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第三十五話 彼女たちの長い午後 ~苦果紅蓮~

 苦果も紅蓮も仏教用語です。知ってる人は普通に知ってる様な言葉ですね。紅蓮は有名な唄にも入ってる言葉ですし。でもその本当の意味を知ってる人は…………ここを読んでる人だと多そうですね;;

 まあ、そういうシーンです。グロと言う程グロ描写はしていないつもりですが、苦手な人は勘弁してください。




 最初の一手は掛居東誠(かけい とうせい)

 外見は単なるチンピラ、内面はヤクザ、肉体の鍛錬具合だけは達人という普通であれば近寄りたくもない人物。


 連理の持つ刃に怯むことなく前へ、猛牛のように突進する。

 自然持ち上がる刃を、正に柳の如く躱す金髪は一息に連理の間合いに入り込んだ。

 驚愕を押し殺す連理は即座に一歩だけ下がると、滅多矢鱈に《黄昏》を振るった。本来であればそんなモノが「達人」に通る訳もないのだが、その本質を瞬時に見抜いた掛居は直ぐさまその身を退く。

 彼は退いた地面が「斬れた」のを確認し、にやりと嗤った。


「くっく、おもしれぇ事するじゃねーか」


「……初見で躱すか……」


 そういう連理も、今の攻撃をしたのは全くの初めてである。何となく出来そうだったからやったという、初見殺しというか誰に対しても初見だった攻撃だ。

 それを躱すのもとんでもないが、理屈も理論もかっ飛ばしたその行為(何となく)はそれだけで十分以上に人外染みていると言えるだろう。


「よ!」


 言葉尻と合わせて今度は連理が踏み込んだ。

 横薙ぎ、即切り返し袈裟斬り、振り切らない位置からの燕返し。避けられたと認識するや否や、逆側へ横薙ぎしつつ一歩踏み込み回し蹴り ――はあっさり止められる。


「はん! ちったあ筋力はあるみてぇだが、それでいい気んなってやがんのか!」


 止めた脚に右拳が迫ろうとするのを察して、左脚で回し蹴り。

 攻撃の為の右拳が迎撃のモノに変わる瞬間、止められた右脚を支点に身体を持ち上げ、《黄昏》を突き下ろす。

 が、それも金髪には掠り傷を負わせるに留められ、その傷も見る間に消えて無くなってしまう。

 衝撃の光景ではあるがじっくり観察する暇など在りはしない。掛居の蹴りが地面を削り取る勢いで迫った為、連理は直ぐさま間合いを開けると、今度は正眼で構えを取った。






(……強い)


 何度繰り出そうとも《黄昏》の刃が真面に当たらない。

 偶に掠り傷くらいは作れる。

 稀に刀傷と言える程度の傷は与えられる。

 一方でクリーンヒットは皆無。

 胴や顔に届こうとする一撃はそのグローブに捌かれる。

 それでいて奴の持つのは絶大な再生能力なのだ。


 強いとは聞いていたが、ここまで「真っ直ぐ」で「型通り」の、奇をてらわない攻撃が来るとは思っていなかった連理である。そんな訓練などしたことはない連理だが、真面目な修行をとことん突き詰めたような動きに感じるのだ。それは彼の外観からは考えられない勤勉さである。

