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三代勇者   作者: しゅーまい
双子の奇跡編

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101話 大地の精霊 エルスト

風の精霊 ハーピーと契約を結んだ。

今は大地の精霊がいるという岩場にいる。

ちなみに、今回はハーピーに運んでもらったのだが、めちゃくちゃ速かった。


「げ、思ったよりゴツゴツしてる…………」


ハーピーはグチグチ言いながら俺達の 上 を 飛 ん で い る。


「お前は気楽だろうが!静かにしてくれ!!」


イフリートが叫ぶ。

まあ、本当にその通りだ。

ここにいるかもしれないってだけで本当にいるのかどうかわからない。

だが、ノリ的にいると思う。


「よし、じゃああれをやってみるか」


アプサラスは目を閉じ、オーラを放ち始めた。

ハーピーを探した時と同じだ。


「それ、なにしてるの?」


ときくと、


「あ、これは精霊のオーラを出すことで遠くの精霊と会話ができるようになる。」


「へえ、じゃあ俺もやってみようかな?」


「いや無理だろ!」


と笑うイフリートだが、ハーピーは真剣な表情で言った。


「いや、できるかもしれない。ガオナ、魔力より弱い魔力を放出してみて」


なにいってんだこいつ。

まあ、やってみるか


「「「おお!?」」」


え?できてる?


「そうそう!そのまま精霊、私たちの気配をイメージして」


イメージ…………


<なに!?>


ん?聞き覚えのない低い男の声がきこえる……………


<お、おい!貴様!人間のくせになぜ我と意思会話ができる!?>


ちょっと試しに言葉送ってみるか?


<あなたは大地の精霊か?>


<あ、ああ、そうだ>


おお!ちゃんと通じてるみたいだ。

よかったよかった。

イフリートとアプサラスとハーピーは俺が誰かと会話してることを感じ取って俺達の会話に聞き入った。


<俺は全属性を扱いこなす者、ガオナだ。>


<なんだって?あの””精霊王様の生まれ変わりって言われている””あのガオナ?>


ん?精霊王の生まれ変わりだって?


<とんでもない!俺は固有魔法がないだけの普通の人間だ!>


<いやいや…………まあいい、いまからお前たちのところにいく。ちょっとまっておれ。>


そう言って大地の精霊のオーラが消えた。


ハーピーはうんうんとうなずいているが、イフリートとアプサラスは騒然としている。

俺もちょっと混乱している。

しばらくすると、地面が揺れ始めた。

地面がひび割れ、中から太った岩でできたおじさんがでてきた。


「我が大地の精霊 エルストなり。」


「エルストおじちゃん久しぶり!!」


「おお、ハーピーか、久しいな。」


「ちょ、ちょっとエルストさん、ガオナが精霊王様の生まれ変わりってどういうことですか!?」


イフリートがきく。


「む?知らぬのか?まあよい。ならば教えてやろう。」


エルストは語りだした。


「昔、我とハーピー、そして雷の精霊 ライルトは三代勇者と共に魔王を封印した。

もちろん、一代目、二代目、三代目の三回だ。だが、一代目のクリスは精霊王にケンカを売った。

クリスは激闘を繰り広げ、大怪我をしてなんとか精霊王を倒した。

なぜ聖なる心を持った勇者が精霊王を殺したのか、それは精霊王は悪だったからだ、凄く性格が悪く、我々も困っていた。

クリスが精霊王を倒したことで、新しく精霊王様が任命された。

その新しい精霊王様はとても優しい。

クリスも精霊王様ととても親しくしており、我は元々精霊王様に仕えていたが、クリスに憧れ、契約した。」


ほーん。

エルストはクリスと契約者になっていたらしい。


「そして魔王をハーピーとライルト、そしてクリスとともに倒し、我はまた、精霊王様に仕えた。

だが、精霊王様は封印から解き放たれた魔王により、殺されてしまった。

だが、死ぬ直前に精霊王様は、”逸材が見つかり次第、私は生まれ変わる。それが精霊王という特別な王だからな”と言っていた。

精霊王になったときに、一度生まれ変わることができる呪いがかけられるそうだ。

つまり、悪の精霊王もその逸材に生まれ変わるかもしれない。

そして、精霊王様は全属性の魔法を扱うことができる。

生まれつき魔力量が多い者に生まれ変わるそうだ。

そして生まれ変われば、全属性を扱えるようになるらしい。

そして、我々の代々受け継がれてきた書物には、世界がピンチになりつつあると書かれていたことから、我々は必ずその逸材、ガオナの契約者になる必要がある。」


話し終えたエルストは少し息切れしている。

つまり俺は本当にその精霊王の生まれ変わりってこと?


