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月なき夜の眠らない町(4)

 広場は阿鼻叫喚の地獄絵図となった。民衆はおろか、統制を取るべき治安部隊すらも収拾のつかない混乱に陥っていた。


「なんだなんだ! どうなってるんだ!」

「ヴィジラの裏切りか!? これだからアビリスタなんて信用できないんだ!」

「急報! 広場北側で、ヴィジラが襲撃されました! 腹を刺され、重傷とのこと!」 

「な、なにっ! おい、急ぎ北に回るぞ!」


 治安部隊は大声でかけ合い、なんとか体制を維持しようとする。しかし統率は乱れきっている、なかなか迅速な対応とはいかない。


「あんたらの力で撃ち落とせるだろ、やってやれ!」

「そんなこと言ったってルルーの姐さん、ありゃヴィジラのもんですぜ!? 手ぇ出したらやばいっす!」

「死人が出るよりいいだろ! とっ捕まるならあたしも一緒だ、いいからやんな!」


 群衆の中に紛れていたアビリスタは、めいめいの判断で暴れる幽霊を退けるために動き出す。ただ彼らも法律上弱い立場だ、目の届く範囲の人命を守るため、目くじらが立たない程度でしか力を振るえない。


 だからほとんどの一般市民は、操り手を失った異能の暴威にただただ怯え震えていた。


 町を照らす炎がどんどん消えていく。徐々に濃くなる闇の中で、耳を裂くような叫び声と衝撃音が響き渡った。時計塔に吊るされていた光源石の大玉が縄を切られて降って来た。幸運にも人が掃けた舞台の上に落ちた、だから怪我人は出なかったが、板で組まれた舞台には大穴が空き、無残に砕けた木端があたりに飛び散った。


 幽霊たちの数は少しずつ減りつつはある、しかし騒乱は鎮まる気配がない。また、構っている暇がないから放置されているが、西に居る当初の問題児も相変わらず稲妻を呼んで騒いでいるし、東でも時々火柱があがる。


 そんな中、アメリアとレインははぐれないよう手を繋ぎ、押し合いへし合いする人の海をかき分けるようにして、どうにか南の大通りへ脱出しようとしていた。揉みに揉まれてやっと広場の外縁近くへたどり着いたところだ。


 周りを見ると、まるで大嵐の後のよう。押し倒された燭台や、ひっくり返された果物の木箱や、他にも他にも。怪我をして近くの店屋の軒先で介抱されている人も一人二人じゃない。上を見るともやもやとした幽霊たちが、逃げまどう人を指差し嘲笑するように揺らめいている。


 悔しい、とアメリアは思った。楽しいお祭りの日だったのに、めちゃくちゃにされてしまった。夜を払う大事なお祭りを台無しにされてしまった。こんなひどい話があっていいものか――


「あっ!」

「え、なにアメリア!?」

「女の子が……!」


 自分のすぐ近くで小さな子が泣いていた。一人ぼっちで、お母さん、お父さんと、むせびながら叫んでいる。この騒ぎの中ではぐれてしまったのだろう。誰もその子を気に留めない、誰もそんな余裕がないから。


 嵐のごとき状況にて一人で泣き叫ぶその子の姿が、アメリアの心に突き刺さった。


 アメリアはレインが何か言う前に手を振りほどき、転身した。そして小さな子の前に目線を合わせて屈み、手を差し伸べる。


「大丈夫? ここは危ないから、今はお姉さんと一緒に行きましょう」


 女の子は親を呼んでおいおい泣き続けている。だが、おずおずと手は伸ばされた。その手をアメリアは掴み、勇気づけるように強く握った。ついでに軽く抱きしめて、頭を撫でた。


