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第二話 レアスキルを取得した二人

○ステータス鑑定○


 スキル取得講座には参加者が取得したスキルを確認するため、その後のステータス鑑定までがその内容に含まれる。

 午後4時、恩恵取得を済ませた賢斗はそのステータス鑑定が行われる場所を探索者協会の受付で問い合わせていた。


「すみませ~ん。ステータス鑑定は、何処に行ったら良いんですか?」


「あっ、はい。それなら二階に上がって右側の通路を進んで頂いて、奥から2番目の部屋に行ってください。

 そちらの部屋に鑑定士さんがお待ちになっていると思いますので」


 早速賢斗が指示された部屋に向かうと丁度前の人が部屋から出ていったところ。


トントン


「どうぞ」


 入室すると個人面談に使う様な六畳間程の小さな部屋。

 そこでは一人の女性鑑定士がノートパソコンの置かれた長テーブル越しに腰を下ろして待っていた。


 ・・・できる女感が半端ねぇな。


 女性はパーマのかかったショートボブのブラウンヘア、鼻筋の通った顔立ちに横長なチタン製のメガネと凄腕鑑定士といった雰囲気を漂わせている。


「ようこそ、鑑定士の中川です」


 紺色のスーツ姿の中川が立ち上がり軽くお辞儀をすると、ヒールの高さもあり目線は賢斗と同じくらいである。


「はい、スキル取得講座を受講した多田と言います。ステータスの鑑定をお願いに来ました」


「はい、お待ちしておりました。どうぞそちらにお座りください」


 緊張した面持ちで対面のパイプ椅子を引き腰を下ろす賢斗。


 いやぁ、ステータス鑑定なんて初めてなんだが、いったいどんな感じなんだろう。


「まずは多田さん。ステータス鑑定にあたり、あなたの個人情報であるステータス情報を探索者協会のデータベースに登録させてもらうことになりますが、同意されますか?

 もちろん個人情報保護法により、悪用されることはありませんので、その辺はご安心ください」


 そっかぁ、こういうことをちゃんと確認するんだな。


「あっ、はい、大丈夫です。同意します」


 とはいえ相手は公共機関、ここで疑っても仕方ない。


「わかりました。それでは鑑定させていただきます」


 すると中川鑑定士は賢斗をじっと見つめる、時間にすればほんの数秒程度である。


「はい、ステータス鑑定の方は終わりました。今から鑑定証をお作りしますので少々お待ちください」


 あれっ、意外と呆気ない感じ。


カチカチカチ、ウィーン


 プリントアウトされた鑑定証にハンコを押しそれを大き目の茶封筒に入れる。


「お待たせしました。ではこちらをお持ちください。中に鑑定証が入っていますのでご自分のステータスをご確認ください」


 賢斗は言われるがまま渡されたA4サイズの茶封筒から鑑定書を抜き取り確認を始めた。


~~~~~~~~~~~~~~

名前:多田賢斗 15歳

種族:人間

レベル:1

HP 8/8

MP 1/1

STR : 5

VIT : 4

INT : 8

MND : 9

AGI : 7

DEX : 5

LUK : 3

CHA : 5

【スキル】

『ドキドキ星人LV1』

~~~~~~~~~~~~~~


 へぇ~これが俺のステータスかぁ。

 よく分からんけど、何かパッとしませんなぁ。

 そしてやはり俺が取得したスキルは、『ドキドキ星人』って奴に間違いないらしい。

 がしかし困ったな・・・この鑑定証見てもスキルの効果とかまるで分らん。

 う~む、ここはひとつプロの意見って奴を聞いてみるか・・・


 と賢斗が鑑定証から中川へと視線を移すと、彼女は今にも笑い出しそうな悶絶状態で彼の様子を見守っていた。


 なっ、恥ずかしさで顔が熱くなっていくのが自分でも分かる。

 確かにこんな冗談みたいなスキル名を見た日にゃ、笑いたくもなるだろう。

 俺だって好きでこんなスキルを取得したわけじゃない。


 賢斗は紅潮した顔を俯かせ思考を続ける。


 にしてもこの反応は、ちょっと異常過ぎやしないか?

