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234/306

234、発情期104

 

 ヒャッハーの来世に思いをよせる。

 アイツの来世、ウミウシかナメクジか………

 少し可愛そう。

 俺のせいだ………

 でも、しかし。

 まぁ良し。

 これでヒャッハーの脅威から、グドウ伯爵は守られるはずだ。

 ヒャッハーに、あのグドウ伯爵が、どうこうされるとは思わないが、万一の事もある。

 ヒャッハーの奴は、脅威になりうる事は体験済みだ。

 甘く見るべきじゃ無い。

 念の為、手をうっとくのは正しい選択だったと思ってる。


『あと、ヒャッハーの母親がヒャッハーの敵討ちに軍団を動かしそうなので、止めてくれ、だそうである。獲物の横取りは嫌だそうである』

「………母親ってのは、あの豚か?」

「ぶ、豚皇女」


 あ、レオナルド侯爵が豚に反応した。

 海神の声も聞こえてるのか?

 てか、ヒャッハーとか………豚皇女とかも知ってるんだな。

 侯爵だから、その辺の情報は持ってるのか。

 一応豚皇女は、第三王子に嫁いで、この国の王族入りしたみたいだし。


『ヒャッハーが言うには、俺達の母親は、どうやら強いらしいから、双子のお前が俺に変装して、俺の生存を偽装しろ。それで止まるはずだ。だ、そうである。確かに伝えたである』

「………偽装? 大丈夫かな? それは?」

「大丈夫じゃ無いだろうね」


 ヒャッハーの作戦?

 それは俺が従わないと、いけないことだろうか?

 う〜ん。


『あと、セーラが、お前の事で、ぎゃあぎゃあ騒いだ挙げ句に発狂して出ていったから、なんとかするである』

「げ………そ、それは厄介な」


 あ〜、セーラもかぁ。

 わすれてた。

 頭痛いなぁ。


『最後に、その辺にアキリアうろついてるみたいだから、見つけ次第、始末していいである』


 最後に現状解除不可能な爆弾投げ込みやがった。


「できるか〜。一応神だぞアキリア」

『アキリア弱いである。吾輩、負けリアに負けた事無いである。吾輩の配下でも楽勝で勝てるはずである。じゃあ、頼んだである』


 一方的に喋って、唐突に海神こと半魚人の気配が消えた。

 理不尽だ。

 ………そんな馬鹿な。

 あまりにも一方的すぎる。

 アイツ、あいつ等は………

 ヒャッハーの奴め。

 自分の不始末の結果。

 豚皇女こと、俺等の母親を押し付けやがった。

 しかも半魚人に至っては………

 発狂したセーラに加えて、アキリアをも丸投げされた。

 あいつ等は楽観主義がすぎる。


 半魚人め。

 アキリアに勝ったって言っても、たしか………二千年間殴り合ってたんだろオマエラ。

 そんなのに俺が勝てるか。

 しかも、他のも厄介な何かイロイロ丸投げされた気がするぞ。

 反乱おこした使徒連中の気持ちが分かるね。

 半魚人適当すぎる。


 コチラからも伝えなきゃいけない偽神の欠片の事。

 聞かなきゃいけないセーラの事とか、イロイロあったんじゃないか?

 てか、こっちの情報全く持ってないのかアイツは。


 ………

 ………………

 まぁ、いいか。

 別に良いか。

 半魚人だし。

 アイツ馬鹿だし、あんなものか、期待してもな。

 それに………今回はアイツを1つだけ上手く誘導出来た。

 ヒャッハーの脅威を事前に潰せた。

 これは………結構デカイ。

 頭の良いセーラが海神に反乱もせずに、未だにくっついてるのは、多分これだ。

 多分こんなふうに海神を誘導利用できるからだ。


 要は上手く利用すれば良い………のかなぁ?

 深く考えないようにしよう。


「アキリアは放置でいいから、1番厄介なのはセーラか………」


 そんな事を考えてると、レオナルド侯爵が無言でこっちを変な目で見てた。

 ヤメロ。

 そんな目で俺を見るべきじゃ無い。

 イロイロ言いたい事は分かるが、俺はアイツの同類では無い。

 まともな竜だ。

 だいたい半魚人は、お前らの国で信仰される御本尊だぞ。

 お前も同類なんだ。

 だからさぁ………

 変人を見るような目で俺を見ないで。

 お願い俺だけは正常なんだ。

 信じて………

 あんな変なものの声を聞いてしまったから、無理かも知れないけどさぁ。

 




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