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音がした。

作者: 高谷咲希

心の濁る音がした。


吐き気のような不快感。

行き場のない苛立ちと悲しみ。


それは静かに混ざりあって。

私の中に堕ちてゆく。


心の壊れる音がした。


それはガラスが割れるような音でも、

何かが折れるような音でもなくて。


置いていた氷が、溶けていくような。

溶けた水が、蒸発するような。


そんな静かな音だった。


誰かのそばにいることが苦痛で。

なのに必死に、誰かの温もりを探して。


まるでピエロみたい。


涙がひとつ落ちた時、心が消える音がした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] どれも、本来は聞こえるはずの無い音なのに なんか聞こえる気がします・・・ 少し安心します。 [一言] 表現としては変なのですけども 無音の音が聞こえることがあるのです・・・ 無音になる…
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