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0024.討伐行の終わり

「はっはっは、そうかそれは遠くから大変であったな」


 カラム族長は豪快に笑ったが、包帯すら巻いてないむき出しの傷口は痛々しそうだった。


「しかし、倒せずの魔物を倒して回るとは、先ほどの攻撃を見ていなければ信じられないところだったぜ」


 彼らの里に被害が無かったわけでは無い。

 何人かは帰らぬ存在になっている。


 だが予想よりもはるかに少ない被害と援軍に感謝の意を示す為に場を盛り上げ、カラム族長は痛みをこらえ明るく振る舞っているのだろう。


「カラムよワシらは本来後2部族程回るつもりであったが。あのようなブーが出る可能性があるなら里をあまり離れているわけにはいかない。なので明日は魔法の講義と周りの倒せずの魔物を討伐して帰ろうと思っている」


「そうかそれも仕方あるまい。明日は倒せずの魔物の探知が一番上手なウェズ達を案内につけよう。再度ケンタ様にお礼を申す。ケンタ様ワイらはあなた様に揺るがぬ忠誠と感謝を送る。何なりと申しつけあれ」


「分かった何かあれば頼ることもあるだろう」

「ははっ嬉しき幸せ」


『ねえギガ、あの大きいオークって。今後沢山現れるようになるの?』

『マスター、データベースと現状の比較予想になるが良いか』

『分かったよ、よろしく頼むよ』


『地層から分かるのだが25年ほど前、一時的にこの星付近のエーテル密度が多少高くなった時期がある。その時に発生した個体のようだ。その頃に生まれた魔物は軒並に他よりは強い。中でもあれほどの強さと知性を持っている個体は稀にしか発生しない。それも幼生状態で発生する。だが幼生体故に育つまでは強くはないので、ほぼ生き延びれはしない。その中でも生き延びた強い個体があのオークだ。なので、あれほどの個体は絶対数は少ないが居はする。今もこの星域付近にしてはエーテル濃度が高い。強い個体がエーテル密度の上昇により活発化している可能性は高いのかもしれない。まあ我々のエーテル収集には良い事だ。マスターが心配であればエーテル収集量を上げよう。そうすれば当分は強い個体など現れはしない』


 それは今時期さえ乗り越えればよいと言う事かな。


 次の日は魔法の講義を行い出発。

 族長以下涙ながらに見送ってくれた。


 スライムを4体程討伐し、案内の崖の皆と別れ帰還すべく移動を開始した。


「来た道と違う経路で帰るので、皆気を抜くなよ」


 それから2泊3日で午後には大岩山の住処が見える所まで帰って来た。


「ふう、やっと帰って来たね」

「懐かしいなのー」

「ケンタ様そちらは危ないですよ。こちらへ」

「えっありがとう」


 まだ来て2ヵ月程度だが思いのほか愛着がわいてしまった。

 もう1年と言わずずっと居たいと思うことが有るほどの居心地の良さだが。

 まあずっと寄生すると色々問題が発生しそうなので時々様子見に来るくらいが丁度いいかな。


 プラムが耳打ちしてくる。


「ケンタ様、私はここの生活も結構気に入っているのでアイラのようにケンタ様が帰る所へは付いていきません。ですが、もう私はケンタ様一筋です。他の男になど興味もわきません。ついては私ケンタ様が帰るまでに御子を授かりたいですわ」

「へっ?」

「よろしくですわ」


 なるほど。上目遣いで懇願されると断りづらい内容だな。

 プラムは頭いいからな、何かに気づいたのかも。


『ねえギガの事だからきっと俺の受精かのうな精子の製造を止めてるよね』

『マスターが生殖可能な異性が接触する可能性がある場合は、デフォルトで受精不可の設定である。だが、変更は容易であり瞬時に変える事も可能だ。だが、今すぐに変更するのは推奨できない』

『でも、プラムは残してほしいそうだけど』


『マスターの側が問題なのだ。人は親になると変わるもの。女性のマスターは妊娠を自覚するだけで変わる。男のマスターは自分の子の顔を見ると特に別れづらくなる。多くのマスターを見て来た我には分かるのだ。中にはお腹が大きくなるのを見ただけで変わってしまうマスターも居た。なので種を残したいと言うのであれば、ここを去る2カ月前以降より受精可能に変更することを推奨する。でなければ、我の保護無しで子供と離れる決心がつくまでここで生活しなければならない事態が発生するかもだ。我が自由に動けるようになれば、安全な星で子育てをすることも可能だ。それまでは、出来れば我慢してほしい。それと報告がある。』


『なんだい、ギガ』

『温泉を掘り当てる調査が終わった。いつでも掘れる』

『なるほど分かったよ。ありがとギガ。それって飲料にもできる?』

『有害な物質など入ってはいない。一度沸騰もしているので、今その部族が飲んでいる水より遥かにましだ。衣類や食器などを洗うにも適している』

『それはすごいや。さすがギガだね』


 それだと温泉としての効能はあまり期待できないかな。


 でも、やっふー! 温泉だー!!


