69話 薬草の洞窟
クラーケンを倒してからは、海の魔物は俺たちを恐れたのか、ほぼなにも問題なしに船旅を満喫することができた。
もうシュカルーネ大陸は目にとらえた。
もちろん最初に発見したのはノエルである。
「おお!もうすぐそこじゃん!」
小魚ははしゃぎだした。
「けど、船を預けるところはもうちょい遠いけどね」
だが、たしかにもうすぐそこである。
そうして、港町についた。
「船旅お疲れ様です。指示に従ってください。」
そうして、その迎えてくれた人の指示に従い、船を預けた。
「いやぁ、久しぶりの地上だー」
晴魚が伸びをして言う。
本当に久しぶりだ。
船を航行させてる時もそうだったが、流石北の大陸だ。
めちゃくちゃさむい。
ノエルは気持ちよさそうだったが……………………
「久しぶりだー、この感じ…………」
ノエルは北国育ちらしいからな。
「ちなみにノエルってどの国で育ったんだ?」
という宝魚の質問にノエルがこたえた。
「この大陸で一番大きい国のシュカルーネ王国だよ」
へー、えーっと、地図を見た感じ今いるのはシュカルーネ王国の南だ。
「まずはシュカルーネ王国にいってみるか?」
宝魚がきく。
「そうだな。そのほうが情報も集まりやすいし」
俺達は大賛成して、歩き始めた。
ここの港町ハーフェンの町とは全く違う。
なんか……………なんかちがう!
一言でいうと 冬 って感じ。
そんなことを考えながら港町を出て、俺達は雪原を歩き始めた。
「寒っ、寒っ、寒すぎだろ」
宝魚がブルブル震えながら言う。
「そうかな?そんな寒くないけど」
ノエルは平気そうだ。
まあ、そうだろうな。
ノエルは北国育ちだし。
「やっぱノエルは"低温耐性"をもってるむしね」
「へぇー、そうなんだ」
ノエルも実感はないらしい。
そして色々話しながら雪原を歩いて行った。
「うーん。そろそろ日も暮れてきたね」
晴魚が空を見上げて言う。
「そうだな。今日はここにテントを張ってねるか」
師匠がそう言いながらテントの準備をしだした。
「じゃ、料理は俺とノエルね」
「はいはいはい!俺ジュース作りたい!」
と言う俺を は? みたいな顔で見つめるみんな。
「ふっふっふ。俺をなめてもらっちゃー困るな。俺は昨日こっそりジュースを作った。そしたら信じられないほどおいしかったのだー!!!」
「んなわけないだろ」
「そうそう」
「雷魚は自分の料理を味見しすぎて舌がおかしくなったんだよ。」
「ジュースも私がつくるから………………」
「そうそう。ノエちゃんに任せたほうがいい」
「雷魚はその辺で四つ葉のクローバーでも探してればいいむし。あ、ここ雪原だったむし」
みんな口々に文句をいいだす。
「静粛に!俺は味覚がおかしくなんかなってないんだわ!とりあえず作りまーす」
と言った俺にみんなは 終わった って感じで手を顔に当てた。
まったく大げさな。
「はーい、じゃあまず、リンゴをそのまま適当にぶっ潰してミキサーにドカン!次はみかん。皮はちゃんとむいて………………ミキサーにドカン!
最後にスイカ。皮以外をミキサーにドカン!ミキサー起動!」
キュイィィィィーーーーーーン!!!
