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ドラゴンの卵に転生したら、目玉焼きにされてドラゴンゾンビになった  作者: 金銅才狸


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鳳Ⅴ



「変幻」


 人間へ。

 それも、ちっこいセルバンテスモードだ。

 全くコントロールできない魔女。

 やりたくはないが、こうなったら。

 この姿で、魔女(変態)を説得するしかない。


「魔女。さっさとセーラ治せよ」

「頼み方。魔女様にはもっと丁寧に頭をさげて」

「ばっかセーラ嬢。高飛車な美形ショタとか尊い〜」

「そ、そうですか」

「魔女さっさとやれ」

「ハイ、ただいま〜」

「………………」

「はじめからこうすれば良かったのか」


 魔女はセーラに近づき、手をかざす

 ブツブツと何かを唱えると、

 セーラの影から黒い何かが飛び出して、

 空へと飛んでいった。


「なんだ?あれ?」

「あ〜疲れた。飛んでった黒いの、あれ呪いよ〜」

「何処に飛んで行ったんだ? あの呪い?」

「祓うのも返すのも無理だから、大沼のドラゴンに肩代わりしてもらった」


 セーラに付いていた呪いを、

 大沼のドラゴンの元に飛ばしたのか。


「だ、大丈夫なのか? それ?」

「人間には必殺でも、強力なドラゴンには軽い風邪みたいなもんよ」

「ああ、フィジカル全然違うからかぁ」

「ま、そうね。でもドラゴンの許可取るのがムズくてね」


 そうか、ドラゴンの契約が必要系魔法か。

 そりゃ勝手には飛ばせんわな。


「で、爪と牙か」

「正直。あなたみたいなショタ竜の爪と牙じゃ、不味いかもね」

「なんで?」

「沼竜からは、強力な竜の爪と牙要求されてるから」

「ああ、それなら大丈夫だ」

「なんで〜」

「牙はともかく、爪は一級だ。マッマの体を使ってるし」


 いや、超弩級戦艦級だな。

 もう殆どドラゴンよりも、宇宙戦艦よりかもしらん。


 大沼のドラゴンとやらが何に使うか知らんが、

 それだけの大物なら、

 俺の爪と牙の真価に気がつくはずだ。

 あの超弩級戦艦広範囲人類絶対滅殺腐竜の爪と牙とか、

 ………

 おそらく同じドラゴンでも、

 そうそう見た事は無いだろう。

 俺がそんなもん、もらったら卒倒するわ。

 あ、なんか驚く沼竜の様子とか、見てみたいな。


「マッマって何? 意味がわからないわ」

「お前に、わからなくてもいい」

「マザコン。あなたマザコン竜?」

「ショタコンにマザコン言われた!!!」

「どれだけ属性を後出しするの? 私的にはokよ」

「そんな事よりセーラは大丈夫か?」

「ショタの強属性よりも、大切な事は存在しないわ」


 魔女はそう言って、抱きついてきた。

 むう。柔らかい。

 じゃない。

 それよりもセーラだ。


 竜の契りは絶対だ。

 もしも、セーラの命を助ける事ができてないならば、

 本性をさらし、ドラゴンゾンビの口で、

 血も肉も魂すらも、食べてあげなくてはならない。

 魂を、アキリアにだって渡さない。

 アレは僕のだ。

 そう誓った。


 ドラゴンの約束は鉄よりも硬く。

 その執着は熊の執着よりも重い。

 まとわりついてくる変態(魔女)にも、

 きっと負けない心のはずだ。


 ベッドに横たわるセーラに、変わった様子はない。

 ただ意識を失って、ゾンビのように眠っている。


「悪化してないか?」

「う〜ん?」

「お前これ失敗したら、お前も食うぞ」

「ショタに食べてもらえるのは、ご褒美よ〜」

「ショタどころか、お前が見たことも無いような、グロイ姿に変身して食うからな」

「ちょっとソレはやめて〜。ってあなたホントは何歳よ?」

「正味、産まれて数日だ」

「嘘。なんで〜、嘘でしょ」

「生まれついての福音スキル持ちなんて、そんなもんだ」

「尊いどころじゃない。福音さいこ〜」


 騒がしい魔女とは正反対に、

 セーラは死んだように動かない。

 心配だ。





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