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勇者諜報員(仮)の黙示録  作者:
第1章 勇者誕生
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ネタばらし会と報告書

 戦いは終わったものの円満解決じゃないので、ルーシュにはクロードに対する説明責任を果たす必要がありますが、そもそもクロードはルーシュに多大な情報を求めていないのです。これはそんなお話。

 それと、ルーシュ・バエラス3世氏(14歳)の報告書が上がりました。

 アルゴスを討伐してから数日後、ルーシュ達は、ピドの町に戻って来ていた。

 西ボルカンで調査団のメンバーと別れて、ピドの町へと歩いて帰る。調査隊は西ボルカンで勇者ボリス・ノイバウアーを拘束してイヴェール王国へと送還する事になる。


 ルーシュは疲れて寝ているレナを背負って、両肩にスコールとハティを乗せたまま、クロードと平行して歩く。クロードは黒馬ロベールに跨って、前にマリエッタを乗せて帰途についている。

「魔公王子?」

「知らない?」

「知ってるよ!200年前の戦争で西の大陸の国家を潰した大魔族でしょう?確か魔族って神に選ばれた人間は魔公って言うんだっけ?邪教の怪しげな言葉だって聞いてたけど」

 クロードは忌憚なく答える。

「うーん、実際、魔公は歴史的に魔神に選ばれたらしいんだけどね。『むかーしむかし、魔神は食糧難になった暗黒世界を嘆いて、自らの命を魔族達の供物に捧げたのです』ってのがあって。シャイターン様に選ばれた魔族の血筋が、魔公ってよばれるの。で、その能力を次いだ魔族は皆魔公なの。普通の魔族では絶対に使えないような強力な魔法を使える存在を魔公って。だから、魔公の子供でも能力がなければ普通の魔族だし。そういう意味じゃ、線引きされてないんだけどね、どの程度から魔公とか」

 ルーシュは適当に答える。実際には線引きがあるのだが、頭の中からそれが零れ落ちていて、説明が出来なかっただけだが。

「へえ。じゃあ、ルーシュは魔公な訳なんだ」

「うん。魔王家に生まれたけど魔王になれない魔公だから魔公王子。…ふふふふふ、ルシフォーンはこれまで5代目までいるけど、2代目と4代目の僕らは魔公王子なのさ。つまり魔王の資質なしって事」

「あー、そういう事なのか。って事は200年前の戦争で戦ってたのも魔公王子で、ルーシュは最近の魔公王子って事なんだ」

 まさかルーシュがかつて西の大陸の国を滅ぼし、自分の国を建国しようとした悪鬼のような魔族とは思えなかったからだ。

「でも、ルーシュお兄さんは凄かったのです」

 マリエッタはちょっと興奮気味にルーシュの方に視線を向ける。

「5代目が生まれるまで、後継者がいなかったから4代目を名乗らされてただけだし。だから…僕よりも強い人は今の暗黒世界には少なくとも2人はいるんだけどね。で、用なしになった僕は、父方の領地の領主になったんだ」

「あー、それで、領主失格になってあまりに世間知らずだからこっちに追い出されちゃったの?」

「お兄さん、かわいそうです」

 ルーシュが用意していた言い訳を言う前に、クロードとマリエッタはもっと酷い事を察したように同情する。余りに世間知らずなルーシュが左遷させられたのだと。

 ルーシュはタラリと頬に汗を流す。言い訳のための台詞を失ってしまう所か、不名誉な状況まで付け加えられたのだ。諜報員として、身分を隠すにはそれでよいのだが、個人的なプライドは大いに引っ掛かった。

 それどころ、もしかして本当の本当は、暗黒世界から邪魔者を追放するのが目的であり、諜報員という姿が仮だったのではという思いに辿り着く。諜報員は、実はただの口実で、本当は暗黒世界から追い出す為の罠だった可能性がある。