「お、案外普通かも」
師匠は混ざったジュースを美味しそうに見つめる。
「ふっふっふー、そうだろう?」
俺はコップにジュースを注ぎ、皆にだした。
「どうぞ!」
「「「いただきまーす」」」
ゴクゴクゴク……………………
俺のジュース飲んでみんなは目をカッ!と開いて驚きながら言った。
「うんま!」
「まじか!雷魚兄ちゃんこんな美味しい 物 が作れたんだ!」
「雷魚!お前ジューススタンドになったほうがいい!」
「私のよりも美味しい!」
「ミックスジュースみたい!美味しい!」
「僕にも飲ませるむし!ゴクゴクゴク………!!!!!!うっまーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!これはーーーー!!!!宇宙いちむしぃぃぃぃーーーーー!!!!!!!!!」
「いや、ムッシー大げさすぎな!」
ビシッっと突っ込みを入れる。
ってか師匠、なにがジューススタンドだよ……………
俺はまだこのミックスジュースしか作れないんだわ!
ってな感じで、宝魚とノエルの美味しい美味しい手料理も腹いっぱいに食べて眠りについた。
次の日、しばらく歩くと、とある緊急事態が起きた。
「大丈夫か?小魚?」
宝魚が小魚の顔を覗き込む。
「大丈夫…………多分………」
そう、小魚が風邪をひいたのだ。
まあ、この寒さの中、風邪をひかなかった俺達がおかしいってくらい寒いしな。
仕方ないことだ。
「風邪ねー。あいにく、風邪を治す魔法はないんだよな。薬草ならあるけど。」
師匠が言う。
「その薬草どこにあるの?」
晴魚がきく。
「たしか薬草洞窟にあるってきいたことはある。」
そう言いながら冒険厳密機をいじる師匠。
「お!ここから西にある!結構近いぞ!」
「「「ほんと!?」」」
「ああ、3人が洞窟に行って、残りの3人は小魚を看病しよう。とりあえず俺は小魚の看病な。」
まあ、そうだろうな。
師匠は親だし。
「じゃあ、僕も看病するむし」
「んじゃ、俺も」
決まった。洞窟に行くのは宝魚、晴魚、ノエル。小魚の看病役は俺とムッシーと師匠だ。
弱体化魔法と攻撃役がいれば楽勝だろ。
「じゃ、気を付けていって来いよ」
「僕の下僕らしい結果を残してくるむしよー。」
「こっちは心配するなよー」
そうして俺達は半分に分かれたのだった。
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宝魚たちは、師匠から送られてきた地図を確認しながら、しばらく歩いた。
「ここか」
宝魚は洞窟を見上げる。
「入口は小っちゃいね」
「巨大な魔物が通れるような感じじゃないし、危険なやつはいなさそうだね」
「よし、いくか」
宝魚を先頭に一行は歩き出した。
入口は狭かったが、中は意外と広い。
そして、迷路のように結構別れ道があるのだが、商人が利用しているのか、迷わないように目印が書かれていた。
おかげでスイスイ進むことができた。
しばらく歩くと、「罠がある。ここは踏むな。」
と書いてある印を見つけた。
宝魚は2人に言った。
「ここ、罠があるらしい……………よ」
ノエルはよけたが、晴魚が踏んでしまった。
「「「あ………」」」
ガタン!
罠が作動して天井が砕けて巨狂熊が降ってきた。
「グオオオオオオン!!!」
雄叫びをあげて襲い掛かってきたが、かわして応戦する。
「エーデルシュタイン リーズヒ!」
「グオオオ!!」
怒って爪を振り下ろしてきたが、防御魔法で防ぐ
「く…………」
本当は威力が高いエーデルシュタイン ゼーリエを撃ちたいが、ノエルと晴魚にあたってしまうため、使うことはできない。
「シュヴァハ シュヴェアクラフト!」
晴魚が唱えると、巨狂熊は壁に激突した。
重力攻撃だ。
「シュネーシュトルム パイチェ!」
鞭のようにしなる雪を巨狂熊の口元に寄せた。
そして案の定、それをかみ砕こうとする。
「むだよ!雪は圧力には強いんだから!」
ノエルはそう言って鞭を天井に向けた。
ドオオオオオオオン!!!!
