ロボット小説なんて書かんでよくね?
タイトルを見て、激怒しながら突撃してきたそこのアナタ!
やめろ! 撃つな! 俺は敵じゃない!
あと、似たタイトルのエッセイ、「ロボット小説を書こう!」に喧嘩を売ってるわけでもない。
私と作者のstrifeさんは仲良しだ。
どのぐらい仲良しかというと、ロボもののコラボ小説「 スーパーなろうロボット小説大戦~天涯のアルヴァリス×解放のゴーレム使い~」(下記のリンクから)を書いてしまうぐらい仲良しだ。(露骨な宣伝)
「は? オメーロボット小説書きなのかよ? ロボ小説書きのくせに、ふざけたタイトルのエッセイを書いてんじゃねーよ」
なんて思った方が大多数でしょう。
いやね、実は私ツイッターやってるんですけど、そこでしょっちゅう目にするワードがあるんですよ。
「ロボ小説は難しい」
「ロボ小説はウケない」
「そもそもロボは小説に向いていない」
ロボ小説を好み、愛し、読んだり書いたりしているロボスキーなブラザー達からすると、「うるせえ! 知るか!」な内容です。
しかしですよ、最近これには一理あるな~なんて思っているんですよ。
「ロボット小説」を書かなくてもよくね? ……って。
ああ! 石を投げないで!
発砲も禁止!
誰だ? 衛星軌道上から電磁加速砲をぶっぱした奴は?
まずは怒りを鎮めて、上記のネガティブ要素について考えてみようではありませんか。
そして「ロボット小説」とは何なのか見つめなおすと、私がこんな挑発的タイトルを付けた意図が伝わるのではないかな~と思います。
1.ロボ小説は難しい
ロボに限らず、メカの描写とは難しいものだ。
作者には、高度なスキルが求められる。
豊富な科学知識、工業分野への深い造形、動きの迫力や重厚感を表現する多彩な語彙と圧倒的文章力。
……なんてこたぁねえよ!
そりゃあ、そういう方向性の作品を書こうと思ったら、それなりのスキルが求められることでしょう。
でも、そこまでメカの描写って要ります?
リアリティ溢れる設定って、必要あります?
メカが大好きな私ですが、「ぶっちゃけ、小説でそこまで必要なくね?」な~んて思いながら読んだり書いたりしています。
……むしろね、くどすぎる描写は邪魔になったりするんですよ。
ロボ好き、メカ好きであればあるほど。
ロボやメカに慣れている人は、小説内で語られている機体特性やシチュエーションから、「理想の最高にカッコいいロボ」を妄想します。
それもかなり詳細に。
飛行型ロボ? じゃあ軽量化されているはずだから、細身だよね? 武装も少なめかな?
速度や航続距離も考えて、空気抵抗の少ないフォルムだろうな~?
……ぐらいのことは考えてしまいます。
脳内での映像補完はバッチリなのです。
じゃあ逆にロボ慣れしていない読者さんはどうなのかというと、そもそも機体に興味がありませんw
そういう人は主人公の活躍や人間ドラマ、物語を読みに来ているのですから。
識別のために、色だけ書いときゃOK。
何? 量産機だから、みんな迷彩色だと?
肩にパーソナルマークでも描いとけぃ。
設定についても、そんなにこだわって書く必要ないと思いますよ?
これからロボット小説を書きたいなと思っている人に問いたい。
「他人の、それも素人が書いたロボ小説で、設定ってどこまで知りたい?」
ぶっちゃけ、ロボ好きな私でもあんまりw
ロボ好きな私でもこの程度だから、興味ない人からすれば本当にどうでもいいことでしょう。
機械のことが分からないなら、異世界ファンタジーロボにすれば良いのです。
全部魔法とか、不思議パワァで動いていることにすれば。
何? そんなファンタジーなのはロボじゃない?
上等だ。
ダ○バインファンとレ○アースファンと魔装○神ファンを敵に回すということだな?
