48話 ウガンダークへ……
血契牙団を倒した俺たちは、聞きたいことがいろいろあっていま聞いているところだ。
「なぜノエルに両親を殺させようとした?」
「………………………俺は魔王様から7軍王を始末するよう言われてたんだ。まず一回目は、たしか………………12年ほど前だったか……………普通に襲いに行ったんだ。そしたら返り討ち、二回目は、特訓して強くなった。これで勝てると思った。だが、また返り討ち、こんどは息子のノエルを殺して精神的に弱らせたところを狙う。という作戦。だが、ノエルを殺そうとしたら両親が駆けつけてまた返り討ち、俺たちはさらに作戦をねって強くなった。そしてたどり着いたのが敵対していないと思い込んでいる両親がノエルに殺される。という作戦だ。だがまた失敗した。」
「あー、たしかにさらわれそうになった。みたいな話は両親から聞いたような………………………てか、私が殺さないとダメみたいなこと言ってなかった?」
「それは……………………自分の息子に殺されて、最高に悲しい状態で死んでいくんだぜ?」
(((うわ……………こいつ…やべぇわ……)))
「それで、俺たちは死者蘇生秘伝書を探してるんだが、どこにあるか知らんか?」
「死者蘇生秘伝書だと?んなもんどこにあるかなんて俺が知るわけないだろ?まあ、『ウガンダークの町』にでも行きゃわかんじゃね?」
「ウガンダークか……………なるほど、たしかにな」
「え?大師匠知ってるんですか?」
「ああ、ウガンダーク町は昔、金持ちや聖魔軍関係の人々が住んでいた町だ。」
「「「昔?住んでいた?」」」
「ああ、昔、あの町を魔王軍が襲撃したのだ。魔王軍の6軍王のボス、『ウトリウル』とその弟子たちがな。襲撃される前は『メドウの町』という名前だったのだが、襲撃されて、そこに住んでいた人は全滅。冒険者や、メドウの町の住民の親戚は、魔物を恐れてしばらくその町は放置され、魔物の住処になった。それから10年ちょいくらいは魔物の住処だったが、段々とそこに住む魔物の数が減っていき、いまは普通に冒険者が立ち寄れる場所になっている。だが、その余りにも『滅び』に滅びている町をみて人々はあの町のことをこういう。 ウガンダークの町 とな。」
「え、じゃあ、ウガンダークっていう言葉、意味があるんですか?」
「ああ、 滅び だ。」
「「「ほ………滅び…………」」」
「で、なんでそこに行けばヒントが?」
「ウガンダークは昔、聖魔軍関係者、金持ちが住んでいたとこだぞ?ま、昔っていっても、400年くらい前のことだがな。」
「「「400年!?!?!?!?」」」
「そんな長い期間があったら魔物とか冒険者とかに取られてるんじゃないですか?」
「いや、あそこには行った者が数名行方不明になっている場所がある。そこは今は立ち入り禁止だ。ほぼ誰も入ったことない。俺でもない。そこにまだ、死者蘇生秘伝書のヒントが残っているかもしれない。その場所は………ウガンダークの元町長の屋敷だ。」
「「「元町長の屋敷………」」」
「ってことで俺たちはこれで」
そそくさと退散しようとしているウルリヒと幹部を大師匠は魔法で縛った。
「貴様らは立派な犯罪者だ。牢屋にいけぇい!!」
そして、そのあと戦いが終わったと聞きつけた住民たちは、俺たちに礼を言い、後片付けを始めた。宿とか、家とかめちゃくちゃ壊しちゃったからな。
「おお!小魚さん!皆さん!ご無事でしたか!」
「あ!アイルさん!」
「ムッシー、あの人がアイルさんだよ。」
「皆さん、初めまして、町長の孫のアイルです。この度は本当にありがとうございました!」
「わしからも礼を言いますぞ。暴力団といい、血契牙団といい、本当にありがとうございました。皆さんはこの町の英雄です。」
町長もそろって頭を下げた。
「「「いえいえ!」」」
「皆の者!今日は宴じゃ!!!」
「またやるんだってさ、雷魚兄ちゃん」
小魚は笑ったような困ったような、そんな顔だった。
治療を受けた俺たちは、宴を全力で楽しみ、眠りについた………………
「雷魚……………聞こえますか…?」
えーっと、神だっけ?ありがとう!おかげでノエルを救えたよ!
「いえいえ、血契牙団を倒したのはあなたたちですよ。」
ところで、ウガンダークの町って、行ったらヒントがもらえるの?
「ええ、もらえますよ。行くといいでしょう。」
分かった!じゃあ、行くか。
「そんなに軽くですか。結構遠いですよ。歩くだけなら半日くらいはかかります。」
だいじょぶ、だいじょぶ!
「そうですか。私からの助言は………ムッシーに気を付けてくださいね。」
ムッシー……?
「ええ、ムッシーはあなたたちの前に立ちはだかります。」
え?え?どゆこと?ムッシーは味方じゃ……………
「まあ、そのうち分かります。」
目覚めた。ムッシーに気をつけろってどういうことだ?まあいい、気を付けはしておこう。
そして………………………
「気を付けてくださいね、皆様」
「「「はい!」」」
フランツェの町をでていくところだ。
「「「いってらっしゃーい!!!!」」」
住民に見送られながら俺たちはウガンダークの町へ向かった。
しばらくあるいて気づいた。
「あの…………大師匠、立ち入り禁止の場所なんですよね?」
「そうだよ。」
「入っていいんですか…………?」
「あ…」
「「「あ!?」」」
「たしかに………」
「「「いや、許可とってなかったんかーい!」」」
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「よし、一応聖魔軍の軍長から許可はもらったけど、無茶はしないようにだって。」
「「「はーい。」」」
そして、ひたすら歩き続けた……………
「あ!あれじゃない?」
ノエルが指さす。ノエルは目がいい。だから当然俺たちには見えない。少し歩くと活気のない、黒ずんだ霧に包まれた町が見えてきた。
「あそこ………………だよ。」
「「「………………………」」」
あまりにも異様なため、誰も口を開かない。
そして、目の前まで来た。
「じゃあ、入ろう。」
全員の目線を交わして、覚悟を決めた。
「「「うん………」」」




