64アキリアと再開5
調子に乗ってやりすぎた。
そのおかげで、
怪しげな筋肉教団の最高指導者に就任してしまった。
最高指導者の部屋を、地位と共に
先代の筋肉女から、譲り受ける。
やたら豪華で、筋トレできる用に広いのだが、
お付きに男の幹部筋肉二人がついている。
(最高指導者さま。早く僕を助けてよ)
「その呼び方やめろ」
(最高指導者様。はやくだ〜し〜て〜)
「お前。妙なおちょくりかた覚えたな」
「お、押忍。最高指導者様」
「………」
「筋トレの仕方を教えてほしいです」
『取り込み中だ。先代に頼め」
反論せずに、一人の筋肉は引き下がる。
するともう一人のお付きの筋肉がやってきた。
「最高指導者様。特製のプロテインですじゃ」
「普通のと………どう違うんだ」
「唐辛子がブレンドされておりますじゃ」
「嫌がらせだろそれ?お前が飲んでくれ」
「ウス。根性鍛えるであります」
(ちょっと。僕の要件が先だよ)
騒がしい。
アキリアと幹部筋肉二人に取り囲まれてウザい。
というか、幹部筋肉も脳筋だった。
もうね。
お付きにつけられたのが、
ビキニ筋肉のイケてるスキンヘッド脳筋男。
何の罰ゲームだ?
たぶん先代の趣味だな。
むう、美女か美少女にチェンジだな。
もちろん脳筋じゃない奴。
難しいかも。ここ脳筋しかいない気がする。
いや、それよりもアキリアを開放せねば。
………する意味あるかな?
放っておいて、自力で出てきたら不味いか。
バチとか当ててくる疫病神になりかねんな。
仕方ない。
「よし。マ、ソウルの黒い像を破壊するぞ」
「な、何と本気でやるのですか?」
「ああ、中にいる神っぽい何かを開放する」
「マ、ソウル様を」
(僕は慈悲深き女神アキリアだ)
「中には慈悲深き筋肉アキリアが、封印されている」
「何とマ、ソウル様にそんな別名が」
(ちょっとちょっと、人の名前を変えないでよ)
アキリアの別名だと?
脳筋は発想が脳筋だった。
でも面白いからそれも採用する。
「うむ。マ、ソウルの別名だ」
(や〜め〜て〜)
なんだか、あっという間に内部から、
この教団壊れてる気がする。
ま、俺のせいだな。
まともな俺が変態筋肉教団に入れられたせいで、
程なく変態組織は壊れるか変化するだろう。
まぁ組織壊す前に、アキリア入った黒い像壊さねば。
「んでコレ壊すのに、ハンマーか何かないか?」
「ハンマーはおいておりませんので」
「バーベルなら。サイズ揃ってますじゃ」
「よし。それでいこう」
「御意」
御意ってお前。
幹部のイケメンスキンヘッド筋肉、
これ絶対先代女からおかしな教育受けてないか?
「手頃なのを、持ってきたであります」
「ご苦労様」
鉄アレイから、デカイバーベルまである。
………どれかで像を殴れば壊れるよね?
若干罰当たりな気もするけど。
「ようし、やっちゃって」
「押忍。ダンベルいきます」
キン、キンとありえない程、軽い金属音が響く。
もう一人の筋肉がバーベルを振り上げ、
振り下ろす。
が、
キーンと弾かれる。
バーベル飛んでくる。危ない。
鈍器が弾かれる音がおかしい。
「おい。その像の金属おかしくないか?」
「像に鈍器弾かれた手が痺れる〜」
「それか何らかの魔術かなんかで防御されてないか?」
(神器だからね)
「え?どゆ事だ?」
(伝説の武器並の硬度でも不思議無いよね)
「先に言えよ。そんなんどうやって壊すんだ?」
(さぁ?)
「さあ?ってお前」
………伝説の武器並の硬度って。
アキリアそういえば、結構テキトーな奴だったな。
苦労して像破壊の許可とれたのに壊せないじゃん。