ようするに、作者が「書かなければ・練らなければ」と思っているほど、重厚な描写も綿密な設定も必要ない。
やりたい人、できる人だけ勝手にやればいい。
よって……。
×「ロボ小説は難しい」
○「ロボ小説は難しく書かなければいけないと、思い込んでいる人が多い」
なんじゃないかなぁって。
2.ロボ小説はウケない
ふーむ。
これは紙媒体の商業作品を含めるのか、WEB小説の話か、なろうだけの話かによって条件は異なりますよね。
とりあえず私は紙書籍を出版したこともなければ、他の小説投稿サイトで書いてもいないので(以前はちょっとだけうどん国の住民でした)、なろうとその姉妹サイトで考えてみます。
ウケるの基準が、どの程度かにもよりますよね。
確かに日間総合ランキングの1位狙いとかなると、ちょっと厳しいかもしれない。
……でも、知っていますか?
ちょっと前に異世界恋愛&総合ランキングに彗星のように現れ、トップを守り続けた異世界恋愛作品。
ブサイクだけど、可愛らしい性格の令嬢が愛されるあれですよ。
あれ、ロボットものです。
いや! ホントですって!
あの作品のヒーローは転生者なんですけど、前世の職業がゴーレムエンジニアなんです。
作中でも、色々なゴーレム作るんです。
ゴーレム=ロボ
異論は認めない。
だってこれに関して異論を認めたら、私ロボ小説書きじゃなくなっちゃうし。
私のロボ作は、「解放のゴーレム使い~ロボはゴーレムに入りますか?~」ですから。(どこまでも宣伝)
とにかく、ロボットものに日間ランキングを制覇する力があることは分かっていただけたと思う。(強引)
次に累計ランキングのお話。
かつて5年間に渡り、累計トップを守り続けた伝説の作品がありますな。
アニメ第2期の放送が近づいている、感動の異世界転生超大作のあれです。
あれ、ロボットものです。
いや! ホントですって!
闘気を纏えない体質により、物語後半は防御力不足に悩む主人公が、それを補うために生み出した「魔導鎧」。
ありゃ~、どう見てもロボだ。
何? 魔導鎧みたいにパワードスーツ的なものは、ロボと認めないだと?
よろしい。
ア○ムスレイブがパワードスーツから発展した歴史について、小一時間ぐらい話し合わねばならぬようだな。
とにかくロボットものには、なろうの累計ランキングトップを5年間に渡って守り通す力があることを理解していただけたと思う。(もはや屁理屈)
もうひとつ、なろう姉妹サイトのお話をしましょう。
大人の男性向け作品が投稿される、某夜想曲のお話ですよ。
あそこの累計獲得ポイント1位、ロボットものですから。(2021年8月現在)
これはガチだ!
47話から騎士って名前の巨大人型ロボットが出て来て、主人公はそれの乗り手になる!
しかも戦闘スタイルが狙撃特化でカッコイイ!
古い機体だけど、主人公が乗ると超強いってのがまたそそる!
個人的には、ナイツ&マジ○クに続くWEB小説発のスーパーロ○ット大戦参戦作品は、これだと思っています!
とにかく、ロボットものにはR18の世界すら制するポテンシャルがあることを、分かっていただけたと思う。
ようするに、ロボ小説はめちゃくちゃ人気である。
よって……。
×「ロボ小説はウケない」
○「ウケてるロボ小説を、ロボ小説だと認識していない」
なんじゃないかなぁって。
ラスト、
3.そもそもロボは小説に向いていない
ふむふむ。
確かに小説って、アニメや漫画に比べるとビジュアル面で弱い。
いっぱい文字数を割いて、カッコいいロボの見た目や戦闘シーンを描こうとしても、上手く伝わらなかったり、楽しませられなかったり。
巨大な質量の物体がダイナミックに動くことによる、圧倒的なパワー感、スピード感、迫力。
こういったビジュアル面こそロボの醍醐味なのだから、小説とロボは相性悪いなぁ……。
ちょっと待てい!
