もいたので、その集団に飛び込んでいくと、


「私も援護するわ!」


 そう嬉々として叫ぶノエル姫が、貰ったばかりの弓を引く。

 その弓矢は、狙いを定めるかのように“賎しき者共”に当り、その半径1メートル程度の“賎しき者共”を炎や電撃で焼き尽くす。

 ただ、氷で相手を凍らせる魔法は、確かに“賎しき者共”倒されるのだが、物によっては氷が解けると同時に再び襲ってくるため、秀人が直接壊す必要があった。

 その取りこぼしや、一番初めに凍らせたけれど、その氷が解けて襲ってきた“賎しき者共”は、メアが短剣で真っ二つに切り裂いて倒していた。

 怖いメイドさんだったんだと、メアの事を秀人と正樹は思ったのだが、ノエル姫はそれがいたく気に入ったようで、


「メアって強いんだね! これからもよろしく!」

「はい、姫様と、あの、ちょっと詰めの甘い奴らのサポートをさせて頂きます!」


 とか、メアがちょっと格好良い仕草で言っていた。

 それは良いとして、五番目の遭遇だが……。 


「おい、正樹。蛇みたいのが百匹以上いるぞ? そんな大きな巣なのか?」

「うん、結構大きいね。なるほど、これくらいか……」

「いい加減魔法を使うぞ。少し量を減らしてから、個々に対応しないとやっていられない」


 その返事を聞く頃には、秀人は魔法を使うための箱に手を触れる。

 幾つもの選択肢から、以前見つけておいた炎の魔法を選択して攻撃する。

 秀人のかざした手の少し前方で大きな魔法陣が展開され、そこから炎が噴出す。

 その炎の影響で様子が秀人達からは見えない。

 けれどこれで倒されたかどうかは分らないので、自分の手元から放出される魔法ではなく、少し離れた場所から攻撃できる魔法を秀人は探し、それは雷撃の魔法だった。

 加えて、ノエル姫に、


「ノエル姫、今の魔法でどの程度減らせるか分らないから、弓で援護して欲しい。それに、その弓の機能で、もしもある一定の方向に進むようであれば……」

「そこに、“賎しき者共”がいるって事ね! 分ったわ!」


 そう答えて、すぐさまノエル姫は弓矢を何本も連続して引く。

 その弓矢は空高くに飛び上がり、すぐに何かに狙いを定めたかのように、地面へと落ちてくる。

 同時に“賎しき者共”の悲鳴がそこかしこで聞こえる。

 その声が予想よりも近くて、すぐに秀人は雷撃の魔法を発動させる。

 五つの魔法陣が秀人から10メートル程度離れた宙に浮かび上がり、そこから雷が降り注ぐ。

 けれどその手前あたりで、弓の矢は下に落ちてきている。

 その炎の攻撃と、雷撃の魔法の間で取りこぼした“賎しき者共”いると判断した秀人は、この魔法が切れると同時に再度発動させようとする。

 すぐにその時はやってきた。

 ふっと消えた炎の先には、先ほどよりも大量の“賎しき者共”が群れている。

 そして彼らはこちらへと近づいているのだ。

 これでは倒す速度より“賎しき者共”がこちらに来る方が早い。

 なので秀人は炎での攻撃を取りやめて、一気に彼らの傍に躍り出る。

 同時に、氷の魔法を連続で発動させる。

 “賎しき者共”を倒すと同時に、一番近い“賎しき者共”の動きを封じる狙いだった。

 案の定、戦闘がつまり動けなくなる“賎しき者共”は、その先頭の“賎しき者共”を飛び越えようとしたり横から回り込もうとするも、動きは格段に遅くなる。

 取りこぼしはメアたちに頼むとして、秀人は自身の剣を取り出した。

 “賎しき者共”を、剣で殴り込みをかけながらすぐさま氷の呪文を唱える。

 そこでノエル姫の弓矢が、凍らせた“賎しき者共”に当る。

 どうやら凍らせてしまった場合、それも敵と認識してしまうようだった。


「ノエル姫、今は弓矢を止めてくれ」

「分った!」


 凍らせた“賎しき者共”の隙間から道が出来て、新しい“賎しき者共”が這い出てこようとしていたので、秀人は即座に、そこに氷の魔法をかけて塞ぐ。

 そんな今しがた凍らせていた“賎しき者共”の上を踏み潰しながら駆けて、秀人は取りこぼして襲ってくる“賎しき者共”を薙ぎ払いながら、凍らせていく。

 それを繰り返していくうちに、ほぼ全ての“賎しき者共”を凍らせるか打ち払う事ができた。

 そして、今度は凍らせて動けなくなっている“賎しき者共”を、地道に剣で止めをさしていく。

 一通り細切れにしてから、もしもの事を考えて秀人は炎の魔法でそこら中の“賎しき者共”を灰にしておく。

 それで、ようやく終わると、再び拍手喝采で秀人は迎えられた。

 それに秀人は、照れながらお礼をいい、それから、


「ノエル姫も、メアさんもありがとうございました」

「ふふ、これからもよろしくね」


 そして、そうお礼を言われるとは思わなかったメアは、


「……たいした事はしていないわ」


 ちょっと驚いた顔をして秀人を見てから、ぷいっとそっぽを向いた。

 これは、デレのないツンデレかと秀人が思っているとノエル姫が抱きついてくる。


「秀人、格好良かったよ!」

「ノエル姫の援護も助かりました」

「本当! 嬉しいわ! でも、弓矢が半分くらいになっちゃった。補給しないと。タナカマサキ、これ、補給できそうな場所有る?」

 

 そう問いかけると田中正樹は“賎しき者共”探知レーダーから顔を上げて、


「多分、ノエル姫のお母様と会う町まで行かないとないよ」

「そっか……今回は、量が多いから仕方がないね」

「そうだね。でも、今までのデータで……今みたいな“賎しき者共”の巣に、数地点の反応の大きさと量を観測した所、レーダーの距離に対しての、“賎しき者共”の個体数の数値が暫定的だけれど出せそうなんだ」


 そう、嬉しそうに正樹が顔を上げた。それに秀人が、


「“賎しき者共”の個々の魔力って似たようなものなのか?」

「大体はね。たまにめっちゃ強いのもいるけれど、それはたまにだから。そうすればいいかも。あと、今ので傍にあった八つの“賎しき者共”が消えたから、そこら辺も修正すれば、もう少しふるいわけができるかも」

「そうか。良かったな」

「うんうん、ただそれらを向上させるには、やっぱり開発部まで行かないと無理だからもう少し先かな」


 そんな事を話し、秀人達一向は再び馬車に乗り込んだのだった。

次回更新は未定ですがよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