61話 魔王復活
俺は雷魚。魔法学校に入学して、何の変哲もない普通の学校ライフを楽しもうと思っていたけど、入学早々、呪いだとか、"ぼくは神のムッシーむし"と、へんないも虫がでてきたり、一年生最強決定戦だとか、学校七不思議だとか、色々あって、エルケーニ王国に旅立つことになった。
まずついたのはフランツェの町。住民が困っていたから、暴力団を潰し、さらに、ノエルをそそのかして両親を殺させた血契牙団までも、聖魔軍の大師匠とともに倒すことができた。
そして、俺達は力をつけるためにデーモン村で特訓をし、エルケーニ王国で情報を入手し、エルケーニ洞窟に向かった。
いきなり現れた竜と悪魔にボコボコにされて、一時撤退するが、準備してもう一回挑み、みごと、最深部までたどり着けた。だが、そこにまっていたのは、魔王軍の6軍王、ウトリウル。めちゃくちゃ強かったが、みんなで力を合わせてなんとか倒すことができたのだった…
ウトリウルが紫の霧に包まれて消えた瞬間、部屋の真ん中に巨大な魔法陣が出現した。
「え?入っていいの?」
小魚がきく。
「うーん。多分、この部屋には見た感じ死者蘇生秘伝書ないし。」
それに師匠が答える。
「じゃ、入ろうか。」
「ああ」
不良女っぽい声と口調でビクッっとなった。ノエルだ。まだ闇落ちは消えてないっぽい。あ、そうそう。いまはなってないんだけど、一時的に悪魔になることで傷が消えてるっぽい。俺達も治癒固有魔法のおかげでひどい傷は治っている。
そして、魔法陣に入ると、洞窟の外か?遺跡っぽい所にでた。遺跡といってもめちゃくちゃ小っちゃい。すぐそばにある宝箱の目印。くらいのノリで作ったのだろうか?
「この宝箱から、今まで感じたことないような強い反応がある。間違いない。これだ」
師匠が手を伸ばしたが、
「おっと、危ない危ない。ここはリーダーの雷魚が開けてくれ。」
おいおい師匠、ガチで言ってるのか嫌がらせなのかわからんて。
まあいい。
「わかった」
宝箱の開け口を手で力強くもった。そして
ガチャ
ボロボロの秘伝書らしきものだけが置いてある。
「これだ」
それを優しく持ち上げた。
「称号 伝説の秘伝書 を獲得しました。」
「「「うわぁ!」」」
冒険厳密機にビビる俺たち。
「「「ははははは!!!!」」」
今までの緊張感が噓みたいに笑った。笑いが去ったあと、俺はみんなの顔を見渡した。
「………………師匠?」
なんだか師匠がおかしかった。目が真っ赤に光っているのだ。
「…………………」
危険だ。そう、本能が告げている。みんなも危険を察知したのか、師匠から離れた。
「師匠?」
「…………………雷魚…………………逃げろ…………………!」
小さな師匠の声が聞こえた。次の瞬間
「グハハ…………グハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!」
「「「!?!?!?」」」
師匠が地獄の底から響くような声で笑い出した。明らかに師匠の声ではない。
「雷魚とその仲間どもよ。ご苦労だった。」
「だ、だれだ!おまえ!」
この言葉しか出なかった。いま、一番聞きたいことだから。
「我は『魔王シュルドル』」
「「「ま、魔王!?」」」
「魔王って封印されたんじゃなかったんむしか!?」
「その通りだ。いも虫よ。あの忌々しい勇者のせいで、我はいま、エルケーニ王国の上空にて封印されている。だが、我も小物ではない。人間を乗っ取ることができる。
「は!?チートじゃん」
宝魚が驚いていう。
「フハハ!安心するがいい。魔王軍と接触したことのある人間のみだ。魔王軍には我の魂の欠片が入っているからな。だから、貴様らがゼーベルを殺したことも、ウトリウルを殺したことも知っている。」
魂の欠片!?なんてものを入れてるんだ…………それに、だから名前を知っているのか
「雷魚よ、その死者蘇生秘伝書をよこすがいい。」
なんだと?
「むり……………だ。これは………………」
物凄い覇気と威圧で、喋るのも精一杯だ。
「無理だと?わざわざ我のために死者蘇生秘伝書をとってきてくれたというのにか」
「なんの……………ことだ」
「フハハハハ!!!とにかくそれをよこせ」
そうか、死者蘇生秘伝書を使って自分を蘇生させようとしているのか!いや、封印だから死んではない?じゃあ、魔王軍か?
「無理だ!もう、あんな奴らと戦うのはごめんだ。それに俺達には蘇生させたい人達がいるんだ!」
魔王相手に威勢よくいう。
「フッ、そうか」
そういうと、手を俺に向けてきた。そしてその手が紫色に光ったかと思えば、吹っ飛ばされ、体が動かなくなった。
「ぐわぁ!」
「「「雷魚!」」」
「忌々しい。」
ビリビリッ
「「「ぐ…………」」」
みんなも動かなくなってしまった。
そして俺から死者蘇生秘伝書を奪い取り、不気味にほほ笑んだ。
「クフフ………………フハハハハハ!!!!遂にやったぞ!さあ、目覚めよ!わが肉体!」
なに!?