 「型通り」というと、一定のモノであったり基本、マニュアル通りなどと余り良い意味には使われない場合が多いが、格闘や剣などの術だと話が変わってくる。

 何せ、そう言ったモノの「型」は長い歳月から積み重ねられた知識と技術の集大成である。

 基本こそが奥義。

 型は集大成。

 そんな型通りほど恐ろしいモノはないのだ。

 その恐ろしいモノが、次はオレの番と言わんばかりに魔力を纏い襲いかかって来た。

 避けた先のコンクリートが抉れるように砕ける。

 躱したはずの一撃が皮膚を裂く。

 牽制に蹴り飛ばした瓦礫は砂のように微塵と成り、受ける刃は流された。


「がっ!?」


 刃が流れれば身体も流れるのは道理。

 強烈なボディブローに連理の身体が宙に浮く。


「おらぁ!!!」


 次の一撃はシンプルな、それでいて洗練された正拳突き。

 辛うじて《黄昏》の柄頭を割り込ませるものの、その軌道は逸れることなく右胸に食い込んだ。


「……か、はっ……!」


 そのまま地面に叩き落とされたか、衝撃。

 息が詰まる。 呼吸が止まる。

 そのせいか酷く頭が痛み熱くなっていくが、まだ意識はある。

 呼吸を意識する。

 麻痺した筋肉を意識して動かそうとする。


「げ、ふ……がっ!」


 呼吸の回復と共に吐き出されたのは多量の血だ。経験したことのない出血に、視界がぼやける。


「ま、さっきのメスガキよか楽しめたかもな」


「…………まだ、終わってねえだろうが……!」


 連理は口内に上がってきた血を吐き出し、それでも立ち上がった。


「終わりさ。 アバラ、イっちまったろ? もうまともに動けりゃしねえぜ、くそガキ」


 ああ、だから血を吐いたのか。

 内心で掛居の言葉に納得しながら、深く息を吸う。

 呼吸しづらい。 胸の中で液体が泡立つような、そんな音が聞こえた気がする。

 右胸が痛む。 酷い痛さ、経験したことのない痛みだ。

 だが、動けない程の痛みではない。しかし右利きの彼だと動きに支障は出るだろう。左利きよりは多少、という差異であろうが。

 もう一度深呼吸。

 掛居は不思議そうに連理を見ている。

 肋骨をへし折り、恐らくは肺も傷つけた一撃だった。立つどころか呼吸だって真面に出来るとは思えない。

 それなのに、自分より十は若いだろうガキは、立ち上がりこちらを睨み付けたまま、深く息を吸い込む。


「…………てめぇ、人間じゃねーのか?」


 訝かしげに、戦闘行動すら止めて尋ねるのは余裕である一方、それが心底疑問だからなのか。


 人間と見分けの付かない魔物は多い。

 例えば、魔女は古来人間と共に暮らしてきたおり大抵の種はヒトとの見分けがつかないし、それ以外にも天女、セルキー、座敷童、リリム、アプサラス、ディースと、例を挙げるとキリがない。ましてや一部の魔物は人に、他者に化けるちからを持つのだ。