 仮にもこの人プロ鑑定士だし、この程度のことよくある・・・

 はっ、まさか俺が取得したのはこの出来る女をしてこんな顔をさせる程のとんでも羞恥スキルなのか?

 何だろう・・・今すぐこの場を立ち去りたい。

 がしかし待て待て。

 これを最後の鑑定にするためにも、ここで聞きたい事は聞いておくべきだ。


 賢斗はなんとか意に介さない風を装うと中川に質問をぶつけていく。


「おっ、俺のステータスのパラメータって、平均と比べてどんな感じですか?」


 まずは本命のスキルのことではなく、この辺のところから・・・


「あっ、はい。多田様の年齢を考えれば、平均的と言えますよ。

 MPに関しては初めは1の方が大半ですから、あまり気にすることはないですし」


 そっ、そっかそっか。

 高校入学を控えた人間の平均って考えれば普通ね、うんうん、先ずは良かった。

 そして心配してたMP値も最初は殆どの人が1なのか・・・そういう事ならこっちもひと安心だな、うん。


 にしても流石はプロだな。

 俺が質問をするや、顔が業務用の真面目な顔に切り替わってくれたのは助かる。

 この調子なら、安心して次の本命の質問へ行ってもいいだろう。


「あの~、このスキルの効果とかって分かりますか?」


「詳細鑑定は別料金になるんですが・・・、まあ私も凄く気になったので、特別無料で見て差し上げますよ」


 ありがたい・・・がこれは優しさと言うより興味本位だろうな、1:9くらいで。

 とはいえこの好意をここで無下にする必要もない。


「あっ、ぜひお願いします」


「分かりました。それでは鑑定させていただきます」


 中川は興味津々といった感じで目を輝かせ賢斗を今一度見つめると、またノートパソコンに鑑定結果を打ち込み始めた。


「はい。こちらが詳細鑑定の結果になります、ご確認ください」


~~~~~~~~~~~~~~

『ドキドキ星人LV1』

種類 :パッシブ

効果 :ドキドキ星人体質になる。習得特技が使用可能。

【習得特技】

『ドキドキエンジン』

種類 :アクティブ

効果 :心拍数が上昇する。

~~~~~~~~~~~~~~


 えっ・・・ドキドキ星人体質ってなに?

 ここはその特徴の説明がほしいところだろっ。

 それに何だよ、この特技。

 心拍数が上昇する?

 そんなの普通だっつのっ!

 ったく、これじゃスキル名だけでなく特技まで恥ずかしいだろっ。


「スキル効果というものは、スキルレベルが上がればその効果も上昇したりします。

 この内容がどっ、ドキドキ星人、ぷっ、スキルの効果の全てというわけではありませんので、あまり気を落とさず頑張ってくださいね。ぷっ」


 あっ!今最後にも「ぷっ」とか聞こえたぞ。チクショー。

 あんたもプロなら最後までその仮面を外しちゃ駄目だろっ!


 それになぁ~にがレベルが上がればだ。

 肝心のスキル効果がドキドキ星人体質じゃ話にならんだろうにっ!