 レインが急かすように叫びながらやって来る。アメリアもそちらへ行こうとした。しかし、女の子が手を掴んだまま別の方向へ引っ張った。


 それは通りへ逃げようとする人の流れを横切る方。見ると、人をかきわけこちらへ向かってくる男女が見えた。


「おがーざん! おどーさんッ!」


 その人たちへ向かって女の子は叫んでいる。アメリアはほっと胸を撫でおろした。思ったより早く両親が見つかった。握った手はそのままに、自分から親の元へ届けようとする。


 その優しさが命取りとなることは予想だにしなかった。


 不意に周りの人間が一斉に身をかがめた、その波に違う方を向いていたアメリアは一息遅れを取ったのである。金の三つ編みを背負ってぽつんと佇むさまは、あたかも人の海に立てられたフラッグのよう。すなわち、格好の的になる。


 次の瞬間。人の頭上を掠めて来た一体の幽霊が、後ろから二人の少女に迫る。異変に気づいたアメリアは避けようとした、だが幽霊の狙いはより小さな女の子の方だった。その肩が捕まる。アメリアもとっさに少女の体を抱きこんだが、時すでに遅し。二人はもろともに、宙へと連れ去られた。


 下から多数の悲鳴やがなり声が響く。返せ、降りてこい、そう幽霊へ訴える声もあるが無意味だ、少女たちはぐんぐんと地面から遠ざかる。二階建ての屋根の高さから、小さな女の子の耳をつんざく絶叫が薄闇に響いた。


 アメリアとて泣きたい気分だった。しかし、年長者としての覚悟が出かけた涙を引っこめた。――この子は、私が守らないと。左腕でがっしりと女の子を抱きしめつつ、霊のきまぐれで放り出されないように、アメリアは右手を伸ばして逆に幽霊の手首をつかまえた。


 それは不思議な感触だった。手に吸い付くようにして虚ろな体をしかと掴める、だが同時に液体に手を乗せた時のように強く押すとどこまでも沈んでいきそうな脆さも感じた。そして明らかに生き物ではないのに、脈打つ感覚が生々しくあった。暖かみはまったく感じないから、非常に気持ちが悪い。


 霊は広場南部の上空を、抱えた娘たちを振り回しながら気ままに飛んでいる。


 アメリアは青ざめた顔で下方に目をやった。人間が見たこともないほど小さく見える、レインがどこに居るかもわからない。それに視界がぐわんぐわんと揺れつつてんで勝手にあちこち切り替わるものだから、だんだん吐き気がしてきた。


 しかし希望の光も見つけることができた。背中に白い翼を生やした女性が、アメリアたちを追うように飛んでくる。それとは別に、風を纏って飛翔する男もいた。どちらもアメリアの知らない人、きっとどこかのギルドのアビリスタだろう。二人とも奔放な霊の動きに苦戦しているが、助け船には違いない。心が少し軽くなった。


 そして、次に視線が時計塔の外壁を通過した時、アメリアは見えたものに度肝を抜かれた。驚きのあまり状況を忘れすっとんきょうな声をあげ、開いた口が塞がらなくなった。


 全身を覆う白い長衣に鈍色の仮面、それは異能取締官ヴィジラの特徴的な装いだ。そんな一人のヴィジラが、垂直に切り立つ時計塔の壁面を駆け上がってくる。そう、見間違いではなく走ってくる。重力を完全に無視している、その人が居るところこそ正しい地面なのだと錯覚してしまいそうだ。そして仮面の黒い視線は、振り回される囚われの少女たちを確実に追っている。


「早く……わあっ!?」


 時計塔の壁に施された宝飾が眼前に急接近し、ぎゅっと目をつぶった。しかし、衝突間近でとんぼ返り。宙で一回転した後、塔と平行するようにさらに上昇する。ちっとも届かない追跡者たちをからかうように。


