世界を救えるのなら
もしも明日で世界が終わるのなら。
想像もできないけど、
いつかは…
20××年 地球
「やっば!学校遅れる!!」
私がダッシュで学校に向かうと、事件が起きた。
「った…って誰!?」
誰かとぶつかった。
しかも、それは空中にいて、羽がついていて、飛んでいて、猫っぽい耳が生えていて、謎の生命体、って感じ。
なんでぶつかったんだろう…!?
「あっあの…ごめんなさい!!…!!あなたは…!」
「…はい?」
「説明は後でするから!!とりあえず来てください!!」
「はぁぁ!?学校…」
「いいので!!」
そう言うと、謎の生命体は私の手を掴み、怪しげな呪文のようなものを唱え始めた。
私は何が起こっているのかよく理解できてなくて、ただ見ていることしかできない。
さらにしばらくすると、私はどこなのかも分からない、数人の男女がいる草原のような場所にいた。
「…!?」
「説明が遅れました!私アローン星から来ましたキュピナスといいます!実はアローン星は地球のエネルギーを分けてもらってなんとか生存している状態なのですが、今、なぜか地球が滅亡しそうなのです!それで、私は特別な力を持った地球の人々を集め、地球の滅亡を止めようとしているのです!」
いきなりまくし立てられ、私は更に事態が分からなくなった。
「えっと、つまり…私と関係あるんですか?」
「はい!!あなたには、伝説の杖と言われている『キーンステッキ』を操る力があるのです!」
すると、草原にいた男女、全部で4人のうち、一人が口を開いた。
「俺もまだよくわかってないけど‥‥考えてみろよ?もしも、明日で世界が終わるとしたら。まだやり残した事がたくさんある…!」
なんだかアツい人だ。
それが第一印象だった。
それを受けて、もう一人も話し始めた。
「私…まだ世界を終わらせたくない!まだ信じられないけど、あなたの協力が必要なの…!!」
ーこれは、現実だ。
まだ信じられないけど。
そして、もうすぐこの世界は滅亡する。
私にも地球が救えるのなら。
もう迷いはなかった。
「ー私、やります!必ず、この世界を救います!」