そのまま天井にぶつかった。
「いまだよ!」
「くらえ!エーデルシュタイン ゼーリエ!」
天井には何もいない。
なんの心配もなしに宝魚はエーデルシュタイン ゼーリエを撃った。
「グオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」
巨狂熊はそのまま紫の霧に包まれて消えた。
「よし!」
「やったね、宝魚」
「ごめんね、私のせいで…………」
晴魚はもじもじして言う。
「大丈夫だよ!晴ちゃん!晴ちゃんが隙を作ってくれたおかげで勝てたし。」
「そうそう、ありがとな」
「う、うん」
そうして、順調に進んでいって……………………
「これが薬草か……………」
最深部には、辺り一面美しい花が咲いていた。
「よし、1人1束くらいもって、帰ろう。」
そうして、宝魚たちは、見事薬草を入手したのだった。
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宝魚たち大丈夫かなー……………
宝魚たちが洞窟に向かってから5分くらいが立った。
近くに洞穴があったから、そこで小魚を寝かせている。
「おいおい…………なんだよ……こんな奴らのためにわざわざ俺たち苦労してここまで来たのか?」
血契牙団…………?
いや、違う。
こいつら……………魔力を感じる…………
50人くらいの大量の集団がやってきたのだ。
だが、なんで?俺達になんか用があるのか?任された?誰か俺達の居場所を突き止めてここにこいつらを送ったのか?
なんてやつだ。
この洞穴にきてまだ5分くらいしかたってないのに……………
「「「死ねぇ!」」」
全員が一斉にベーゼトゥーテンを撃ってきた。
「「うわっ」」
防御魔法で防いだが、流石にこの数を受け止めてひびが入った。
「やるしかないな。エクスプロジオン フィール!」
大量の爆球が集団に襲い掛かる。
「「「ぐわぁぁ!!」」」
「ドゥルフ ラージ!!」
「アンフェルフラム エノルム!」
「「「ぐわぁぁぁ!!!!!」」」
よし!かなり効いている。
「くそ!ひけー!」
という、1人の男の声で全員がそそくさと退散していった。
「クフフフ………」
だが、1人の魔法使いは逃げていなかった。
その辺の魔法使いよりも魔力量が多い。
だが、俺達全員でかかったら流石にひとたまりもないだろう。
だが、怯えるどころか、ニヤニヤしていた。
その瞬間、俺は背筋が今まで感じたことないくらいゾクゾクッっとした。
なんだ?なぜだ?そんなに恐ろしいわけでもないだろう?
「いいんですか?私を攻撃しなくて…………」
こいつ…………なんてやつだ…………服装からしてかなりの上級魔法使いのようにも見える。
なにより、あの杖。
杖の柄の部分は、鳥が羽を大きく広げていて、その周りに赤、青、黄、緑、紫、白の6つの小さなオーブがクルクル回っている。
こいつ……間違いなく魔力を抑えている。
本当はめちゃくちゃ強いやつだ…………
「クフフフ………そこの黄色い少年。そんなにも私が醜いですか?」
「いや……………」
「ま、いいでしょう。ここであったのも何かの縁。名前だけを教えて差し上げましょう。私は『ラウデタイト』です。以後、お見知りおきを。
ま、このあといつ会えるかわからないんですけどね。では、失礼。」
そういって一瞬で消えてしまった。
「な……………なんだったの?」
見て、聞いていたのか小魚が言った。
「わからんな…………ただ、さっきの魔法使いは只者じゃないことはわかる。」
師匠も奴がやばいと気付いているようだ。
「うん…………僕より強そうだったむし」
まじかよ、あのムッシーでさえも、怖気づいたの?
まあ、確かに俺から見てもあいつはムッシーより強かったかもしれん。
「ま、取り敢えずゆっくり休んどけよ。小魚」
優しく言った師匠に小魚は安心して眠りについた……………
おまけ
耳がいい人ランキング
6位 晴魚
5位 小魚
4位 ムッシー
3位 ノエル
2位 宝魚
1位 雷魚
おお……ついに雷魚にも救いの手が差し伸ばされたか……………