 まるでおもちゃにされているみたいだ。アメリアの中には恐怖だけではなく、怒りがわいていた。心の中で幽霊に対していくつも悪態をついた。馬鹿、変態、嫌い、早く消えろ。


 それが聞こえたのか。いや、実際は単に意識を回復させた術者が能力を引っ込めただけなのだが、とにかく、幽霊の軍勢は突如として実体を失い一斉に霧散したのである。


 一件落着か? 違う、アメリアにとっては最悪の展開だ。


 上昇がぴたりと止まり、まずは体の中身だけが勢い余って上に浮くような感覚が襲ってきた。脳が揺れて吐き気を覚えるのも束の間、今度はまっすぐな落下が始まった。

 

 鳥人間が、風男が、必死の形相で飛んでくる。だが少し遠い、降下にまだ追いつけない。時計塔とも離れている。手を伸ばしても届かない。


 翼を持たぬアメリアには空中で一体なにができようか。蒼白な顔で覚悟を決めつつ歯を食いしばること、それと、絶叫する少女を抱きしめること。耳に届く数多の叫び声が大きくなる。風を切る音が耳にうるさい。速度はどんどん増し、地上はぐんぐん近づく。青い目が潤んだ。


 アメリアは時計塔の外壁を見た。まだ下の方にヴィジラが居る。遠く離れたまま目が合った。でも助けてとは言えなかった。もう無理だ、その人の隣もあっという間に通り過ぎて、間もなく地面に激突するのだろう。


 だが、常に人が予想だにしない奇跡を起こすのが、異能たる者の業なのである。


 白い影が軽く身を屈め、刹那、時計塔の外壁から跳んだ。飛行ではない、高く遠くへ届く、常軌を逸した見事な跳躍だった。地面に対して背を向けてアーチをかけるかの軌道、それは計算ずくのものであり、最高点は空から降ってくる少女たちの直線と完全に一致した。


 さらに空中で衝突するよりも先に、ヴィジラが腕の力で少女たちをつかまえた。そして二人まとめて白衣に包み込むようにして、胸に抱き寄せた。


 アメリアの心臓は壊れたかと思うほど速くなっていた。人が恐れる無機質な仮面の顔が、息がかかるほど近くにある。しかしそれはまったく怖くない。幽霊と違って、この人はきちんと温かいから。落下に伴う気流を受けてヴィジラがかぶるフードが暴れ、隙間から中で髪が踊っているのが微かにうかがえる。アメリアはそれをじっと見ていた。


 アメリアの耳を打つのは、自分の鼓動の音と、風の音と、女の子がなきじゃくる音、それと微かな声。聞こえるか聞こえないかで小さく呟くだけなのに、聞いていると耳と心がざわざわとする。知らない言語でまるで歌うように紡がれるそれがなんなのか、アメリアは知っている。魔法の呪文の詠唱だ。


 しかし、なぜだろう、声の主まで知っている気がするのだが、果たして気のせいなのだろうか?


 ふっ、とアメリアの思考が中断した。不意に体が歪むかと思うような引力が襲い来た。気味の悪い衝撃にぎゅっと目を閉じ、その人の胸にすがりついた。


 少しの間気を失っていたのかもしれない。アメリアがはっとした時には、上下左右どちらへも動いていなかった。風の音も消え、代わりに悲鳴混じりの大きな歓声が四方から襲って来た。だから慌ててアメリアは目を開けた。


 地上だった。どよめく人影が、荒れた町並みが、いつもと同じ縮尺で見える。地上だ、確かに地上へ生きて戻って来たのだ。


 抱きかれていた体がゆっくりと地面におろされた。きちんと自分の足で立ったアメリアもそれに習って、抱きかかえていた娘を下におろした。天をつくような泣き声が響く、同時に彼女の両親が吸い寄せられる。


 若い親子の、涙、涙の再会だ。親子三人、恥ずかしげもなく泣き叫びながら抱き合っている。周りの人も拍手をして意を表明している。


 アメリアはその光景をぼんやりと見ていた。すると今度は自分の名前が叫ばれるのが聞こえた。レインの声だ。涙ぐみながら飛びついてくる彼女の体を、アメリアは棒立ちになったまま受け止めた。