「い、いやいや、こう大事な仕事がきっと…」

「無いと思うよ」

 真顔でクロードに突っ込まれる。しかもかなり真面目な表情だ。

「えー。ほ、ほら、こう……魔族の敵を見張って来いとか」

「正直、ルーシュにそういう腹芸無理でしょ。さすがにルーシュを知ってる人がそんな命令をするとは思えないんだけど」

 ルーシュは悉くクロードに駄目出しされる。クロードは出来ない子供を心配するお父さんのような目でルーシュを見つめる。

「い、いやいや、ほら、じ、実は僕は勇者を監視する暗黒世界の諜報員だったのだ」

「ないわー」

「無いのです」

 即答で否定されてしまっていた。うっかり本当のことをしゃべってしまったのに、それさえも否定されるルーシュは悲しくなってくる。

「ま、まあ、いいよ。僕の事は。それよりも僕の親族がクロードの村を滅ぼした犯人だって話だよね」

「うん」

 もう、どうにでもなってしまえ、という精神でルーシュは自身の親戚を思い返そうとする。

 だが、ルーシュは暫し考えて首をひねる。

「正直に言うとそんな人物に思いあたりが無いんだよ。僕の父上は失踪中だけど、他人の血を見るだけで気絶しちゃうような優男だし。親族じゃなくて父親って言うと思うんだよね」

「まあ、確かに」

「じゃあ、遠い親族がいるかって言われると…200年前の戦争でほとんど死んでる。それに僕の一族は暗黒世界でも穏健派に属してて、こっち側の世界での戦争の火種になる事は抑える立場にあるんだよ。それと……僕の親族って暗黒世界ではそれなりに重要な立場にある人が多いから、こっちに行って戻るような時間を与えられるようなヒマのある人がいないんだ。だから本当に思いあたりが無い」

「そ、そっか」

「…半面で、母上は穏健派のトップだから、そんな事をする人間は絶対に許さない。それに僕の親族に当たる人物は、須らく要人だから、簡単にピックアップできると思う。クロードは犯人の特徴を教えて。暗黒世界の住人なら直に犯人は捕まえて罰する事が出来ると思うんだ。その時期に暗黒世界の外にいる魔族なんて探せば直に出てくるだろうから」

 暗黒世界では数百年と続いており、親族を探すというのは基本的に困難である。特に魔公ともなると戦争で多く死んでたり行方不明になっている半面で、正室、側室といって多くの女性から子供を成しているので身元を全て明らかにするのは困難である。

 しかし、ルーシュは違う。魔王家と1~2を争う大魔公家の間に生まれた子供だ。特に母親は能力こそ魔王家では低いものだが、血筋だけは腹違いの兄である現魔王よりもハッキリしている。血筋がハッキリしすぎているだけに、犯人を特定しやすい。恐らく捜査にさえならないだろう。


 ルーシュの言葉を受けてクロードは視線を落とす。

「……特徴……。これ以上ない特徴だった。銀の翼をしていた」

「銀の翼?」

「200年前の戦争で西の大陸を侵攻したっていう銀翼の魔王を思い出したくらいだったから」

 クロードは青褪めた顔で口にする。それはよほど怖い思いをしたのか、とも思われる。

 そしてルーシュは銀翼の魔王は自分の身内にいることを直に思い浮かぶ。だがその人物は犯罪者として名前が挙がっており、死んでいるという話だったはずだ。もしも戦中にこっちの世界に子供を作っていたとしたら、暗黒世界の住人達では把握できない。

 200年前に、暗黒世界とこっちの世界<グランクラブ>は、戦争に負けてから切り離されており、暗黒世界とグランクラブを繋げている異次元ゲートを復活させるのに100年かかっている。すくなくとも100年間事情を把握できない状況だったので、

「……やっぱり魔族を恨んでる?」

「?……いや、魔族っていう括りでは別に。っていうか、僕のいた村は色んな種族がいたからね。他の大陸で迫害されて逃げて来た魔族もたくさんいたよ。魔法を結局覚えられなかったけど、魔法の師匠は魔族だったし。ただ……僕の村は余りに田舎で王国の手も届かない場所で……罰したくても犯人を誰も探してくれないし、僕自身も無力だから」

「そ、そっか。………それなら僕も役に立てるかもしれないし、穏健派の僕らにとっても懸案事項だから、その件は全面的に捜索に乗り出すようにするよ。クロードもやっつけたいだろうから、捕まえたらちゃんとそっちに見せるし」

 ルーシュは困ったように口にする。

「え、あ、いや、別に、僕はその犯罪者を罰して欲しいとは思ってるけど、さすがに自分でどうにかしようとか思ってないよ!?もしかして勘違いしてたの!?だって、そういうのは『イヴェール王国軍』のお仕事でしょ?」

