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110/306

110転生したらヒャッハーだった件14



「助けてくれ〜」

「駄目です」

「俺には力が、なんとしても必要だったんだ。許してくれ」

「嫌です。スイッチオン」

「あ、がががが」


 ………ゴテゴテした禍々しい椅子にヒャッハーらしき人間が、拘束されて座らされていた。

 その横で、冷たい顔をしたセーラが、椅子の横で何かをイジッテいる。

 セーラが何かをするたびに、ヒャッハーは、叫び声をあげていた。

 ………俺達は魂だけになっているのに、生前の姿に似ていて、見分けがハッキリつくのは凄いな。


 ………ヒャッハーが座っている椅子は、拷問用の機器か何かかな?

 妙にトッキントッキンして尖った椅子。

 あんなの何処から持ち込んだんだろ?

 ………むぅセーラが怖い。

 声かけるの何か躊躇うなぁ。

 自分の今の立場を忘れて、思わず見入ってしまった。


「貴方さえ余計な事をしなければ、私の計画は上手く行った筈なのに。まさか、貴方のようなかたに足元をすくわれるとは、思いませんでした」

「ご、誤解だ。お、俺は………」

「随分楽しそうにはしゃいでましたね〜。ここ迄手酷く、してやられたのは初めてです」

「そ、それは………」

「貴方には敬意をもって仕返しをしてあげます。この椅子はヒャッハーへの鉄槌と名付けました。貴方専用の拷問器具です。楽しんでくださいね!」

「嫌だぁ。拷問なんて嫌だぁ。助けてくれ〜」


 泣きわめいて暴れるヒャッハーは、とりあえず置いといて、もう一人の方は、

 何だ?あれは。

 というか、誰だあれは?

 ちょいちょい、セーラは黒い部分が見え隠れしていたけれど、もう何だか黒を突破して何色だ?ブラックホール?

 

 怖いんだけれども、アイツ。

 セーラの奴め。

 アイツは自分が俺にした事を棚に上げて、ヒャッハーには仕返し拷問するとか、なかなかぶっ飛んだ性格してやがる。

 

 とは言え、ただ見ているわけにもいかないかな?

 あいつ等、人を殺してケロッとしてやがって。

 やりたくないけど、未知の感性をもつ奴らとコンタクトを試みてみる。


「何やってるんだ?オマイラ?」

「おお、兄弟助けてくれ〜」

「誰が兄弟だ。俺を殺した殺人鬼A」

「う……、」


 殺人鬼Aと呼ぶとヒャッハーが黙った。


「セーラもずいぶんはしゃいでるなぁ?」

「ち、ちがうんです。コレは仕返しで………」

「へえ」

「やっぱり、この方には罰が必要だと思うのです」

「その椅子は何処から出したんだ?」

「海神様に、この世界の使い方を教わって、他の世界から持ってきました」


 そんな事出来るのか?

 俺も他の世界から、この椅子みたいに呼ばれたのかな?


「なぁセーラ。もう一個この椅子持ってきてくれ」

「え?良いですけど、何に使うので」

「俺を殺した主犯格の殺人鬼Bに使うとか、どうだろう?」


 もちろんセーラの事だ。

 セーラは頭が良い。

 俺が何を言いたいかわかるはずだ。

 ………セーラは顔から汗を流して。


「ま、まさかチビ竜さんに、女を拷問して喜ぶ趣味があったなんて」


 セーラは微妙に分かってなった。

 いや、わかった上で言ったのか?


「そんな趣味ねえよ。お前と一緒にするな」

「私にもそんな趣味ありませんわ」


 セーラはにこやかに微笑んだ。


「き、気を付けろ兄弟。その女は超弩級のSだ。短時間で俺の心はへし折られた。あ、あががが」


 ヒャッハーの口を塞ぐためか、

 セーラが椅子の何かのスイッチを押した。

 椅子の痛そうな機能がヒャッハーを責める。


 そういう所だぞ、セーラ。

 そしてヒャッハーよ。キジも鳴かねば撃たれまいに。

 全く、こいつ等はどいつもこいつも、自分の事を棚に上げて、反省って事を知らないのか?

 とか思っていたら。


「もう一台、拷問椅子を呼び出すである。馬鹿な竜を座らせるである」


 ………あ、いかん。

 半魚人が帰ってきた。




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