「よかった……よかった! アメリアぁ、生きてて、よかったよぉ……」


 レインが鼻をぐずぐずさせながら、頬に頬を寄せてくる。そこまでされても、アメリアはまだ心ここにあらずだった。短い間にめまぐるしく起こった事象が、激流と化して頭の中を循環している。それを熱を帯びた小さな脳みそで、一生懸命整理しようとしている。


「ああっ!」


 アメリアは慌てて救世主の姿を振り返った。だが既に彼は白い衣を翻して離れた後、薄闇に溶ける風のように東へと去っていく後姿だけが辛うじて見えた。




 レインとどういうやりとりをして、どういう道を歩いたのか、アメリアはほとんど覚えていなかった。気がついた時には、目の前に見慣れた蔦の葉扉があった。


 鍵はかかっていない。扉を開くと中から光が漏れて道へ落ちる。昨夜と同じく灯りと、優しい主の声が少女たちを迎え入れた。


「思ったよりも早かった……おい、その手はどうした!?」


 マスターの穏やかな顔が豹変した。


 アメリアはなんのことだかわからず、両手を自分の目の前に開いて見た。そして絶句した。


 幽霊を掴んでいた手のひらが、知らない間に赤黒く変色していた。痛みも、かゆみも、熱さも、なにも無かったから、今のいままで全然気がつかなかった。レインも初めて気づいたようで、青い顔をして口元を押さえる。


「えーと、これはその、ちょっと火傷して……あはは……」


 嘘をついて、とっさに手を後ろに隠す。マスターを無駄に心配させたくなかった。だって痛くもかゆくもないのだし、こうして元気に生きているのだし。それに過保護なマスターのこと、事故に巻き込まれて死にかけましたなんてなったら、もう二度と一人で出かけさせてくれなくなるかもしれない。


 が、マスターに嘘は通じない。恐ろしい剣幕でずかずかとアメリアの所に迫って来て、隠した物を引きずり出した。刹那、眉間の皺が一層深まった。


「ただの怪我じゃない。何をした、誰にやられた」

「そのう……」

「ヴィジラの幽霊がアメリアをさらったんだよ。時計塔の上から落っことされて、殺されるところだった」

「なに!?」

「で、でもっ、助けてくれたのもヴィジラですよ。たたっと来て、がしって受け止めてくれたんです」


 マスターは難しい顔をして自分のこめかみを指で叩いた。状況を掴みきれずにいるらしい。


「……とにかく、すぐに薬湯を用意するから、こっちへ来なさい」

「マスター、おおげさですよう。全然痛くないですから」

「よくて一生そのまま。もしかしたら手が腐り落ちる、それでも構わないと言うならなら放っておくが」


 また冗談を、と思ったが、今のマスターはとても冗談を言っている顔ではなかった。ある日突然カップを持ったまま手首がごとんと落っこちる、そんな想像をしてアメリアは鳥肌を立てた。あとはマスターに引っ張られるまま。


 マスターは作業台に取り出した白磁の水盤に湯を張り、魔法の引き出しから薬草を取り出し次々と放り込む。普段なら客の前では開けることをためらう引き出しだが、今宵は堂々と豪快に作業をする。


 間もなく湯はうっすらと緑色になった。そこへ負傷した手を入れるように促され、アメリアは素直に従った。


 湯は非常に心地よい温度だった。ふわふわの羽にくるまれているような気持ちよさが、手のひらを通じて全身に走る。手だけでなく全身の筋肉も解されていくよう、ほっと一息が口から飛び出した。


 マスターはアメリアに湯を冷めたと感じるまでそのままで居るよう伝え、今度はレインから事情を聞き出した。不夜祭の中でアビリスタが暴れ出したこと、それを制圧しようとしたヴィジラの力が暴走したこと、泣いていた女の子を助けようとしてアメリアが捕まったこと、そして別のヴィジラに助けられたこと。


