120話 悪城決戦 その1
「「「なに……!?」」」
バデンがいる……?
「ようよう、待ちくたびれたぜ。玉座の間に行きたかったがついつい楽しみでな。」
晴魚を守る体制に入る。
「まあそう警戒すんなって。残念だが、すぐに相手はしないんだ。」
「!!!!!」
次の瞬間、俺は宙に浮いていた。
具体的に言うと空に透明の床があるようだった。
「お前か」
太い声が聞こえてきた。
そして横に何かが通り過ぎた。
「だれだ?」
俺がきくと、目の前に龍が降りてきた。
手足があり、翼を生やした竜ではない。手足も翼もない、長い体の龍。
「我は空の龍なり。」
「そ……空の龍……?」
「お主を殺そうとしているのではない。力を見図ろうとしているのだ。」
「力を……?なんで?」
「我々龍族は、人間と友好な関係を築いた。お主たち、魔王を倒すというではないか。その実力があるか確かめるために雷魚を殺したい。と噓をついて雷魚と戦わせるようにバデンに頼んだ。」
「そもそもなにが起こってるんだ?ここはどこだ?バデンは?みんなは?」
「ここは我が用意した人間でも生きられる空間。バデンは悪城にいる。仲間たちも戦っているだろう。」
分断作戦ってことか…………だが、ありがたいことにこの空の龍は俺を殺すつもりはないようだ。
でも半殺しだろ?そしてらバデンと戦えない。
「悪いけど………俺は手加減しないからね」
「ふむ………やる気はあるようだ。いいだろう。さぁこい!」
「ドゥルフ グランド!!」
チュドーン!!!
かわされた。
「悪くないな。」
そう言って空の龍は連続で嚙みついてきた。
それを防御魔法で防ぐ。
「これを受けてみよ!!ヴィントラ!!」
空の龍が唱えると、竜巻が飛んできた。
「ドゥルフ シュフルーファスト!」
竜巻をよけて一発入れる。
「ぬおっ!?なるほど、そんなこともできるのか」
バッ……
「ぐはっ」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
「いってぇ……」
体が長い事を生かしてるな。
まさか体当たりだけでこんな威力があるなんて……………
「我は特訓をしてやってるのだ。超新星よ。」
「俺が……超新星?」
「そうだ。自覚と自身をもつのだ。」
「それは…………ありがたいっすね。師匠。師匠が疲れるまで特訓してくださいよ!!!!」
師匠以外に師匠って言っちゃった…………ま、いっか!
「ヴィントラ ゼールヒープ!!」
無数の斬撃が飛んでくる。
それを飛び回ってよける。
「ドゥルフ シュフルーファスト!」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」
空の龍にもう一発顔面パンチいこうとしたら大きく口を開け、叫ばれた。
「うぐっ……」
シンプル大音量と、それと同時にとんでもない暴風も吹いた。
「ぐあっ!!」
めちゃくちゃ遠くに吹っ飛ばされ…………
バアアアアアアアアアアアアアン!!
「ぐはっ」
地面に激突。
「フォッフォッフォッフォ!!!こんなのが魔王を倒すなんて一億万年はやいわ!!!!ふん!」
ドゴオオオオオオオオ!!!!!
「ぐはっ……!!!!」
空の龍がのしかかってくる。
「ぐはっ………」
吐血した。
「ちょ、師匠、死ぬって!!」
「こんなんで死にはせんわ!!」
空の龍はそのまま寝てしまった。
くそぉ…………自分でどうにかしなければならないのか…………………でもどうする…………?
こういう時に限って頭の回転が…………
俺が杖を強く握る。
そうじゃないと痛みを我慢できない。
さらに魔力も暴走する。
そもそも治癒固有魔法は痛みを紛らわすために魔力が暴走したものである。
治癒固有魔法は大量出血により発動するが、今は出血してない。
そんな痛みを紛らわすため、杖を強く握り、魔力を杖に送り込む。
1本の杖に強大な握力と魔力が詰り、その杖に空の龍が目を覚ます程の異変が起こった。
咄嗟にでた。
「ドゥルフ シュヴァート!」
バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!
「ぐあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
杖が黄色に輝き、電撃が走っている。
それを空の龍に当てた。
だけだった。
それだけで遠くに吹っ飛んだのだ。
「まさかそんな大技を隠し持ってたとは…………」
「いやいや、師匠、これは今習得した新技ですよ。さぁ、疲れるまで特訓に付き合ってもらいます……………」
「ふははははは!!!!!面白い!!いいだろう!我と修行だ!!」
杖から大量の魔力と電撃が溢れ出す。
杖の魔力と電撃が体全体に広がっているのが分かる。
全身が痺れる………
ビリビリビリッ………………
バアアアアアアアアアアアアアン!!!!
自分の周りの地面がえぐれた。
「ヴィントラ!」
竜巻が飛んでくる。
だが、無理とは思わない。
俺は黄色に輝く杖を竜巻に振り下ろした。
「ドゥルフヴィントラ」
竜巻が杖に巻き付いた。
「なに!?」
「サンダーストーム」
杖を掴む手から体を伝い、足まで流れ着くドゥルフヴィントラ。
ドゥルフ シュフルーファストにヴィントラのスピードを追加して、もっと速く。
サンダーストーム。
バアアアアアアアアア!!!!!!!!
一瞬で空の龍の目の前までこれた。
頭から体まで杖を当てる。
バババババババ……………バチバチ!!!
「ぐおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」
バアアアアアアアアアアアアアン!!!!!
空の龍の体が大爆発した。
俺は杖を回して言った。
「〆だ。」
バアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!
最後に顔面に杖を突き刺した。
「ぐあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
空の龍はぐったりしている。
倒し…た!!
そして、膨大な魔力が体外に出ていき、杖も通常通りに戻った。
さっきのは、新技………まさか杖があんな風になるなんて…………
新発見だ!!
杖に膨大な力と魔力を加えればとんでもない破壊力を誇る兵器になる。
多分、力が強い人は大体魔剣士になるからあまり知られてなかったのだ。
「よし、皆と合流するか。」
って…………ん?
どうやって帰るんだ?
ふと、空の龍に視線が落ちる。
「あ………」
もしかして詰んじゃった??
えぇ!?
空の龍が意識を取り戻すまで俺ボッチなの!?!?
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「はぁ………はぁ………」
すごい量の魔物だ。
しかも1体1体が強い!!
皆は無事だろうか?雷魚兄ちゃんは!?
分断作戦だと思う。
僕は大雨の草原にワープさせられた。
そして大量の魔物を相手に。
「リインフォース フィジックス!!!」
ババババババ…………
「く…………ベーゼトゥーテン!!!!」
ドッ………
「かはっ………」
なんだ!?
背中に攻撃を食らった。
ブーメランだ。
くそっ!!量が多すぎる。
そもそも僕は大量の敵を相手するのに向いてないんだ。
そのとき、凄い魔力を感じた。
それと同時にとんでもない圧力がかかる……!!!!
グゴゴゴオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!
「ぐあっ……」
僕はギリギリ潰れずに済むけど、他の魔物たちは潰れてしまった。
辺りは文字通り血の海。
「ひれ伏しなさい!ゴミども!!!フハハハハハハハハハ!!!!!!!」
だが助かった。
この量の魔物が消えた。
ようやく重力攻撃が終わったので顔を上げると敵は目の前にいた。
長い杖を持っている。
顔はピエロのようなメイクをしている。
「こんにちは、私はグラビテ。」
「グラ……ビテ」
「そうです。バデン様の弟子です。」
つまり敵ってことだ。
「さて、バデン様から貴方を殺すよう言われているので、悪いですけど死んでもらいます。潰れなさい。」
そう言ってグラビテは杖を振り上げた。
僕は構え、反撃の準備をする。
こいつを倒す!!