 外見は当てにならない。

 だが、人の培ってきた感覚は、理屈以上にそれらを見分ける場合もある。事実掛居も昔からそう言った感覚タイプであり、それに従って襲撃した数は片手では足りないだろう。

 だから目の前の、学生服を着る男も人間だと思っていたのだが、このタフさは異常だ。

 自身のように再生・回復している訳でもなく、明らかに重傷のまま立ち上がり敵意を向けてくる。


「! ああ、デモノイーターか、てめぇ。 悪魔喰らいがアクマを助けに来るとは思わなかったぜ」


 デモノイーターはスレイヤーに多いミュータントだ。

 ファンタズマ ――スレイヤー的にはアクマだが―― を隣人とするアレクには余り居らず、シャドウを使役する孝正会にもやはり殆どいないはずの存在。

 掛居の思考から抜け落ちるのも無理はない程の前提。


「……人間さ。 アンタよりはよっぽどマシな人間だと自負させて貰うくらいは」


 言って、込み上げてきた血を吐き出す。

 侮蔑の視線を向けながらするその仕種はどう見ても喧嘩を売るものだ。 今更ではあるが。


「言うじゃねーか、くそガキが。 殺すぞ」


「何だ、今までは殺す気じゃなかったのか? お優しいじゃないか」


「血反吐吐きながらナマ言ってんじゃねーよ」


 掛居は拳を引いた。大弓を撃つが如く後方へ拳を引くその様相は、牽制も何もない、ただ本気の一撃。

 しかし大きく振りかぶられる拳に合わせるように、連理の突きが繰り出された。

 一撃二撃と突き、三撃目はコンパクトに小さく突き斬り。軽く掠める程度の傷を負わせるが、当然その程度のモノは瞬間再生。


「ちっ」


 だが、攻撃は止まない。

 激しい痛みに抑制された動きは自然と小さなものへ変化していた。

 動きが小さいと言う事は、切り返しも速くなり、隙も小さくなる。単純化して言うなら攻撃回数が増える。

 ましてや掛居は防御用にグローブこそ身につけたが、攻撃範囲は狭い。また振られる刀の外周部の速度は素手と比べものになる訳もない。

 刀の間合いで動きを止められてしまえば、達人クラスの彼とて無事では済まないのだ。あっという間に血だらけになる。

 それでも、ど素人相手に後退する。

 それは彼のいらぬプライドを刺激した。良心も倫理も捨てた彼であっても、後退するという理性には中々従えない。


 もっとも、無事で済まないのは連理も同じだ。

 今、息を止めて攻撃を繰り出す彼は、ボクシングで言えばラッシュをしている状態だ。 一旦呼吸をするか、それとも肺に血が溜まるかしたら、もう彼は動けなくなるだろう。

 ただでさえ今は激痛を堪えている状態でもある。

 チャンスは、もうない。


 その連理の様子を察して ――掛居はプライドを捨てた。

 足にちからを込め、一気に後退しようとしたのだ。


「――くたばれ!!!」


 そんな彼に突然、耳元で大声。


 気配も何もない場所からの声に、掛居の身体は反射的に迎撃の態勢を取った。自身の真横へ裏拳一発。 自然と視線がそちらを確認し。


 ――手応えがない? 何もない? 誰もいない? いや、一瞬黒い(もや)のようなものが……?


 瞬間

 腹に灼熱を感じた。

 脇腹に一閃を受けたのだ。 (はらわた)が、零れる。

 続き胸元を一撃。 横一文字。

 そして、動きを止めてしまった彼の腹を、日本刀に似たテルムが貫いた。






 彼が ――掛居東誠が普通であれば、物語はエンディングへと向かったであろう。

 そうでなくても逆木連理に余力があれば同じく話は終結しただろう。

 だが、掛居は決して普通では無かったし、連理にはもう余力など欠片も残っていなかった。




 掛居は血を吐き今にも倒れそうになっている連理を見てニヤリと嗤うと、その頬へ一撃を見舞った。 口内に残っていた鮮血が宙を舞い辺りを紅く染め上げる。


「が……はっ、げほ……っ!」


「ああ、痛えな、おい!」


 嗤いながら、蹴り。

 血を撒き散らしながら転がる連理を追い、蹴る。


「必死になりすぎて、オレの特性を忘れちまったのか? バーカ」


 蹴る。

 襟首持ち上げて、殴る。殴る。殴る。

 長身と怪力に任せ重量挙げのようにその身体を持ち上げ、そのまま地面に叩き付ける。


「腹刺したくらいじゃ死なねーんだよ、ドアホウが!」


 蹴られ、殴られた連理の傍に、何時の間にここまで転がされてきたのか、栞と香の顔が見えた。


「くっくっく。

 そうだ、そうだなあ、せっかくここまで健闘してくれたんだ。

 健闘賞、てめぇにプレゼントをくれてやるよ」


 にやり、とその顔が歪に歪んだ。

 歪みすぎて笑みには見えないくらいの不気味な嗤い顔。それは邪悪としか言いようのない、狂気に彩られている。


「そのメスガキどものレイプショーの始まりだ! 特等席で見せてやるよ!」


 下卑た、気に障る笑い声が響く。

 耳障りな、悪意満載の声だ。


「……て、……め……! ガボッ……」


 吐血。

 力んだ瞬間、胸に、腹に溜まった血がせり上がってきたのだ。

 ちからが抜ける。 目が眩む。

 それでも彼は上半身を持ち上げ ――掛居に叩き潰された。


「が……!」


 動けなくなった連理を尻目に、掛居は少女ふたりの服に手を掛け、一気に引く。

 香の魔術法衣はその丈夫さ故に破けはしないものの、引いた勢いで転がり、よりあられもない姿に、元より痛んでいた栞の服はあっさりとその役目を放棄し、端切れへ変わった。

 ふたりの少女は呻くものの、まだ意識を取り戻さない。


「ははははははっ! ははははははははははははっ

 うれしいか!? うれしいよな! こんなカッコ見たことねぇもんな!」


 掛居は嗤いながら、今更のように腹に刺さる《黄昏》を抜き、放り投げた。

 その手で再び連理の襟首を掴み、顔を近づける。

 やってることはチンピラ。

 しかしその強さは異質。


「体中の穴という穴を犯してから、てめぇの目の前でバラバラに引き裂いて、や……る……?」


 凶悪に目を見開き、嬉しそうに、楽しそうに語るチンピラの言葉が、不意に止まった。

 その視線は連理を掴む腕に向けられている。

 今、ちからを込めた腕から真紅の血が吹き出たのだ。


「……何、だ? 何で治ってねぇ?」


 たかだか10㎝程度の刀傷。

 何時もなら瞬く間に消えてなくなる、その程度の傷が何故か残っている。

 いや、残っていたか? ここの傷はさっき、何もなかったかのように消えたモノじゃなかったか?


