34話 師匠の師匠
旅立った俺たち。目指す先はエルケーニ王国だ。そこに行けば何かヒントがあるかもしれないからね。けど、やっぱり遠い。違う大陸ではないんだけど、かなり遠い。四か月はかかるんじゃないかな?しらんけど。俺たちは、地図を見ながら、どんどん歩いていく。そしてしばらくして……………………
十分くらい歩いた俺たちは、明らかに魔力放出量の次元が違う、えげつない人にあった。その人は、髪は青色より濃い藍色?の髪をしている。その男はこっちにきてしゃべりかけてきた。
「お?君ってもしかして雷魚?」
ふぁ?なんで知ってんの?こわ……………
「で、君が小魚かな?」
え?え?え?まじでなんで知ってんの?
「そ、そうですけど……………………」
「おお!やっぱり?俺は『アオイ』だよ、よろしく。」
「「「よ、よろしくお願いします。」」」
とりあえずよろしくのあいさつ。
「で、なんで俺たちの名前を知ってるんですか?」
「ふっふっふ。俺は君たちの師匠、シェイの師匠だからね。」
「「「え?」」」
師匠の師匠だって?どういうことだ?
「え?ってことは聖魔軍なんですか?」
小魚が聞くと、自慢げに応えた。
「その通り!俺は『1軍王』だよ。」
「「「えぇぇぇぇ!?!?!?!?」」」
通りで魔力の放出量が尋常じゃないと思ったわ!
「てか、その聖魔軍様がなんでこんなとこにいるんだ?」
宝魚が聞く。
「いやあ、討伐を依頼されてね。この辺に、『巨大暴鬼人』がいるはずなんだけど…………………………………………あ、あの洞窟かな?」
指さしたほうには洞窟があった。
「君たちのことはシェイからよく聞いてるよ。あと、仲間と一緒に旅立つんだって?すごいな!」
ん?うん。あざす。
「はっはっは!それにしても、シェイよりさきにその弟子の孫弟子がガールフレンドをゲットするとはなー。」
えーっと、俺はガールフレンドいないんですけど………………………………………………………………………………………………………………………くそっ。
「じゃあ、さっさと始末しちゃお。」
そういって、洞窟のほうに走っていった。
「雷魚!追いかけるむし!聖魔軍が戦っているところみたいむしでしょ!?」
「た、たしかに、みたい!」
ムッシーとノエルは全速力でアオイ…………………いや、大師匠を追いかけていった。それを俺たちも追いかける。
「ん?君たちも来るの?」
「そうむし!戦ってるところ見たいむし!」
「はは!そうか」
そういって洞窟の奥へ進んでいく。俺たちも追いかける。そして、
「グルァァァァ!!!!!」
と叫んでいる、なんか気持ち悪いトロルみたいなやつと遭遇した。
「こいつだな。よくこんな雑魚が、街を荒らせるな……………」
そう大師匠がいった瞬間、巨大暴鬼人は武器を大師匠に振り下ろした。体が貫通したと思いきや、もうそこには大師匠の姿はなかった。一瞬で死角に入り込み、指を出して、右へ移動させた。するとそれに伴って、一瞬だけ見えた水が巨大暴鬼人の首をはねていた。
ドオオオオオオオオン!!!!
と、音を立てて、黒い霧に飲み込まれて消えてしまった。
こ、これが聖魔軍の力………………………
全員がその強さに呆然としていた。
「はっはっはっは!!!なにそんなポカンとしてるの?」
「す、すごすぎて………………………」
晴魚は若干おびえた声をしていた。
「俺の固有魔法は『水流斬撃』だよ。」
スイリュウザンゲキだと?なんとも不思議な名前だな。
「じゃっ、俺は討伐依頼だらけで忙しいから、次行くね。また、会おうね。ばいばーい」
「「「さよならー」」」
そして、呪文も唱えずに、魔法陣が発生して、大師匠はいなくなってしまった。
「本当に雷魚たちの師匠なのかな?」
「たぶんそうじゃない?」
まあ、怪しいんだけどもね。とりあえずそういうことにしておこう。それにしても、旅立って早々、世界最強と思われる人物に出会って、この先幸運なことが起こりそうだなー。
それからかなり歩いて、もう夜遅くになった。俺たちは、その辺の開けた場所に火を焚いた。めっちゃ疲れたし、もうさっさとテントを張って寝てしまいたいとこだが、めちゃくちゃおなかが減っているのだ。ってことで、晩御飯を作る。ノエルと宝魚に料理は任せている。二人が料理を作っている間に俺たちは、テントを張る。
「「できたよー」」
テントを張り終わって丁度良いタイミングでご飯が完成した。
「ふっふっふっふっふ。俺とノエル、どっちのご飯が美味しいか勝負するから、正直レビューでお願い。」
なるほど、たしかにどっちのほうがおいしいのか気になるところではある。
「まけないよ!!」
「俺も負けるもんか!!まず俺のから!!」
そうして出されたのは、ご飯、骨付きロースステーキ、ポテトサラダだ。まじでめちゃくちゃおいしそうである。魔法学校に来るまで、何度か宝魚の手料理を食べたことあるが、マジでめちゃくちゃおいしいのである。
「「「いただきまーす」」」
「まず、ポテトサラダからどうぞ!」
ポテトサラダを食べる……………………うんうん、美味しい、安定の味だ。
「うん!うまい!」
「なんか安心感あるね。」
「宝魚君の料理こんなおいしかったんだ!」
「うん…おいしい……………」
ノエルはちょっと悔しそうだ。
「じゃあ、次、ロースステーキどうぞ!!」
ロースステーキを食べる。まず驚いたのはめちゃくちゃ柔らかいのである。これはみんな大好きの安定の味ではないか?タレもしっかりと肉にしみていて美味しい。あと、タレとご飯が合うようになっているのがグッド
「うっま!」
「おいしい!」
「やわらか!おいしい!!」
「え!おいし!!なにこれ!?」
ノエルは悔しさを忘れてガツガツ食べている。
「これが俺の今までで一番の最高傑作メニュー。次はノエルのだ。」
「はい、どうぞ!」
そして出されたのは、ご飯、明らか高級感があるポテトサラダ、ビーフステーキだ。これまた、めちゃくちゃおいしそうである。
「「「いただきまーす」」」
「どうぞ!」
まずはポテサラから………………………ん!?なんだこのポテサラは!?くちどけがよすぎる!めっちゃなめらか!やば!この地点で宝魚を超えている気がする。
「え…………………うんま………………………」
「うますぎる………………」
「おいし!」
「………………………」
みんな「うんんんめぇぇぇぇ!!!」って感じじゃなくて、絶句している感じだった。宝魚なんか、まじで絶句している。
つぎはステーキ………………………え………………?なにこれ……………うますぎ………………………まず、宝魚のロースステーキよりも柔らかく、肉汁もえげつない。噛めば噛むほどおいしさが広がり、タレもいい仕事をしていた。
「「「………………………」」」
あまりのうまさに全員が絶句。
「ふっふっふっふ」
ノエルは今までにないくらいのドヤ顔をしていた。
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しばらく時間が経って、決着が決まるとき、
「「じゃあ、一斉に、せーの!」」
「「「ノエル!」」」
どっちがおいしかったか、結果、全員ノエルだった。仕方ないだろう。もちろん宝魚のやつもめちゃくちゃおいしかった。ただ、ノエルのやつは次元が違うというか………………………
「やったーー!!!」
「すごい………………完敗だ。実は俺もノエルのやつのほうがおいしかったんだけどね!」
で、おなかがいっぱいになったところで俺たちは、さっさとテントに入って眠りについた。