「プラム分かったよ、ここを去る前までにはできれば授けるように頑張るよ」

「我儘を聞いていただいて申し訳ありません。ありがとうございます」


 プラムはにっこりと微笑むのだった。

 そうこうしている内に住処が見えて来た。


「おお、族長達が帰って来たぞー! 副長に連絡しろー」


 ホルンが凄い速度で走って来た。


「お帰り。皆お疲れだったね。しかし、予定より早いね何か問題でもあったのかね?」

「ただいま。留守の間ご苦労だったな。それなんだがな、崖の里でオークを多数引き連れたデカい変わり種のオークを見てな。そいつが又とんでもなく強くてだ、崖の族長を2撃で行動不能にしちまって。そんな奴がいるようでは外遊している場合じゃなさそうなので早々に切り上げて帰って来た次第だ」


「そうか、そんな奴がな。戦ってみたい気もするが。カラムが簡単にやられるようでは厳しいね。そんな奴に会ってよく無事に帰って来れたね」


 今の話を聞いて戦いたいと思うホルンに驚愕する。


「ケンタ様の銃がなければ、どうなっていたか分からんよ」

「そうか、運が良かったね……なにか対策を考えないとね」

「ふむ、ケンタ様、あの魔法とやらを皆にご教授願えませんか?」

「いいよ、みんなに教えちゃう」

「ありがとうございます! ケンタ様」


 それからは魔法の講義が俺の日課に加わった。皆には出来るだけ強くなってもらおう、あの変異種に対抗できるくらいには。


「話は違うんですが。住処の前に温泉を作りたいのですが」

「温泉? それはどんな物なんでしょう」

「温泉って言うのは、地の熱で熱せられて熱くなった水が地下から湧いてくる水を湯と言いそれを貯めた所だ」

「地の熱ですか?」


「火山って分かるか?」

「あの山が爆発するというやつですかな。伝承には大災害と残っていますが、見たことはございません」

「地下深くには爆発の原因になる石が溶けたマグマが有って、すごく熱いんだ。その熱で温められた水が温泉の湯なんだ。湯の成分によって出来る事、出来ない事あるけど。今回掘る温泉から出る湯は、体を洗ったり物を洗ったり飲み水にしたり出来るよ」

「飲み水ですか? それは助かります」

「熱いから、冷ましてやる必要は有るけどね」


『温泉を掘る位置を示せるかい』

『お安い御用だ、上空に移動する』


 小型航宙戦闘機が静かに飛び立つと、住処の南西側に赤い点が映し出される。


『違う色で住居側に飲料水貯め、その西に洗い場、南に浴槽を2つと各水槽からの排水溝の表示を頼む』

『了解』

『あっ、それとお風呂の横に俺の家を建てようと思うので80㎡ほどの水平な床面も作って』

『分かった』


 色々な色で温泉源に周りに4つの大小の丸と排水溝ついでに風呂の東側に建屋用の四角が映し出され俺は族長たちに各場所の説明をした。

 結構でかい浴槽だな。


「なるほど、これはいいですな。ケンタ様の住居もいいですな。木で家を建てるなど思いもしませんでした」


 石で作ってもいいけどやっぱり日本人としては木の家がいいかなと木で作ることにした。

 木のベッドを作り野宿するのに、家を建てるのは考え付かないのかな? と思いもした。


「これから作るが、危ないので皆離れて」


 何が始まるのかと興味津々に沢山が見に来ていた。


「ケンタ様の奇跡の御業が始まる。危ないそうなので皆離れろ」


 皆が離れて行く。


『この位離れていれば大丈夫かな』

『大丈夫だ』

「では始めます」


 この言葉を合図にピカッと一瞬光りその一瞬でレーザー焼削により浴槽などは出来ていた。


 そして真ん中の源泉には光の柱が刺さり周りに溶けた岩が盛り上がってきている。

 少しするとドオン、豪音とともに湯柱が舞い上がり温泉はものの数十秒で完成するのだった。

あーしたも投稿う~♪

「最弱の吸血鬼?が生き残るには?【最弱では死にそうなので毎日せっせとダンジョンに通い、最強になってしまったので悠悠自適に生きれる】」も連載中ですのでよろしくね

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