「――なるほどね」

「ひどいでしょ!? アメリアは全然悪くないのに! これだから暴力的なアビリスタって嫌い!」

「まったくだ、助けが間に合ったから良かったものを……! 僕のアメリアに傷をつけた罪は重いぞ」


 ふんとマスターは鼻を鳴らす。冷ややかな表情に漆黒の目が静かに燃えている。機会さえあれば、本気で復讐に行きかねない。


 そんな主をアメリアはじっと見ていた。ひとつ言いたいことが、聞きたいことが、あるような無いような。そのうち視線に気づかれて、マスターの顔がくるりと色を変えた。


「アメリアどうした? まだ他になにかあったか? それともどこか痛むか? 吐き気がするとか、指が思うように動かないとか――」

「あ、いえ。私は大丈夫、です」

「ほんとうか? 無理をしてないよな? 寒いとか暑いとか――」

「大丈夫ですって」

「遠慮するな、なんでも言ってくれ。僕にできることならなんでもするから」

「えっと、じゃあ……ううん、あったかいお茶が飲みたいです。ミルクティとか」

「よしわかった、すぐに作ろう。レインも一杯どうだい? いい気分で今日を閉めたいだろう?」

「よろしくマスター。とびきりおいしいのをね」


 マスターはぐるりと肩を回すと、一段と張り切って茶を用意し始めた。計っている茶葉はシネンスとアセムで、そこに乾燥したイチゴの粒をころころと混ぜる。イチゴのミルクティに砂糖をたっぷり加えるのが、アメリアの一番のお気に入りなのだ。


 せかせかと動き回るマスターの姿をぼんやりと眺めていたアメリアだったが、そういえばお湯がだいぶぬるくなったなと思い、薬湯から右手を引き上げた。明るい光に照らしてみると、手のひらは健康的な色を取り戻していた。おお、と漏れた感嘆は、カウンターごしに覗き込んでいたレインと併せて二人分だった。


 手についた水滴をタオルで拭いつつ、アメリアは再度、今夜見たものを思い起こしていた。空中散歩と言えば聞こえはいいが、あんなひどい形は二度とごめんだと思った。まあ、悪者に空中へさらわれるなんて人生に二度ある方が珍しいだろうが。


 アメリアを思い悩ませるのは幽霊騒動そのものではなく、その最後に垣間見えたもの。


 ――マスターはどう思うのかしら。


 命が繋がったあの瞬間、己を助けた仮面の向こう、フードの隙間の暗がりからわずかに見えた人の髪。見間違いでなければ、青くて長かった。それを持つ人をアメリアは一人だけ知っている。そしてかすかに聞こえた声色も、見間違いの可能性を否定する。


「――さあ、お待たせ。アメリア、君の好きなイチゴのミルクティにしてみたよ」

「わあ、ありがとうございます!」


 マスター何も知らない様子で笑って温かいカップを差し出してくる。アメリアも何も考えていない風な笑顔で、甘い香りの立ちのぼるカップを受け取った。


 ふうふう息を吹きかけてから口をつける。一口飲めば優しさが全身に染み渡った。幸せだ。あれこれ悩んでいた気持ちも、すうっと引っ込んでいく。――今日はもう、考えるのをよそう。


「レイン、なんなら今日はこのまま泊まって行きなさい。僕が番をしているし、ここは安全さ」

「んー、じゃあ、これ飲み終わっても外が落ち着いていなかったら、甘えさせてもらおうかな」

「いやいや、もうお泊り決定です! 私と一緒のお部屋で楽しくお泊りです!」

「えー? アメリアがそういうなら、しょうがないなあ。今日は寝れないかもね、アハハ」


 怒ったり泣いたりしても、最後に笑えば一日が上出来に思えてくる。少女たちはくだらない話で笑いあいながら、眠れない夜を更かしていくのであった。


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