 レベルが上がったって汚点が増えるだけの未来しか見えないしむしろレベルアップさせたくないくらいまである。

 よしっ、決めた、このスキルは封印だっ。


「他に何かご質問等ございますか?」


「いえ、もう結構です」


「あとこれは営業なんですが、今回私は探索者協会の依頼により、鑑定士として派遣されていて協会の職員ではありません。

 普段はダンジョン産のアイテムを取り扱う店の鑑定士として働いているので、何か御用の際には是非いらしてください。

 アイテム等の買取価格も、協会より少しは上乗せできるかと思いますよ」


「あっ、はい」


「ではこれで、ステータス鑑定を終わらせていただきます」


 火照った顔を隠すように俯いたまま席を立つ。


「ホントに今度いらしてくださいね」


 中川も同時に立ち上がると賢斗に両手で名刺を差し出す。

 軽く会釈しそれを受け取るとまるで逃げる様に部屋を出る賢斗だった。


バタン


 ふぅ~、ようやくあの羞恥空間から解放されたか。

 見たか? あの苦悶の表情。

 あんな美人の前でここまでの大恥をかかされるとは・・・

 もう今日はとっとと帰ろう、うん。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


○レアスキルを取得した二人 その1○


 ステータス鑑定を終え二階から下に降りていく。

 そんな彼の脳裏には恩恵取得というスキル取得の絶好の機会を失った今後に対する不安が渦巻いていた。


 さて、これからどうするか。

 つってもコンビニバイトコースで一からやり直しって感じだな、こりゃ。


「あ~いたいた」


 少女の声に目をやると先程のジャージ姿から一転、白いTシャツにパーカーを羽織り下はくすんだピンク色のスウェットパンツ姿の美少女が賢斗に下から手を振っていた。


「あっちのフードコーナーでなんか食べよぉ。約束だから奢ったげるぅ~」


 賢斗のジャージの裾を引っぱりフードコーナーへと歩き出す少女。

 あどけなさが残る語尾が伸びた口調。

 ドキドキ星人スキルを取得した原因は間違いなくこの少女にあるはずなのだが、先程までの思案に暮れた顔は一転その表情は何故かニヤけていた。


「はい。みんな大好きマッ○ポテトとマッ○シェイク。食べて食べてぇ~」


「ああ、サンキュ。なんか悪いね」


 と、しばしこの美少女との楽しい時間が始まった。


「あっ自己紹介まだだったねぇ。私は小田桜。今度高校生になるよぉ~」


「ああ、そう、俺は多田賢斗。俺も今度高一だから同い年だな」


 そんな挨拶を終えると他愛もない会話を始めた二人。

 そこから賢斗は彼女には姉が1人いる4人家族、この春入学するのは賢斗が通う高校からそう遠くない距離にある結構偏差値高めな女子高といった情報の入手に成功。

 そして会話はいよいよこの二人の唯一の共通点、本日のスキル取得講座に関する話題へと移行していく。


「ねぇ、今日取ったスキルの教え合いっこしようよぉ~」


「いやいや、それは内緒にしておくのがお互いの為ってもんだろぉ?」


 それは開けてはいけないパンドラの箱だ。


「え~なんでぇ~?」


「いやほら、探索者のスキルってのは、軽々しく他人に教えるものじゃないって言うし」


「ふ~ん。でも賢斗にだったら私は構わないよぉ。

 別に恥ずかしくなんかないしぃ~。

 あっ、それとも賢斗は人に言えない程恥ずかしいスキルでも取っちゃったのぉ~?」


ドキッ


 ・・・なかなか鋭いじゃないですか、お嬢さん。


「いやそういうことじゃなくてだな、探索者が自分のスキルを教えるのは普通家族とかパーティーメンバーくらいなものなんだよ」


「そっかなぁ~」


「そうなの。世の中善良な人ばかりじゃないし、俺達のスキルを利用しようとする悪い奴が居ないとも限らないだろぉ?」


 うん、この理由なら正当性がある・・・勝ったな。


「ふ~ん。じゃあパーティー組めば良いんでしょ~」


 ふぇ?


