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神殺しの勇者と復讐の転生者  作者: ミオク
プロローグ
3/8

プロローグ3

お読みいただきありがとうございます。

 ここはどこだ。

 いや、見覚えがある。こんな真っ白な空間は他にない。あの夢の――


「やあ、また会えたね」


「……誰だっけ?」


 見覚えのない顔だ。

 肩までの金髪、中性的な顔、俺より少し小さいくらいの身長。

 こんなヤツ知り合いにはいない。


「ひどいなぁ。まあ、あの時は顔見せなかったしね」

「改めて。こんにちは、天宮佑君。僕は神です」


 神?何言ってんだこいつ。


「神?何言ってんだこいつ」


「あははっ。声に出てるよ」


「で、俺になんか用なの?」


「そうだね。その前にまず、状況説明からしようか」

「天宮佑君、君は7月3日——つまり君の誕生日の夜、永遠の眠りにつきました」


「死んだ?俺が?」


 訳が分からない。


「アレを見て」


 自称神が指差した先には、モニターのようなものがあった。

 そこに映っていたのは、病院らしき白い部屋、ベッドに寝かせられ、なにやらいろいろと体につけられている俺。

 そして俺の傍で泣く、俺が良く知る人物達のの姿――。




ああ、俺は死んだのか。




「死因は……まあ、心臓発作かな。ご愁傷さま」

「さて、ここからが本題なんだけど」


「ちょっと待て。心の整理がしたい……」




 何分経ったか、時計がないから分からないが、なんとか落ち着いてきた。

 正直、まだ混乱しているが。


「そろそろ本題に入ろう。……君には、異世界に行ってもらいたいんだ」


「異世界――って、あの異世界のことか?魔法とかの」


「そう。その異世界」


「…………あーあ、わけわかんね。寝てる間に死んだと思ったら、次は異世界転生か」


「ほんっと……わけわかんねぇ」


「気持ちはわかるけどね。あまり悠長にしてられるほど時間がないんだ。簡単に説明していこう」




「まず、君に行ってもらう世界は君が知っているような世界とほぼ同じ。剣と魔法のファンタジー世界。ドラゴンや精霊もいるし、ドワーフやエルフだっている」


「君を選んだ理由は、君なら魔王を倒し世界を救ってくれると直感したからだ」


「でも、ただ転生させるってだけじゃない。基本的には自由に生きてくれればいいんだけど、条件が1つ――」

「魔王を倒してほしい」


「魔王?」


「そう。詳細は時間がかかるから省くけど、魔王が暴走しかけていてね。このままじゃ世界が滅びかねない。だから、それを止めてほしいんだ。……期限はざっと一年くらい」


「もちろん、何かしらのサポートはするよ。ただの地球人じゃ、魔王はおろか雑魚魔物に殺されるのがオチだから」


「神の権限で1つだけ、能力をプレゼントする」


「つまりはチート能力ってやつか」


「そんなところ。なんでもいいよ。剣の才でも魔法でも、なんならハーレムでも」


「んー……魔法っていうのは、どれくらいの範囲が対象になるんだ?属性とか、例えば転移魔法とか」


「魔法というのは言わば想像を現象として実現する力。君の想像力次第でなんだってできるさ」


「なら……魔法一択だ」


「わかった。向こうの言語や文字は理解できるようにしておくから安心して。他に気になることは?」


「体はどうなる?」


「元の体は既に死んでるからね。同じくらいの歳の新しい体に入ってもらうかな。容姿や身体能力は前の体とは違うだろうけど、善処はする」


「そっか。じゃあいいや。さっさとその異世界とやらに飛ばしてくれ」


「心の準備はできた?じゃあ……目を閉じて」






 よろしく頼むよ、勇者クン。

次話より異世界編となります。

引き続き、よろしくお願いいたします。

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