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0019.進撃の討伐隊

 広場に戻ると毛皮の敷物や予備の棍棒などが集まっていた。


「ケンタ様、ここに有る物資を、そのなんたら庫「次元庫でいいよ」その次元庫にここにある物資を入れていただけますか」

「では入れるよ」


 近づき手をかざすと。

 ばっと、積んで置いてあるものが消える。

 やはりまた皆、驚いた。


 慣れるまでは致し方ないか。

 神の奇跡にしか見えないよね、俺もそう感じるところはまだあるし。


「では、明日朝一番に出発する。ここに集まるように!」


 皆は解散していく。


「アイラ訓練しようよ」

「ハイなのケンタ様」


「ケンタ様ちょっといいかな」

「えっと、族長、なんですか?」

「ワシは全体の指揮をとるので、ケンタ様に付きっ切りと言うわけにもいかないのだ。そこで、護衛をプラムに任せようと思うのだ。彼女は女の中では1,2を争うほど強いぞ。時々はワシにすら勝つくらいだ、だから心配はいらん。どうだろうか?」


 俺としては望むにたがわない。


「うんいいよ」

「よかった。アイラも彼女といればすごく参考になるはずだ。プラムと協力してケンタ様に尽くすがいい」

「分かりましたなの。プラムさん強そうなの。訓練がとっても楽しみなの」


 アイラは燃えていた。


「それと、ケンタ様、非常に頼みづらいのだが、各集落に行った際に、次元庫や銃などで奇跡を示していただきたいのだが、どうでしょうか?」


 ははー、各集落に見せつけ主導権を握るつもりだな。

 その辺は好きにしてもらっていいや。


「いいよ、使ってみせるよ」

「おおーやって下さるのか。ありがとうございます。訓練の邪魔してしまいまして、すみませんでした。では、ワシはこれで」


(ホルンからの報告で、どちらかと言うと色気の少ない女の方がケンタ様の好みらしいと聞いてはいたが、ケンタ様は嬉しそうでよかった。ホルンがプラムを勧めるしプラムもOKと言うので決めたが、色気のない余り物を押し付けるようで気が咎めていたのだ。だが実にプラムは優秀だ。早く子をなしてほしい。しかし、彼女は理想が高いことで有名で、強すぎるし頭も良い。だから気軽に手を出そうとすると、ひどい目に遭わされる。その上に色気がないのでな。男たちの手に余るような残念さんだったが。ケンタ様とうまくいってほしいものだな。そう言えば、ふふふ、ケンタ様の力を見た他の族長たちの顔が今から楽しみだ)


 次の日朝早く討伐隊の皆が広場に集っていた。


「それでは、皆そろったな、出発するぞ。ケンタ様を中ほどにしてプラムが左をアイラが右を固めろ、ワシが先頭だ皆付いてこい」


 族長を先頭に菱形の隊形で真ん中は俺、なかなか過保護な隊形で討伐隊は森の中へ入っていく。


「ケンタ様、私が専属護衛に決まりました。よろしくお願いいたします。アイラもよろしくね」

「はい、よろしくです」

「よろしくなの」


 討伐隊は狭い森の中を木を避けながらだが悠々と進んでいく。

 木と木の間は狭く1人か2人しか通れないのにだ。


 木がとても強いのか草がほとんど生えていないので歩きやすいのがいい。

 途中で獲物が出たら即捕獲され俺の前に差し出される。

 俺は短剣で頭を一突きし、とどめを刺していく。


 まるでオートメーションの工場みたいだ。

 最初は「うげっ」とか思っていたが何体か殺すとそれもマヒしてきた。


 そして死んだら次元庫にINだ。

 これほど見事なパワーレベリングがあっただろうか。


 その中でも一番びっくりした魔物は上から降ってきた5mは有ろうかと言う蛇の魔物だった。これには俺はかなりビビったが、中ほどからあっけなく両断され差し出された蛇の顔は、口を開け舌を伸ばし威嚇していた。


「シャアーー」


 ! びっくりした。

 漏らしたかと思ったが、俺は排泄しないことを思い出しほっとしたのは秘密だ。


「これは良い土産になりそうだ」


 と族長もご満悦。


 狩りではないので大きな群れには殺気を飛ばし逃げさせる。

 どんどん進んでいくが。族長が止まり。


「そろそろ、スライムの出る地域だ、皆の者集中しろ!」

「ハイ」


 いつの間にかスライムが魔物の名前として採用されていた。


「ヒンス、探知に集中しろ」

「おー任せろ」


 少し進んでいると。


「右前の方から嫌な気配が少しするぜ」


 どうやら、見つけたのか?