ロボの醍醐味はビジュアルだと、誰が決めた?
そりゃロボットアニメとか見てれば、迫力ある戦闘シーンは見せ場のひとつでしょう。
でも戦闘シーンがカッコいいだけで、ロボットアニメ見続けます?
ぶっちゃけ動画投稿サイトとかで、戦闘シーン繋ぎ合わせた動画見とくだけでよくない?
それでも我々ロボスキーがロボットアニメを見るのは、そこに物語が――人間ドラマがあるから。
ガ○ダムは悲劇の中で、少年少女達が成長する物語ではないのか?
マク○スは三角関係にドキドキキュンキュンする、ラブコメではないのか?
ボ○ムズは一目惚れした女を追い求め続ける、純愛物語ではないのか?
物語とか人間ドラマとは、抜群に相性いいのが小説のはずだ。
登場人物の心理描写に関しては、アニメや漫画の追随を許さないだろう。
小説は臨場感を出すのにも長けているぞ。
Gに軋む内臓や骨。
偏る血液。
耳障りなアラート。
機体にダメージを受けた時は、電装系がショートして焦げ臭いにおいがしたり、作動油が漏れて独特の臭いがするだろう。
そしてモニターいっぱいに映り込む、敵機の恐怖……。
気分は完全にパイロットだ。
ここら辺はアニメより、小説の方がアドバンテージあるんじゃないかと思います。
特になろう小説に多い1人称視点は、コックピットでの臨場感と相性がいい。
3人称視点もロボを外から描写しやすいので、どちらを選ぶかは作者のあなた次第。
ようするに、ロボと小説の相性は決して悪くない。
よって……。
×「ロボは小説に向いていない」
○「小説向きなロボの書き方をしていない」
なんじゃないかなぁって。
だんだん言いたいこと、伝わってきました?
そう、「ロボット小説とはこういうものだ!」、「こういうものを書かねばならぬ」という固定観念が、ロボット小説を書くハードルを上げたり、ウケない足枷になっているんじゃないかな~と私は思うわけです。
別にロボット中心のお話じゃなくてもいいじゃん。
ちょっとでもロボが出てくれば、それだけでカッコイイよ。
ロボには整備拠点となる基地や母艦が必要?
異世界ファンタジーロボなら、アイテムボックス的チートスキルで格納&修理可能でよくね?
SF路線なら、異次元に格納できる技術とかあってもいいんじゃ?
ナノマシンによる、自己修復機能ぐらい付けちゃいなよ。
ストーリーも、ハイファンのテンプレとかでいいじゃん。
無能なスキル、「古代ゴーレム操作」しか持っていないからパーティーを追放されました。
偶然遺跡で発見された古代ゴーレム=かっちょいいロボを、主人公だけが操縦できる。
そのロボで大活躍!
追放してきたパーティーは没落! ……みたいなのね。
こういうのはすでに誰かがやっている。
斬新だと思ったアイディアは、とっくに誰かがお試し済み。
なろうはそういう場所です。
婚約破棄+ロボと、破滅フラグ回避+ロボは私も確認済ですし。
両方面白いぞ~!
私はロボット小説が大好きです。
でも、「ロボット小説はこうあるべき」みたいな固定観念に縛られると、ロボット小説の可能性自体を狭めてしまうと思うのです。
本格的で重厚なロボット小説好き、ライトなロボット小説好き双方にとって悲しいことは、ロボットが出てくる小説自体が少数になってしまうこと。
母数が減れば、必然的に面白い作品も減りますしね。
「あ、ロボットタグが付いてる。こりゃ、面白くないに違いないぞ。ブラバブラバ」
とかいう時代になったら終わりです。
これからロボット小説をこのなろうで書こうと、鼻息を荒くしている方にこう伝えたい。
「ロボット小説」じゃなくてもいいじゃない。
「小説」を書いて、その中で気楽にロボを出そう。
……とね。




