表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カオスな世界の中、とりあえず俺達は顔がいい  作者: 咲紫きなこ
ヒサ班始動
5/26

4*

 私の前を去る者は多い。


「――やってしまった」


 本日より出勤である部下が、開始十分もしない内に去っていった。

 仕事に対しての態度ではなく、目上の者に対しての態度でもない事実をどう言えば良かったのか。考えを巡らせるが、答えは出ぬ。

 私は間違った事を言っていない。


「言い方が悪いのか? それとも厳しすぎる……いや、そもそも来る者達皆、強さがいつも足りないと私は感じる。――そう、やる気が足りない、たるんどる」


 部下への指導は上司の仕事であり、責任でもある。指導を甘くするつもりは無い。それが私のやり方であり、そうでなければ務まらぬと自負している。

 だが、そうだとしても、部下が去っていくのは何回目だろうか。


 以前採用した部下の事を色々と思い出す。最初は「名誉ある仕事に着けて光栄です! 頑張ります」と、皆口を揃えて言うのだが、いざ仕事が始まると仕事内容や私の指導が厳しいのか、三ヶ月……酷い時には一週間経たずに辞めていく。

「私の指導が悪いのか」と、友の前で涙ぐみながら酒を飲み、話をする程私は気にしているのだ。


 だが、私にも守るべき民、背負うべき国がある。生半可な気持ちで民の安全、国の治安は守れぬ。

 譲れぬ正義、譲れぬ思い。

 あらたとみことにも、譲れぬ思いがある事は承知している。

 奴らは今までの者達とは違いがある様に感じる。それは緊張感の無さ、そして自分を偽らぬ素直さだ。

 私の顔色ばかり窺う必要はない事、意見があればはっきりと伝える事が奴らは出来ている。そこは評価出来ると私は感じている。


 奴らが問題児な事も頭には入っていたが、出勤一日目から発揮されてしまうとは思案していなかった。


「一日目……そうか。まだ一日目か」


 採用しては皆辞めていく事が連続して起こった為、私は焦っていた様だ。

 これからでも遅くはない、諦めなければ奴らをより理解する事は可能なはずだ。

 気持ちを新たにし席を立ったその瞬間、聞きなれた警報音が耳に入ってきた。


「悪魔か……さて、出動するとしよう」


 国民に被害が出る前に迅速に対処し、国の安全を守ってみせようぞ。

 私は足早に自室を後にした。

読んで下さりありがとうございます。

よろしければ評価やブックマークの方、よろしくお願いします。

次回もお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