55話 フェルハフトゾーン
次の日、俺達はソワソワしながら先生のところにいった。
「よう!じゃあ、昨日言ってた教えたいことを教える。これだ」
そういって先生は手を空に向け、唱えた。
「悪魔術 主有地帯!」
すると、一つ瞬きすれば、俺達は岩だらけの場所にいた。
「「「……………………え?」」」
「ここはフェルハフトゾーンだ。フェルハフトゾーンとは、そのフェルハフトゾーンを開いた主が有利になる場所。ここは実際には存在しない、俺が作り出した空間、簡単に言えば、俺の魔力の集合地帯。つまり、ここでは格段に俺の魔力が増加する。そしてフェルハフトゾーンの恐ろしいところは、この中に入っている主以外の人間や魔物の魔力を少しずつ吸い取ることができる。
「「「ふぇ!?」」」
「ぐはははははは!!!!安心しろ!魔力を吸い取れと、フェルハフトゾーンに命令しなければ魔力を吸われる心配はない。」
そして先生は目を閉じて集中した。
すると、次の瞬間、いつもの特訓場に戻った。
「とまあ、こんな感じだ。フェルハフトゾーンは一日猛特訓したら習得できるだろう。そこそこ強くないと開けないぞ?」
「「「はい!頑張ります!」」」
フェルハフトゾーンを習得できたら俺達はめちゃくちゃ強くなれるだろう。
「フェルハフトゾーンは、開いた者の固有魔法が影響する。つまり、例えばムッシーだと周りが炎だらけになったりする。」
「そうむしね」
「「「え?」」」
「うん。そうむし」
「ど、どういうことだ?」
「え?だから、僕のフェルハフトゾーンは炎だらけむし」
「「「ええぇぇーーーー!?!?ムッシーフェルハフトゾーン開けたのーーーー!?!?!?」」」
「ふはははははは!!!!!そうむし!やっぱ僕は最強むしぃぃ!!!」
「じゃ、じゃあ開いてみてよ!」
「わかったむし。………………………開け!我がフェルハフトゾーン!!」
次の瞬間、ブオオオオオオオオ!!!!!
と炎が燃え盛る音がして、周りが炎だらけになった。
「うわぁ!ほんとだ!」
「まじか!ムッシー、見直したぜ!」
「え?先生、僕のことを見損なってたむしか?」
「あ、いや、えっとー、全然!元からすごいなって思ってたぜ!」
「それは良かったむし!」
宝魚が寄ってきて囁いた。
「ムッシーが単純でよかったな。」
「うん。」
「じゃあ、閉じるむし………………………閉じよ!我がフェルハフトゾーン!!」
そして、フェルハフトゾーンが閉じた。
「そのセリフって言わなきゃいけないの?」
小魚が聞く。
「うーん、まあ、慣れればフェルハフトゾーンだけでも出来るようになるむしけど、それまではセリフいったほうがいいむし。呪文の一部みたいな感じむし」
「「「へえー」」」
「じゃあ、やり方を教えるな。」
やり方は至ってシンプル、自分の魔力を半径10mにばら撒き、呪文を唱える。そして閉じ方はその周りにばら撒いた魔力を吸収し、呪文を唱える。(慣れれば唱えなくても閉じることができる)らしい。確かにシンプルなのだが、それができない。魔力を半径10mにばらまけない。頑張れば7mいけるな。くらいだ。そして、半径10mに魔力をばらまいて、その全ての魔力に魔法を唱えるように自分の意志?を注ぎ込むらしい。無理すぎて鬱になりそうだ。
「ああああぁぁぁーー!!!!!できねぇぇ!!!!」
宝魚は鬱になっていた。
「宝魚、大丈夫か?」
「ああ、大丈夫ー、大丈夫ーちょっと何もかもが信じられなくなってきてねー」
滅茶苦茶暗い声だ。明らかに大丈夫じゃないのである。小魚も鬱になったときは焦った。
「こ、小魚、大丈夫か?」
「ははは、雷魚兄ちゃん。なにいってんの?殺すよ?」
いや、鬱というか、闇落ちに近いような………………………
「まあ、まあ、二人とも、みんなでコツとかをシェアしてみんなで習得しようよ」
「うーん。そうだな。雷魚、頼りにしてるぜ!」
「そうだね。ごめんね雷魚兄ちゃん、みんなで習得しよう!」
まあ、なんとか鬱病は回避できたけどね。そして、ムッシーや先生のアドバイスや宝魚と小魚のコツのシェアのおかげでやっと成功することができた。
「………………………開け!我がフェルハフトゾーン!!」
ゴゴゴゴゴゴ………………
「「「おおおぉぉおーーー!!!!」」」
ゴゴゴ…………チュドーーン!!!!チュドーーン!!!!