「パーティーメンバーなら教えても良いんだよねぇ~」


 う~ん、この娘は何を言っているのだろう。


「今日初めて会ったばかりの俺とパーティー組んでまで知りたいのか?」


「うん、知りた~い」


「いやいやいや、パーティーメンバーってのは、もっとよく考えてから決めた方が良いと思うぞぉ。

 小田さんみたいな可愛い子なら、いくらでも一緒にパーティー組んでくれる人は居るだろうし」


「じゃあ、パーティー組まなくっても、賢斗のスキルを教えてくれるのぉ~?」


「それは断る」


「じゃあパーティー組もうよぉ~」


「いやだからそれはだな・・・」


 何この堂々巡り・・・


「賢斗は私とパーティー組むのが嫌なのぉ~?」


「いえ、全然。むしろ喜んで」


 あっ・・・


 そこから美少女の猛口撃が始まり賢斗は徐々に追い詰められていった。


「ほらぁ~、パーティーメンバーになったんだから、賢斗の取ったスキル教えてよぉ~?」


「ああもう解かったよっ。教えてやるけど絶対笑うなよ?」


「ほ~い」


「俺が取得したのは・・・・・・『ドキドキ星人』っていうスキルだよ。

 絶対内緒だからなっ! 分かったな」


「うん・・・ププッ。

 『ドキドキ星人』・・・賢斗は何処の星の人なのぉ~?アハハ~」


 うるせぇ。地球人だよ。

 つかやっぱり笑いやがった、くそっ。


「ほら、教え合いっこなんだから、今度は桜の番だろっ! いったい桜はどんなスキルを取ったんだよ?」


「えっとねぇ~、私のスキルは『ラッキードロップ』って言うんだぁ~。

 効果はドロップ率とレア率のアップだよぉ~」


 何だろう・・・この天と地の差は。

 同じレアスキルのはずなのに理不尽にも程があるだろ。


「鑑定士さんが目を真ん丸にして驚いてたんだぁ~。ねぇ~、すごいでしょ~? 褒めて褒めて~」


 あ~なるほど。

 こいつがしつこくスキルの教え合いっこなるものを迫ってきたのはそういうことか。

 そりゃあこれだけの凄いスキルを取得すれば、誰だって自慢の一つもしたくなるわな。


「アースゴイスゴイ」


 棒読みの褒め言葉を言い放つ賢斗。


 こんなの素直に褒めてやれる程俺は人間が出来ちゃいない。


「ぶぅ~ぶぅ~、賢斗は褒めるのへったくそだねぇ~」


 うっせぇ。


「あとくれぐれも、お互いのスキルについてはオフレコで頼むな」


「おっけ~。パーティーメンバーだけの秘密だねぇ~」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


○レアスキルを取得した二人 その2○


「そろそろ帰るか。奢ってくれてありがとな。」


 午後5時を過ぎ、お皿の上のフライドポテトも無くなくなると賢斗は桜との別れの言葉を切り出す。


「賢斗はいつからダンジョン入れるのぉ~?」


 しかし席を立とうとする賢斗に桜は待ったを掛けるように聞いてくる。


「ん、どうしてそんなこと聞くんだ?」


「だってパーティー組んだんだから、次回の探索予定を立てないといけないでしょ~」


 う~む、この娘は本気で俺とパーティー組んでくれるつもりなのか?

 いやいやラッキードロップという破格のレアスキルを取得したそこらのアイドル顔負けの美少女・・・

 そんな娘が俺なんかと本気でパーティー組みたいとか思ってるはずがない。

 さっきのは単なる無邪気な承認欲求から生まれた結果に過ぎないわけだし、うん。


「ああ、それなら別に気にしなくて良いぞ。

 スキルの秘密を守ってさえくれれば、俺はそれで十分だし」


 まっ、この娘なら悪用される心配とか無縁だし害はないだろう。


「え~、さっきは私とパーティー組んでくれるって言ったのにぃ~。プンプン」


「なんで怒ってるんだよ?

 もう俺のスキルも分かったんだし、桜が俺とパーティー組みたがる理由も無いだろぉ?」


「そんなことないよぉ~。私はこれから賢斗と探索者パーティー組みたいしぃ~」


 う~ん、理解に苦しむな。

 これは桜も普通に俺とパーティーを組みたがっているって事で良いのか?

