表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/306

鳳傲天(下の下)


「伝令より報告」

「セルバンテス様の軍勢が見えてきました」

「ご苦労さま。戦況は?」

「押されています」

「ミギャ?」


 セルバンテスが勝てないの?

 まじで、ヤバくね?


「セルバンテスは無事ですか?」

「は、しかし相手に王国の近衛兵がいるらしく」

「王直属の近衛兵が?」

「はい。近衛副団長が参加していてセルバンテス様でも」

「そう………王が王子に手を貸したのね」

「ねぇ、どういう事?セーラ嬢」

「ミギャ」

「国家反逆罪とかになっちゃうの?困るんだけど」

「いえ。大丈夫です。いつもの事ですから」

「それは大丈夫なの?」

「子供の頃から似たような事してますから」

「ミギャ」

「王も貴族達もなれて、笑ってみてますわ」


 それは良いのかな?

 常に内乱状態じゃないか?


「ミギャ」

「ただ今回、初めて王が動いたと言う事は」

「ミギャ?」

「よほど第三王子の結婚生活が悲惨だから、でしょうね」

「ミギャァァァ」


 何それ?

 国のために犠牲になった王子に、

 王が罪悪感で、せめて罪滅ぼししてるとか?

 それ、よっぽどだぞ。

 王子の結婚が。

 王が見てられないくらい悲惨って事だろ。


「セルバンテスを止める程の戦力を王がね」


 セーラはしみじみと何か考えている。


「どうするの?セーラ嬢?」

「ミギャ」

「私等セルバンテス隊と比べると、雑魚よ」

「セルバンテス隊と王子の軍に見えるように、私の旗を掲げて」

「は、はい」

「ミギャ?」

「私が到着した事を王子に知らせるのです」

「それで?」

「ミギャ?」

「まぁ少し待ちましょう。チビ竜さん。あ〜ん」

「ミギャ」


 セーラは余裕だ。

 セーラの差し出す魔物肉を頬張る。

 美味い。

 感覚的にレベル100オーバーの魔物の肉も入ってると思う。

 そんなん狩ってくるセルバンテス負かす奴とか、

 相手強すぎだろ。

 ちょっと舐めてた。

 気合い入れなきゃね。

 いざとなれは、ドラゴンゾンビ使わなきゃ。

 下手すりゃ。俺アキリア送りだね?

 ………あいつ何で連絡してこないんだろ?


「伝令」

「報告どうぞ」

「第三王子の軍隊が撤退を開始しました」

「そう」

「ミギャ?」

「え、何で何で?」

「セルバンテスに伝令を」

「はは」

「近衛副団長だけは、生かして連れて来なさいと」

「はは」

「他に捕虜はいりません。蹴散らしなさいと」

「はい」

「どういう事?何で逃げるの?王子軍」

「今まで私。一度も王子に負けた事有りませんよ」

「え?」

「勝った時はいつも王子に拷問………」

「え?え?」

「じゃなくお仕置きしてましたから」

「ミギャァァァ」

「正直。まだ歯向かう勇気があるとは驚きです」

「それって?」

「よほど結婚生活に追い込まれてるんでしょうね」

「ミギャァァァ」


 何それ?何かおかしくね?

 どういう事だ?


「近衛副団長」

「知り合い?」

「あの娘がセルバンテスを押さえるほど成長するとは」

「ミギャ?」

「昔王子と一緒に、私に歯向かってきたので」

「素っ裸にして、数日豚小屋に閉じ込めていたんですが」

「ミギャァァァァ」

「あの時部下にしておけば良かった」

「セーラ嬢やりすぎだよ」

「きっと私が弱ってると知って、仕返しに来たのでしょうね」

「それはね」

「昔は私も優しかったし、手加減しすぎましたね」

「ミギャァァァァァァ」

「あの時はお互いに子供だったし。今度は手加減しません」


 淡々としてるけど、何でそんなに余裕なの?

 セルバンテス押さえる猛者なのに。

 トラウマ?

 世の中謎がいっぱいだ。


(/・ω・)/(/・ω・)/(/・ω・)/(/・ω・)/(/・ω・)/

ブックマーク

ヨロシクね

(/・ω・)/







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