 右の方に向きを変え進んでいると木が根こそぎ無くなり、道のようになっていて如何にもスライムがすべて食べながら進みました的な跡が見つかった。


「多分この先にいるぞ」


 ヒンスは自信ありげに言う。


 俺はレイガンを構えマイクロ波ビームが撃てるように準備する。

 ちょっと先に行くとスライムが見えて来た。

 ヒンス有能だな。


「では、ケンタ様お願いできますか」

「はい」


 俺はじっくりスライムに狙いを付け範囲指定などを思い描きレイガンを撃った。

 ボヒュムの音とともに水蒸気が舞い上がり、スライムは跡形もなく消えて無くなる。


「話には聞いてたがすげー」

「あれを簡単に倒せるなんて」

「俺は信じられなかったが、見てしまうと納得するしかないな」

「奴を見かけると転進しかなかったのに」


 皆それぞれに思うところがあったようだ。

 そして、スライムを倒して尊敬されるのには抵抗を感じるな~。


「お見事です。ケンタ様、お疲れさまでした。ファン一応あの辺りを調べろ」

「はいよ~」


 軽いファン軽い人だ。


「影も形も無いよ~、完全消失だね」

「ありがとうファン、ヒンスもよく見つけてくれたな、次も頼むぞ」

「ああ、了解だ」

「では、もう少し進んだら、野営の準備に入ろう、探知は怠るなよ」

「はい」


 スライムが居たせいか獲物に遭うこともなく野営の準備に入った。

 野営場所は特に太い木が密集している場所をわざわざ選んだ。


 4本根元から切り飛ばし、四方の木の枝に毛皮を括り付け屋根を作り、切り株に毛皮を敷けば4人用の寝所の出来上がりである。

 切り株の上に寝るアイディアはいつも石の上に寝ている彼らならではだろう。

 切り飛ばした木はもちろん次元庫にINである。


 寝所を多めに4ヶ所作り、中間にある木も少し高めに切り飛ばし真ん中を乾燥させて火を点け薪を放り込んで食卓の出来上がりである。

 ちなみに食卓は俺の案で俺の作だ。

 短剣では無理だろと思ったあなた、ちっちっち、レイガンで切り飛ばしたのだよ。


「こっこれは便利だな、ケンタ様が居ないと無理そうだが」


 族長はそう言いながら椅子を作り俺の後ろに置き


「どうぞ、お座りください。すぐ皆で準備いたしますので」


 ちゃんと背もたれ付きの椅子だった。


「ケンタ様お肉3塊と串をお出しください、私たちで準備しますので」

「そうそう僕たちで準備するなの、ケンタ様は見ててなの」


 デカい肉の塊と長い串を次元庫から出して机に置くと、他の者たちが椅子を用意したりしている間にプラムとアイラで肉を切り串に挿し始めた。


 石包丁は切れ味悪いだろうなと思っていたが、これも強化魔法なのだろうかプラムはすっすっと切り分けている。

 アイラはチャレンジしたが綺麗に切るに至らなくて落ち込み気味になり諦めて、串挿しを専門にした。


「大丈夫さ練習すれば出来るようにすぐなるさ」

「ケンタ様は優しいのだな、もちろん私も教えよう」

「ケンタ様なの。ありがとなの」


「よし、準備ができたな。皆座れ……じゃあ食べ始めよう」


 皆で肉を焼きながら食べるのは、バーべキュウの様で楽しいな。


「しかしなあ、ケンタ様その銃だっけそいつはすげーな、俺にも貸してくれよ」

「いや、ホルンにこれはたやすく貸しちゃダメだって言われてるんだ。それに俺にしか使えないよ」

「それじゃあ、仕方ないか~しっしっし、わっ先っぽの肉が燃えてる~」


 かるい、ファンは本当にかるい。


「ファンお前はもう少しケンタ様に丁重に接しろ、お前と言う奴は」

「ヒンス、その位にしろって、飯がまずくなるだろー」

「そうだそうだはっはっは」

「ハイ、ケンタ様あ~ンなの」

「熱い熱いってアイラむぐもぐ」


 にぎやかで楽しい食事だな。

 肉を食べ終わる前に俺は薬(航宙船食)の入ったタッパーを出し食べていると。


「なんだいそれは?」

「そうなの何食べてるの?」


 アイラとプラムが気になったようで聞いてきた。


「気になるなら食べてみるかい」

「うんなの」

「いただけるかしら?」


 二人はそう言うので。


「はい、二人ともあーん」

「「あーん」」


 俺はさっとスプーンで二人の口に入れてやった。


「うがー」

「ぎゃー苦いなの」


 二人はのたうち回り苦しんでいる。


「あれそんなに苦かった? 俺は毎日食ってるんだけど」

「「もういいです食べません」なの」


 きっ! と睨まれたのであった。


「では、これより見張りは予定通りの順番で行う。まずはファンとマイエだな、しっかり頼むぞ」

「了解~」

「わかってるよ~」

「ケンタ様は此方で寝てください。プラム、アイラは警護で隣に寝ろ」

「はい」

「ハイなの」

「はい、アイラよろしくね、私に任せて」


 族長は俺を見て、見事なウインクを決めサムズアップした。

 えっそうなの! 

 困っちゃうな~えへへ、期待しちゃうよっ。


 翌日、俺は健やかな目覚めで朝を迎えていた。

 やった~童貞喪失っ! ヒャッホ~~!


 母さん、男に襲われそうになったりしたけど、俺は元気です。

毎日更新はちょっとしんどいな

でも明日も更新する きっと

「最弱の吸血鬼?が生き残るには?【最弱では死にそうなので毎日せっせとダンジョンに通い、最強になってしまったので悠悠自適に生きれる】」も連載中ですのでよろしくね

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