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111/306

111 転生したらヒャッハーだった件15




 半魚人が戻ってきた、

 やっぱりお怒りだが、コチラとしては正当防衛を主張したい。

 ちゅ〜か、半魚人は死んだのか?

 それとも生きてるのか?


「………半魚人お前、よくも俺を殺したな。この人? 竜? ゴッキー? 殺しめ」


 とりあえず逆ギレしてみた。

 逆ギレでも無いけど、俺は自分の正当性を主張する。


「な、な、汝は頭がおかしいであるか? 我輩は汝のせいで肉体の修理が必要になったである。痛かったである」

「お前が変なスキルで、俺を殺しにきたからだろう」

「汝が裏切って我輩の言う事を聞かなくなったからである』

「おまえが悪い」

「汝が悪いである』


 ………たぶん俺の方が悪いのかもだけど、この際半魚人を言いくるめないと、何をされるか分かったものじゃない。

 水掛け論にまで持ち込んだ。

 あとは何とか騙して、新たに竜の体と翼を手に入れるのだ。


「にしても、お前あの高さから落ちても死ななかったのか?」

「当たり前である。我輩強いである。我輩が墜落死とか洒落にならんである」

「なんとまぁ」

「でも汝のスキルでコブができたし、高い所から落とされて肉体が傷んだである。汝最悪である」

「………もうちょっとで、俺は勝てそうだった?」

「我輩が負けるはず無いである」


 半魚人はそう言って胸を張った。


「あれで死ななきゃどうすりゃ倒せるんだ? お前」

「無理である」

「………ふぅ。俺はゴキブリの体だったしな。ゴキブリに殺されかけたお前が、どうしてそんなに自信満々何だか?」

「………はう」


 半魚人は目をまんまるにして、口をパクパクさせた。


「俺が竜の体と、もとのレベルだったら俺の勝ちだったよなぁ?」

「な、違うである。それでも我輩の勝ちである。負けるわけ無いである」

「でも、ゴキブリに殺されかけたよね?」

「………………な、何の事である? そんな事あるわけ無いである。我輩余裕綽々だったである」


 あ、半魚人誤魔化しやがった。

 ゴキブリに殺されかけたのを恥てるのか?

 無かった事にしたいのか?

 小さい奴め。

 いや、待てよ。

 半魚人がその気なら。

 それならそれで利用してやる。


「じゃあ、俺に何を怒ってるんだ? 殺されかけたからだろ?」

「知らんである。なんの事を言ってるかわからんである」

「そうか。怒って無いのか?」

「無いである」

「では、俺の事はそれで良いとして、一緒にヒャッハーへの罰を考えようか?」

「………………………そうするである」


 ふう。切り抜けた〜〜。

 もう駄目かと思ったけど、半魚人の恥と俺への怒りを交換で相殺して、無かったことに出来た〜。

 よし、頑張った俺。

 誤魔化せた。

 次の体まで、あともう少し。


 そんな俺達をセーラは呆れた顔で見ていた。

 そんな顔するな。

 お前だって、過去似たような事をしてたはずだろ。

 こんな馬鹿で危険な半魚人。

 利用する気が無くても、半魚人をコントロール出来なきゃコッチが意味不明な理由で、やられかねん。


 ………そんな俺達の様子を、ヒャッハーは目をギラギラさせて見ていた。

 こっちを観察して学習してやがる。

 アイツは、まだ諦めて無いな。

 ………アイツに一度殺された身としては、アイツは油断もスキもあったもんじゃ無いのを知っている。

 アイツは転生者だ。

 経験と知恵はあるはずだ。

 半魚人を上手く誘導すれば。

 今なら奴をイワシ転生とか、カエル転生送りとかたぶん出来る。

 今のうちにトドメをさすべきだろうか?




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