「何が……!?」


 ゴボッ


 と、不意に腹の傷が開いた。先程治ったはずの傷から再び内臓が零れ落ちる。


「何しやがった、くそガキぃ!?」


 再び地面へ叩き付けられる連理。

 いきり立つ掛居の眼に映るのは、倒れたまま不思議そうに彼を見つめる少年だ。


「何だ……!? 一体何だって言うんだ!?」


 傷が開く。

 ゆっくりと、しかし確実に、紅梅が咲くようにその身を紅に染め上げる。

 連理が付けた傷だけではない。 彼の知らない傷も開く、開く、開く。

 毒の(ただ)れは爛れたままに、溶かされた皮膚と肉は失われたままに。

 ゆっくり、ゆっくり

 全身が傷だらけになる。

 ゆっくり、ゆっくり

 かつて潰された瞳が失われる。

 かつて斬られた腕が溶けたバターのように落ちる。


「……何だ……? いったい……なに……。 まさ、か……まさか……まさ……か、ま……さか……」


 全身の皮膚は失われ、治ったばかりの傷から、何時付いたかも知れぬ古傷まで、小さなモノから大きなモノまで開く、開く、開く。


「……死、ぬ………? …し……ぬ……オ……レ、が…………ど……して……?」





 掛居東誠は知らない。


 何時か襲ってやろうと思っていた渡来絢が、自身と最悪の相性であったテルムの所持者であったことを知らない。


 逆木連理は知らない。


 《黄昏(クレプスクルム)》がテルム《呪詛(イムブレカティオ)》の呪詛を得ていたことに気づいていない。 呪詛を何度も喰らった事で、ほんの少しではあるものの、そのちからを得たことに気づいていない。



