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花丸

作者: 武田道子

花丸




紡がれた日々が

カレンダーに残すのは

だれかの地球最後の日



終了の鐘に変わって

クルクル渦巻きの外側を

花びらがぐるっと囲む花丸



今日も1日が終えました

地球で最後の日を無事に迎えました

カレンダーは花丸をつける



泣いた日々も笑った日々も

怒った日々も嘲笑いされた日々も

カレンダーは花丸をつけた



頑張ったね

良くできました



生まれる前にいたところは

誰も知らない

死んでから行くところも

誰も知らない



知ったからとて

どうにもならないところは

人を感動させはしない



誰かの物語は

多くの人から読まれたから

なんとか賞をもらった

けれどもリサイクルの日には街角は

いっぱいになった



ほとんどの誰かが紡ぐ話は

誰にも読まれない



眠れない夜に寝返りをうつ

朝に起きて学校や仕事に行く

大地は足の下に、空は頭の上に

人は生きて生活をしている

時にはダラダラと 

時には腕を振って

時には足元だけを見て 

時にはお喋りして笑い合って

どんな時にもそれぞれのカレンダーは

きれいな花丸で満たされる



地球最後の日・・ではない

地球最後での日

毎日がそれぞれの地球最後での日

カレンダーは一月から一二月まで

一日に花丸一つ

それがどんなに素敵なことなのか

どんなに嬉しく誇らしいことなのか

カレンダーに咲く花丸の力 


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