 であれば、俺だって・・・


「まあそう言ってくれるのは嬉しいんだけど、残念ながら俺はしばらく武器購入資金を貯めるのに時間が掛かりそうなんだよ。

 だからしばらくダンジョンへは入れないと思うし、今桜とパーティー組んだらそっちに迷惑をかけちまいそうだからな」


 もうこんなチャンスは二度と訪れないだろう。

 ・・・今日の俺はとことんついてない。


「ふ~ん、だったら賢斗のお金が貯まってからパーティー活動を始めるってことでいいよぉ~」


「ん~、でも2,3カ月は掛かるかもだぞ?」


「じゃあさぁ、アドレス交換しとかなくっちゃだねぇ~。連絡取れないと困っちゃうしぃ~」


 あれ? なんだろう。


「うんっ」


 俺はこんな美少女とパーティーを組むことが、できてしまっている気がする。


 アドレス交換の時、桜はアドレスの俺の名前を『ドキドキ星人』に態々変更していた。

 俺も負けずに桜の名前を『ラッキードロップ』に変えてやろうかとも思ったが相手にダメージが無いので止めておいた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


○その女性鑑定士は秘かに笑みを浮かべる○


 午後5時30分、探索者協会支部2階、鑑定室。

 協会のデータバンクに本日の鑑定結果の打ち込む作業を終えた中川はようやくそこで一息ついた。


 ふぅ~、ようやく終わったわね。

 にしても普段のスキル取得講座の依頼って退屈な事が多いけど今日に限ってはとても有意義だったわ。

 ・・・あんなのが2人も居るなんて。


 両手を振り上げ伸びをすると、メガネを外して天井を見上げる。


 その一人目は何と言ってもあの娘よねぇ・・・ラッキードロップの女の子。

 あんなスキル協会のデータバンクにも登録されてなかったし、プロ鑑定士の私ですら全く聞いた事ないんだけど。

 この4月からうちの会社で立ち上げた探索者プロダクション事業。

 初期のスカウト枠3つの内、新人枠を私は一任されている。

 あんなお金の匂いのする、いや寧ろお金の匂いしかしない破格で有益なスキルを見せられたらもう、一人目の候補はあの娘しか居ないじゃない、ふふっ。


 そして2人目はあの男の子。

 ホ~ント、ドキドキ星人なんていいセンスしてるわ・・・思い出すだけで笑っちゃうもの。

 全くあそこまで取るに足らない愉快なレアスキルは初めてよ・・・地球人ですらなくなっちゃってるし。


 とはいえスカウトするって観点でみると、スキル効果的にはちょっと微妙かしらね。

 何と言っても現段階じゃ将来性はまるで分らないし。

 でもスター性はきっとあるはずよ・・・だって星人なんだもの。ぷっ。

 それにやっぱりあのスキルの行く末は個人的に気になるし、あの子もできたらうちにスカウトしたいところよねぇ・・・お笑い枠で。


 さて、そうと決まれば作戦の方はどうしようかしら。

 若い子の勧誘なんてやったことないけどまあ先ずは信頼関係の構築が肝心よね~。

 何と言ってもまだあの2人は探索者になったばかりだし、焦りは禁物。

 店に来たら、最優先顧客対象にして・・・

 あっ、でもあの子達、うちの店に来るかしら?

 一応名刺は渡したけど・・・


 男の子の方は案外チョロそうだったから、うちの店に来そうだけど、女の子の方はどうかなぁ~?

 ああいう気分屋な女の子は特に難しそうだし。


 でもまあ、あれだけの才能をみすみす逃すわけにはいかないわ。

 来ないときはあれを出すだけ・・・待ってなさい、2人とも。


「私の土下座は一味違うわよっ!」


ニヤリ

次回、第三話 ダッシュ事件。


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― 新着の感想 ―
そういえばローブ借りて潜伏スキル狙いだったけど一切描かれてないのには違和感ありましたね。 「潜伏スキルは取れなかったか」とつぶやくだけでも良かったんですが、以降に記載あるのかな?
[良い点] みんな大好きエスカ○イヤーのドキド○ダイナモですね ムフフなアレやコレや期待できるというもの
[一言] 「いやいやいや、パーティーメンバーってのは、もっと良く考えてから決めた方が良いと思うぞぉ。」 「小田さんみたいな可愛い子なら、いくらでも一緒にパーティー組んでくれる人は居るだろうし。」 こ…
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