「え、じゃあガオナにはその悪の精霊王も生まれ変わってるかもしれないってこと?」


驚きで少し語彙力が無くなったアプサラス。


「まあ、そういうことね!」


どや顔で応えるハーピー。


「まじか………」


そしてドン引きのイフリート。


「だがしかし!すべての属性を扱えるからと言って我も認めたわけではない。いくつか試練を与える!!!」


らしい。


「まず一つ目。我に全力の魔法をうつこと、そして二つ目、全ての属性魔法を見せること、そして最後、全ての英雄精霊と契約すること、実は我は頭脳があまりよくないのだ。ランキングをつくると、

1位 雷の精霊 ライルト  

2位 水の精霊 アプサラス 

3位 大地の精霊 エルスト

4位 炎の精霊 イフリート

最下位 風の精霊 ハーピーになる。」


「最下位とはなによ!5位でしょ!」


どんなとこでキレてんだよ。


「つまり、一番頭がいいライルトと契約したらエルストも契約してくれるってことか?」


「そういうことだ。」


なるほど大体わかった。


「じゃあ、まずは一つ目の試練。いくぞ」


「ああ、いつでもこい」


と身構えるエルストを見て笑みが浮かぶ。

フフフ、なめてもらっちゃ困ると。

イフリートとアプサラスとハーピーは俺の最高火力を知っている。

後ずさりをした。


「いくぞ!………………………」


そう、あれだ。

フラム+ヴァーサー+ヴィンド+ドナー+フェルスの…………


「アトリバーインパクト!!!!!」


ハーピーにつかったものより、魔力をかなり多めにした最高火力だ。


バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!


「ぐああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


エルストの絶叫が聞こえた。

ちょっとやりすぎたかもしれん……………


「あ………」


やっぱり、エルストはぶっ倒れている。


「キャー!エルストおじちゃーん!」


ハーピーはエルストの頬をペシペシ叩いて名前を連呼している。

イフリートとアプサラスはあまりの威力にまたもや呆然。

しばらくして……………………


「うむ、素晴らしい威力だった。一つ目は合格だ。では、次に全ての属性魔法をうってもらう。」


「おっけー、じゃあさっそく、フラム!ヴァーサー!ヴィンド!ドナー!フェルス!」


「ほんとうにすべて使えるのか………………………うむ!なら合格だ。では最後、雷の精霊 ライルトに認めてもらい、契約するのだ。そうすれば我もお前を認め、契約者になることを誓おう。」


という感じだ。

雷の精霊 ライルトに会いに行こうと思う。


みんながいうには、ライルトは賢いが、頑固者だそうだ。

なかなか契約者になってくれないかもしれない。

だが俺は会いに行く。

ってあれ?そういえば旅の目的、もう達成しているような……………まあ、ここまで来たら英雄精霊、全員と契約するしかないか。

さて、ということで俺達は雷の精霊 ライルトに会いに行く。


「さて、じゃあ我がお前たちを運ぼう」


そういってエルストは俺達を岩で囲み、上空に連れて来た。

精霊たちは宙に浮けるが、俺は浮けない。

ちなみに空中浮遊魔法があるが、あれは浮くところが高すぎると魔力切れをおこすため、浮けない。

だから、俺はエルストの肩に乗っていた。


「ところで、我に意思会話でしゃべりかけてくるやつだが……………あれは精霊しかできないのだ。もう、生まれ変わりで確定しているのかもしれないが、試練はちゃんと乗り越えてもらいたい」


「ああ、いいだろう」


覚悟を決めた俺だった。

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