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73ドラゴンブレス



「な。いったい何じゃあ?」


 君夜の暗闇を引き裂くドラゴンのブレス。

 脳筋が騒ぐが、何だもクソもない。

 ただのドラゴンブレスの試し打ちだ。

 ちょっと自分でも威力強すぎて驚いたけれども。

 プレススゲ〜。超スゲ〜。

 当たりさえすれば、大抵の敵は即死レベルじゃないか?

 

 そう、こういうスキルで良いんだ。

 自爆とか自爆とか自爆とかじゃなくてさ。

 気に入った。

 試しにもう一回撃っとこう。

 もっと遠くに、広範囲にな。


「ミギャン」


 遠距離に、より長い時間、首を右から左へ振って、広範囲にその効果を試す。

 レーザーが舐めるように飛んで、前面180度を薙ぎ払う。

 続いて海でビックウェーブが起こるように、地面が爆砕した。


「ウ、ウギャ?」


 あ、ちょっとやりすぎた?

 思ったよりも強いわドラゴンブレス。

 まだまだ威力を上げる余地というか、

 余力を残しているのに、目の前が煉獄地獄のように燃え盛っている。


「指導者、一体どうしたのです?」


 新しいスキルを手に入れてはしゃいだだけだ。

 だがそんな理由言えないな。

 とりあえず親指を立てて誤魔化す。


 あ、女が怯えてる。

 俺を見る目が警戒レベルだ。

 だが気にしない。

 それよりもブレスの爽快感に酔いしれていたい。

 今ならば、多勢に無勢な状況でも、正体をさらさずに対抗できるかもしれない。

 つぎに豚人間や大鶏小鬼の戦場に立ち寄ったら、リベンジしてやる。


 良い気分だ。

 ウズウズそわそわするので、二人が眠っている間に、

 狩りにでもでかけるか?

 いや、今からだ。

 

 一度人間に変幻して、その事を筋肉たちに伝えると、夜の闇に見を踊らせた。

 筋肉達への誤爆を避け無きゃな。

 まぁさっきのブレスで、煙が上がってるから、

 この辺にはブレスを打ち込まなきゃいいか?


 その日一晩周囲を荒らし回る。

 だが、ブレスの爆音に驚いて逃げ出したのか、

 殆ど獲物には遭遇しなかった。

 ぐぅ、欲求不満だ。

 めぼしい収穫は、ブレスで焼けた野生のイノシシを何匹か取れたくらいだった。

 お土産に一匹は持ち帰ろう。

 残りは食う。自分で採った獲物は高レベル魔物でなくても最高だ。


 イノシシを両手で持って、トテトテ二本足で

 筋肉たちの元へと帰ってみると

 二人共眠そうな顔をしていた。

 あ、ブレスの音が煩くて眠れなかったか?

 すまん。興奮して気が付かなかった。


「ウギャ』

 

 お土産のイノシシを差し出すと、

 

「おお、これは」

「う、睡眠不足で、胃にもたれるものはちょっと」


 脳筋は嬉しそうな顔をしたが、

 女には嫌な顔をされた。

 むう。空回りだな。俺は。

 だが気にはしない。

 

 朝食を済ませた後に出発する。

 今日中には目的の城塞都市セイウにつくだろう。


 日が暮れる前に、城塞都市セイウが見える場所まで来た。

 だが、何だ?あれ?

 城塞都市は数百人の軍隊に包囲されていた。








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