魔王シュルドルがそういった瞬間バタッと倒れ、痺れもなくなった。
「う…………ここは……………はっ!雷魚!みんな!大丈夫か?…………………」
師匠がそういった瞬間、
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ものすごい音が空から聞こえてきた。
まさか………………………本当に……………………あ、そうだ、秘伝書は?
師匠も持ってないし、地面に落ちてもない。多分、魔王復活の儀式の生贄になって消滅したんだ。
バッキーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
続いて何かが割れる音が上空から聞こえてきた。
エルケーニ王国の方を見ると、何かの大きな破片が落ちるのが見えた。
ドオオオオオオン!!!!!
大丈夫だ。いや、大丈夫じゃないけど、家が2、3軒壊れた。くらいの大きさだ。
そして、邪悪な気配が、世界中にあふれ出した。そんな感じがした。
さらに、紫の棒のようなものが上空から何本も降ってきてエルケーニ王国をよけるように枝分かれした。
そして、その枝分かれした棒が上に上がると………………………
ゴゴゴゴゴゴ、ピキピキピキ、ゴオオオオオオオオ!!!!!!!
上空にエルケーニ王国が地面ごと持ち上げられていった。
あまりの出来事に俺たちは口を開くことができなかった。
やっとしゃべることができたのは、その出来事から1分後、
「いったい………………なにが……………」
「多分、魔王が死者蘇生秘伝書を使って、封印を解き、エルケーニ王国を自分のものにした。」
ノエルがこんな時でもナイス考察をする。
「まじかよ」
師匠はもちろん頭のなかは ? だ。ま、師匠だから大体は理解してるだろうけど。
「って、おいおい、じゃあ、カムサとノエルの両親はどうなるんだ?」
宝魚が言うが、もう、わかっていることだ。
「そんな………」
「エルケーニ王国の人達はどうなったの?」
「そうだ。見に行こう」
師匠は魔法陣を展開して踏んだ。俺たちも続いた。
エルケーニ王国があった場所は大きな大きな穴になっていた。
「あ、君たちは、無事だったか」
後ろを振り向くと、エルケーニ王国の国王がいた。
「住民は無事なんですか?」
「ああ、邪悪な気配を感じ取った瞬間、警報をならし、避難させた。避難魔法陣があるのだ」
フランツェの町と同じ感じか。
「して、死者蘇生秘伝書はあったのか?」
「はい………………ですが………………」
俺たちはエルーア国王に今までのことを話した。
「なるほど。じゃあ、蘇生させたい人はもう………………」
「ノエル、大丈夫か?」
宝魚が聞くが、ノエルは返事なしだ。
「もう、夜だし、その辺にテント張って寝るか?」
「あ、エルケーニ王国の避難所に来るといい。」
「あ、そうか、じゃあ、お願いします。」
そして俺達は、避難所にいき、治癒固有魔法で回復しきれなかった傷を治療してもらい、眠りについた。
次の日…………………
「雷魚!おきて!」
ノエルが起こしてきた。
「………………あれ?ノエル。大丈夫なのか?」
体を起こして聞いた。
「今頃?まあ、教えるけど。夢の中でね。お母さんとお父さんに出会ったの。そして、その指輪に誓って、一生ノエルについていくよ。って言われたの。だからもう、寂しくない。」
「そうか、それは良かった。」
「さ、雷魚、いくよ!」
「え?どこに?」
「寝ぼけてるのか?船を入手しに行くんだよ!」
「ええええぇぇーーー!?!?」
「まったく、本当に寝ぼけてるな」
「うん。しっかりしてよ、兄ちゃん」
「リーダーでしょ!」
「ま、寝ぼけてるんだからさ」
「え?え?本当に知らなんだけど」
そして、みんなは俺に教えてくれた、今朝、俺は、魔王を倒しに行くといったそうだ。そして、エルーア国王に相談したところ、
「空に行くには、飛べる乗り物がいる。西の大陸に空飛ぶ不死鳥の伝説があると言われている。ま、あくまで伝説だがな。もしも、その不死鳥を仲間にしたところで、魔王の反応があるところは、強力な結界に囲まれているから侵入することはできない。だが、我が国の優秀な情報屋が言うには、世界各地に存在する魔王軍がその結界を守っているんだとか。だから、魔王軍を全て倒し、不死鳥を仲間にできたらワンチャンあるかもな」
といったそうだ。そして、みんなはまず、どの魔王軍を倒しにいくかを俺に聞いたところ、北に行くといったらしい。そして、そのあと俺は眠りについた。で、今に至ったらしい。
「ああーー、確かに、そんな記憶があるような、ないような…………」
「ま、とりあえず北の大陸に行くには、船が必要でしょ?だから、魔法学校に戻って情報収集をするんだ。いこう!雷魚!」
「おう!」
そうして、俺達は、色々あったが、魔王軍を倒すことになったのだった。
みなさん。気づいた人は気づいたかもしれませんが、ウトリウル戦と、今回の話で、竜魚と中魚が消えました!べつに忘れてたってわけではないんですけど……………ラスイ戦のあと、魔法学校に帰っちゃったんです。なんでかって?師匠が
「危ないから2人は魔法学校に帰っていて」
といったからですね。決して忘れてたわけではないんです。はい。