 テルム《呪詛》の主立った呪いは七種類ある。

 全体的な弱体化を促す「拘束されし四肢」。

 次に、常に不幸に見舞われる様になる「不運の連鎖」。

 三つ目が、耳元で何かを囁かれ続ける「後ろからの声」。

 四つ目、切られた場所が徐々に壊死する「黒き刃」。

 五つ目、病気や毒に対する抵抗が限りなく低くなる「死への道筋」。

 六つ目、出血の止まらない「流れゆく命」。

 最後に今まで負った傷が徐々に開いていく「在りし日の痕」。


 本来このテルムの呪詛の付与率はそう高くない。与えられる呪詛についても無作為だ。

 《黄昏》が《喰った》程度のものであれば、せいぜいでも1%に満たない確率であっただろう。

 だが、掛居はその攻撃を不用意に受けすぎた。また貫通した一撃は毒の刃であるかのように、徐々にその身を冒した。浸透していった。

 そう、本来は斬った相手を呪うはずの武器だ。貫通したまま放っておかれた呪いは、徐々に浸透し、彼の耐性の閾値を超えてしまった。

 その上、この七つ目の呪いは、呪われた者の再生能力を逆転させる、というものであった。

 普通であれば数日掛けてひとつの傷が開く様な、そんな呪い。

 普通であれば、致命的になる前に対処出来るかも知れない、そんな呪い。

 彼が、掛居東誠が尋常でない再生能力を持っていたからこそ、この呪詛は致命的であった。




 呪いは彼の身体を刻む。

 今まで何度も致命傷に近い傷は負っているその身体に、再びそれを刻み込んでいく。


「……ば、か……な……、オ……レ……が…………お……れ…………」


 残った瞳は溶け落ちた。

 全身から血を流しているのを、瞳のない眼窩ではもう見る事も叶わない。


「……ぁぁ……ゃ…………だ……ぁ……い……や…………だ……ぁぁ…………」


 その姿は紅蓮地獄を歩む亡者の如く。

 アスファルトの氷原へ真紅の花を咲かせながら歩む、亡者だ。

 やがて、彼は口内の血と共に千切れた舌を吐き出し、両足すらも失い、そのまま倒れた。


「…………ぁぁぁ………………ぁぁ………………」


 その姿を哀れには思っても、介錯することは叶わない。

 連理は動けず、少女ふたりはまだ意識を取り戻していないのだ。

 耶彦と神父は何処で戦っているのか、視界内には居らず、戻ってくる様子もない。


「悪いが……、介錯はしてやれそうにない……」


 大きな声は出せない。囁く様な謝罪。

 もっとも、そう口にしはするものの、その様な真意は余りない。

 スレイヤー内部の噂は先程までに来嶌から聞いているし、榊一家の襲撃の話も聞いている。本人に聞いた訳では無いが、外見的特徴からも性格的特徴からも同一人物である事に間違いはないだろう。

 それ以上に姉妹共々散々嬲ってくれた相手だ。

 ざまあみろ、が正直な気持ち。


「今まで散々……好き放題やって来たんだろう? その報いと思って、精々……苦しんでくれ」


 両目がない為何も見えず、舌が落ちて何も話せず、両腕も両足も失われ真面に動くことも出来ない掛居は、臓器も幾つか無くし、潰しつつもまだ生きていた。

 呻き声を上げる血みどろの肉塊は少しずつ、少しずつその発する音量を下げていく。

 そんな気分の悪くなりそうな子守歌を聴きながら、このままだと自分もヤバいかな、等と思いつつ連理は目を閉じた。


 この後、ここに来るのがアレクかスレイヤーか。 心配にはなるがもう意識を保つのも出来そうにない。

 痛みに堪えながら、深く息を吐く。


(そういや、来嶌…………大丈夫だったんかね……?)


 逆転の一手となった彼の存在は、今周囲に確認できない。そちらも心配になるが、結局、今の自分は何も出来ないのだ。


(はぁ…………、痛ぇ……)





 意識を失った彼が、殆どぱんつ一丁の栞に抱きつかれ、余りの激痛に目を覚ますのはこれから三十分程後の話だ。

 ちなみにその痛みに悶えつつ真面に動けない連理と、そんな姿の栞とのあれこれを、ササが目撃するのもほぼ同じ時刻である。

 その光景を、何処か吹っ切れたような表情で大笑いする香を見て、その場を見守る榊夫妻はそっと微笑んでいた。



 変だな…………。プロットには、互角の戦いを繰り広げるが、掛居が年若い連理に揺さぶりを掛ける、と書いてある……。逆、だな。何故こうなった?

 のりのりだった掛居くんですが、彼、実は守備範囲は広いものの一番好きなのは三十から四十くらいの熟女だったりします。まあ、栞くらいでも相手は出来るくらい守備範囲が広いんですが。上は外見六十くらいでぎりぎりOK。

 一方で真藤はロリコンです。クリスマスまでいくとかなり厳しい。まあ、あくまで外見年齢ですが、シルヴァーナは実はぎりぎりだったりします。もう少し年上に見えていたら真藤は乗り気ではなかったでしょう。

 ちなみにその真藤VS耶彦の戦いも、似たような感じで耶彦の辛勝となっています。

 連理達と違い、遠距離攻撃も可能でありながら、中距離から近距離の戦闘を主とするふたりですので、戦闘移動しながら戦い、その為近場にはいなかった、という事になってます。

 耶彦はテルム《双子》と短刀で近距離戦、魔術で中距離から遠距離。

 真藤はナイフで近距離、ダーツで中距離、香達には披露しませんでしたか、結界斬で全距離対応という戦いでした。

 なんか蛇足になりそうだったんでそっちのシーンは書きませんでしたが……書いた方が良かったですかね? 一応別のシーンでちょっと回想は入れる予定ですが。



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― 新着の感想 ―
掛居と連理の決戦、とても熱かったです。 白熱の戦闘描写が凄くイメージしやすくて心沸き立ちました! ヾ(・ω・*)ノ 途中からゲスな展開となりましたが、渡来の能力の超ファインプレー‼️ (*ノ・ω・)…
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