3:出会われた女神
その日はなぜか胸騒ぎがしていた。
生まれてから幾年、初めてのことだった。
我が領域への侵入者。
いつもの虫けらかと思ったけど、面白そうな人間だった。
私の結界をすり抜ける手練れのくせに、1つ目の罠で潰されていた。
私を殺しに来たのではないようだ。手ぶらで来るのはあり得ない。
興味があったので、復活アイテムで肉体を復元して助けてみたのだ。
見た目を私好みにちょっといじったのは内緒。
「いつおっきるかな~!」
変わりのない今までの日々と違いなんか楽しい。
私はどうしてしまったのだろう。
昨日までの自分が別人のよう。
意識を回復するか楽しみでしょうがなかった。
ここ数十年誰かと話したことがなかったのを思いだす。
友達ができないんじゃないわよ!作ってないだけで!・・・って誰に弁解してるのよ。
私は不死王シアン・ブラッドフォード。
さみしくなんかないんだからね。
男が意識を回復した気配がする。
ダッシュで男が寝ている部屋の前へ。やばい緊張してきた。がんばれ私!
(スー ハー スー ハー )
気分を落ち着けて気合を入れてドアをあける。
部屋に入ると視線を感じる。
見つめてくるその顔は・・・私好みに作りすぎた。やばい。
落ち着け~落ち着け私、あくまでも冷静に声をかける。
「目が覚めたようね」(ドキドキ)
「... 」
「大丈夫?聞こえる?」(ドキドキ)
「... 」
「... 」
「... 」
「... 」
男はまっすぐ私を見つめている。声が出ないのだろうか。
もしかして復元に失敗した?私のバカ、バカ。泣きそうになってきた。
男がよわよわしく手を伸ばしてきた。
私はできるだけ優しく手を握り、微笑んだ。
男が一言
「結婚してください」
「え?」
「結婚してください」
「ええ?ーーーー」
つい握った手に力を入れてしまった。
ステータスを確認すると男のHP0に・・・
やばい、殺しちゃった、てへぺろ。
復活の魔法って私使えなーい!!
私のペットが、未来の旦那が死んじゃう~
・・・・ふう。何とか昔、手に入れた復活アイテムを使って生き返らせた。
ちょー疲れた。
ちょっとしたことで死んでしまうのでまったく目が離せない。
私がいなきゃダメな奴なんだから。ふふん。
回復系のアイテムがないし、楽しいからゆっくり看病して過ごした。
毎日ご飯を食べさせて、おしゃべりをして、トイレの世話まで(ポッ)
私は自分のためだけに伸ばしてきた料理技術をいかんなく発揮した。。
まずは胃袋をつかむのよ!




