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1.それ、どういうことですか?

初めて投稿させていただきます。

不慣れなため至らぬ点もあると思いますが、優しく見守っていただけたら嬉しいです。

よろしくお願い致します。


「レティシア・エイヴァリーノ??」


 突如聞こえてきた自分の名前に、ノックしようかと伸ばしていた手を思わず止めた。

 レティシア・エイヴァリーノ、それは紛う(まごう)ことなく自分の名前であった。

 声の主――婚約者である彼、アイザック・ブライアントはレティシアのことを名前で呼ぶことはあれどフルネームで呼ぶことはなかった。一体どうしたのだろうかと首を傾げる。

 話題になっているであろう当人が入って良いものかと考えあぐねていると――。


「―――私には婚約者などいないだろう」


 何を言うと呆れたような、不機嫌そうな声の呟きが聞こえる。

 婚約者などいない?こんやくしゃなどいない??コンヤクシャナドイナイ…???


(一体何を言ってるの?)


 凍りついたように身動(みじろ)ぎしないレティシアを見つめながら、ブライアント家の侍女は考えを巡らした。

 今日は恒例となっている茶会を行うため、2人予定を合わせていたはず。

 そもそも婚約者がいないとは?2人は生まれる前よりアイザックの祖父の願いにより婚約が決まっていたのだ。

 なぜ、どうしてと。まるでレティシアのことすら知らないかのようなアイザックの様子にぐるぐると考えを回すが一向に答えは出なかった。


「…レティシア様…」


 後ろから聞こえた顔馴染みの侍女の声にはっと正気に戻った。伸ばしたままの腕をそっと下ろし、レティシアは数歩後ずさり扉から距離を取る。


「…どうやら私はここにいない方が良いようですね。ひとまず今日はお暇しようと思います。」


 侍女に玄関までの案内を頼み、音を立てない様に静かにその場を去った。

読んでいただきありがとうございます。

これからよろしくお願い致します。

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