おおおお!!周りに結構な確率で雷が落ちる。十秒に三回程度だろうか。けどたぶん俺らには当たらないから大丈夫。
「やるじゃねえか!雷魚!」
「ありがとうございます!!………………………よし、閉じよ!我がフェルハフトゾーン!!」
そしてフェルハフトゾーンは閉じた。
「よ、よし、俺も………………………開け!我がフェルハフトゾーン!!」
すると、何もかもが宝石で出来ている城の王座室のようなところになった。
「「「うおおおおお!!!!」」」
すげぇ!
「ナイスだ!宝魚!すげえな!」
「ありがとうございます!!………………………閉じよ!我がフェルハフトゾーン!!」
「よし!最後は小魚だ!」
「よ、よし………………………開け!我がフェルハフトゾーン!!!」
すると、赤、青、緑、など色々な色の魔法陣が大量にあるところになった。
「「「うわ!なにこれ、すご!」」」
「やったな!小魚!これで、全員習得だ!」
「「「やったーー!!!」」」
「よくやったお前ら!これで俺が教えられることはほぼ全部教えた!特訓終了だ!」
「「「はい!いままでありがとうございました!!!!」」」
「うん。ほんとによくやったよ。ご褒美として、デーモン村のみ使えるお金、悪魔金を全員、を20枚やる!!好きなだけ見学してこい!!!」
「「「はい!ありがとうございます!!!!」」」
そうして俺達はいま、デーモン村の道具屋にいるのだが、店員さんによれば悪魔金は人間でいう、金貨とほぼ同じ価値のものらしい。つまり、いま俺達は大金持ちということである。さて、何を買おうか…………………いつも通り、小魚とムッシーは食べ物コーナーにいったし(この世界の道具屋は食べ物コーナーもあるのである)、宝魚は料理コーナーにいったし……………………まあ、いつも通り魔導書コーナーでも……………………
「ああぁぁぁああ!!!!!………………………あ」
店内で物凄い声で叫んでしまった。他の人にじろじろ見られて滅茶苦茶恥ずかしかった。だが、そんな恥ずかしい思いはふっとんだ。なぜなら、俺がかつて買うことを諦めたあの魔導書(自然系固有魔法応用 完全版)があったのだ。ええーっと、値段は………………………悪魔金4枚………………………うううーん。フランツェの町よりかは高いけど…………………まいっか!買お!
残り悪魔金16枚
杖も買いたいな………………………
むむ!?自然系魔法の速度、攻撃力、大幅アップだと!?この杖は買うっきゃない!ええぇーっと、悪魔金5枚………………………高い………………………まいっか!
残り悪魔金11枚
あと、薬とかほしいんだよな。まだ麻痺解除とか、解毒とかの魔法しらないからな…………
3㎝くらいの小さな瓶に少量の液薬が入っている。
麻痺解除ポーション 5本セット 悪魔金2枚
解毒ポーション 5本セット 悪魔金2枚
火傷治し 10本セット 悪魔金4枚
残り悪魔金3枚
うわ、やっべ、気付けばのこり3枚じゃん。てかデーモン村のポーション高すぎでしょ。それほど性能が高いってことなのか?まあいい、もう使い道は決まってる。それは!カバンだ!!そう、最近持ち物が増えすぎている。だから、大きめの動きやすいボディバッグを買いたいのだ。
そう!これだ!俺の求めていたやつ!
軽い!大きい!ポケット多い!冒険者必見!ボディバッグ!そして値段が悪魔金3枚、素晴らしい!
それを買い、デーモン村の広場にみんな集合をかけた……………
おまけ
頭が良い人ランキングー!
6位 雷魚
5位 晴魚
4位 ムッシー
3位 小魚
2位 宝魚
1位 ノエル
はい!案の定、雷魚が最下位ですね!(笑)




