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56。魔道具の在りか

 ライズが持ってきた回復薬のおかげで元気になったレン達。


 だが、魔物が次々に現れる事態は変わらない。

 例え回復薬で元気になった所でまたエンドレスな戦いが続くことが目に見えていた。


 だけど、今回は違った。なぜならライズがいるのだ。

 ニールを長く従えていたから彼のことをよく知っている。

 レンから事情を聞いたライズはすぐにこの状況を理解した。


 ニールは魔物を収集することを趣味とする。だが、同じ個体を複数捕獲することはしない。なぜなら、同じ個体には興味が湧かなかったからだ。それに劣化版だが、その魔物のクローンを作り出す事も出来た。


「お前達。魔物と対峙して気づかなかったか?同じ個体の魔物なのに力の差があった事を」


「そういえば……」


「あいつは同じ個体の魔物は捕獲しない。だから要するに他の同種族の魔物は全てクローンだ。コピーを生成する魔道具がこの近くに隠されているはずだ。それを探し出し壊す事が出来れば……」


「じゃあ、その魔道具を壊せば魔物の数はこれ以上増えないと言うことね」


「そうだ」


 ライズの話を聞いたレン達は早速動き出した。


 話を近くで聞いていたジュウキ達も協力を申し出たのだが、なぜかジュウキを睨むライズ。


 ジュウキは鋭い視線に気にはなっていたが、今はまず目の前の敵だ。とあまり気にすることは無かったのだが。


 そして魔物の相手をするチームと魔道具を探すチーム二手に分かれて魔道具を探す事になった。


 魔物の相手は現在戦闘中のフェンリル、そして戦闘能力が高いライズ、レン、ジュウキだ。


 その他の者は魔道具を探すチームに。


「へたばる前に魔道具を見つけてくれよ」


「分かってる」


 レンとマリアのやり取りが終わると、タク、マリア、ジュウキの部下達がそれぞれ魔道具を探しに散って行く。


 そしてライズ達も迫り来る魔物と対峙を開始した。



 本当だな。倒しても倒しても次から次へと現れる。まぁ、良い訓練にはなるが……


 魔物と戦いながらなんて思っているライズだが、実はずっと気になる事があった。


 それはミジュの姿が見当たらないのだ。ここの状況は事前にレン達の偵察部隊から逐一報告を受けていた。ミジュが軟禁されている事ももちろん知っている。


 本当はここに来た時に彼女の仕打ちがひどいものであれば真っ先に助けるつもりでもあったのだが。


 どうしても彼女のことが気になり、近くで戦っていたレンに話しかけた。


「ミジュはどこだ?」


「それが……」


 レンは先ほどやり取りしていたジュウキとその部下の話を聞いていた。


 と言うか、ジュウキが大声で「ミジュを見失った!?」と叫ぶものだから、自然と話が耳に入ったのだ。


 きっとライズはこの事を知ったらちゃんと監視していなかったジュウキ達に「軟禁していたくせに何していたんだ!?」怒り狂いそうだが、どちらにしろ本当の事を話さなくてはいけないと思い話した。

 ライズは怒り狂いはしなかったものの、絶句していたのが分かる。


「大丈夫だよ。彼女は強い。だからここの魔物を倒したらミジュを探そう」


「そうだな……」


 落ち込みながらも目の前の敵に挑むライズの姿があった。



 魔道具捜索チームは各々が隠されていそうな場所を探す。


 その中でマリアとタクは行動を共にしていた。


 ライズの話で以前見たことのある魔道具は子供のサイズ位の大きさだったこと。あの巨大な魔物だ。ある程度の大きさじゃなくてはきっと生成できないはず。


 めちゃめちゃ小さいものであれば探すのも大変かもと思ったが、それくらいの大きさであればすぐに目に留まりそうだ。


 そう考えながらら少し進んでは足を止めて周囲を探す。それがしばらく続いた。


「ここにも無さそうだな」


「そうね」


 また立ち止まり辺りを見回してみるが、ずっと瓦礫ばかりだ。


「そう易々とは見つけさせてくれないか……」


 ため息をつきながらまた次の場所へと移動しようと思った時、マリアはふとある事に気づいた。


「そう言えば魔物が新たに現れた時、いつも東の方からやって来なかった?」


「そうか?戦いに夢中で気が付かなかったが……?」


 マリアは今までの事を思い出す。そうだ、確かに魔物達は東の方から突然現れるんだ。


 だから魔物がやって来る方へと行けば魔道具があるかもしれない。


 タクにもそのことを話すと彼も納得して、二人は東の方へと走り進んだ。


 途中、ライズ達が魔物を倒したのか、新たに生成されたと思われる魔物が数体、ライズ達の方角へと歩いて行くのを見かけた。


 やっぱりそうだ。この近くにきっとある。魔物が去ったのを確認すると、また東へと急ぐ。


 そして少し進むと、やはり魔道具と思われる大きな壺が置かれていた。


「やったわ!これよ!」


 マリアが魔道具に近づこうとすると、タクが急いで待ったをかける。


「待て!近くに見張りがいる」


 そう言って、建物の影へと連れて行かれると、そっと2人は周囲の様子を伺った。


 タクの言葉の通り、壺の近くには2体の魔族がいる。


「そう簡単には壊させてくれないということね」


「そうだな」


 二人は魔道具を破壊する為に策を練る事にした。

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