 当たり前のことを当たり前のように口にする勇者。

 どうやらこの勇者は、『魔族を許さない、復讐してやる』という意思が全く無く、言われてみれば当然で、イヴェール王国の領土を滅ぼした悪い犯罪者を捕まえるのは、イヴェール王国軍なのだとハッキリ自分の意見を持っていた。つまり、復讐者ではなく、被害者の遺族なのである。

 常識的な考えをする、ちょっとだけ特殊な力しか持たない勇者では、新しい物語はこれっぽちも広がりそうな事は無かった。

「だから、今回、王都で功績を与えてもらえるのなら、僕の住んでた村を滅ぼした犯人の早急な逮捕を王国にお願いしようと思ってるんだ」

「確かに常識的な判断だね。英雄が王様に談判すれば、王国が即座に動いてくれそうだ。犯人が暗黒世界の住人で無いなら僕らよりも早く犯人を確保するだろうね」

 ルーシュは引き攣って頷く。


 暗黒世界の王族と、イヴェール王国の王族に訴え出てしまったら、確かにもうやる事はない。村がなくなったから生きていく為に冒険者になっただけで、復讐する為に冒険者に身をやつしているわけでは無いのだ。



 アジトに戻ったルーシュは事のあらましをダンタリウスに告げる。

 当然だが、ダンタリウスは頭を抱える事になる。

「っていうか、ルーシュ様、思いっきり力を使っていたんですね」

「いやいや、ダンタリウス先生。ルーシュはかなり手加減したよ。暗黒世界みたいに人の少ない場所なら、とっくにあの火山は湖になっていたはずだけど、まだ火山のままだし」

 レナはフォローしてくれる。ルーシュはうんうんと頷く。

「まあ、……仕方ありませんね。話を規模からしても、暗黒世界でも陛下かルーシュ様に泣きつくような状況ですし。全く、貴方と言う人は本当にルシフォーン様方の子孫なのだから」

 どこか誇らしげに、しかしダンタリウスは呆れた口調でルーシュを見る。

 同胞を救う為に命をなげうったシャイターン、戦火を消す為に自らの命を勇者に討たせて危機を救ったルシフォーン。彼らはどうしようもないお人好しだったのをダンタリウスは理解している。そんなお人よしが大好きだからこそ王家直属の魔族として忠誠を誓い続けているのだ。 

「むー、悪かったよ。素性がばれたのは、でも、僕だけの所為じゃないからね。ラフィーラの神託が下りた所為だって話だし。クロードには全部話したけど……何だろう、諜報員だって言っても信じてもらえなかったんだけど」

「でしょうね」

 ダンタリウスはクツクツと笑う。そもそも諜報活動なんて何一つしてないし、ルーシュがそんな事を出来るとは、クロードだって思うはずが無いのだ。所詮は諜報員(仮)に過ぎないのだ。

「で、僕らとしてはまず、この事は魔王様……というよりは多分宰相の母上にちゃんと連絡すべきだと思うんだよ。だよね?」

 ルーシュは心配そうにダンタリウスに訊ねる。どちらかというよりも、母上に散々折檻されてきたので、それを報告した際にどんな事をされるのか恐怖していたようでもある。ダンタリウスまで怒られないだろうかと不安でもあった。

「まあ、勇者に関する報告書に、火山でのことも含めて今日中に書いてください。明日には私はそれを持って、暗黒大陸へ持って行きますから」

「やっぱり、僕は送還されるの?」

 ルーシュは悲しげにダンタリウスを見上げる。ダンタリウスは苦笑を見せる。

「いえ、私が一度戻って、魔王家から今後の方針を聞いてきましょう。任務継続かどうかは、次に会う時にと」

「そっかー。でも、それはそれで寂しいねぇ」

 ルーシュはガックリと肩を落とす。そんな所で、ハティとスコールが部屋に入ってきて、ルーシュの頭によじよじと上ろうとする。

「でも、僕がイヴェールの首都の…なんだっけ、しゃとーだっけ?そこに行っている間にすれ違ったりしないかな?」

「まあ、船と飛行で往復で20日程度ですし、ルーシュ様の居場所なんて簡単に調べられますよ。冒険者協会に連絡を取り合えるようにしておけば、場所の確認は出来るんです」

「そんな便利な機能が」

「まあ、モンスターが急激にいなくなったって話を耳にすればどこかはあたりがつきますが」

「……」

 自分の体質がこういう時に役に立つとは思わず、複雑な心境で肩を落とす。

「それと…ダンタリウス先生。クロードの言ってた、銀翼の魔族の件だけど」

「………正直に言えば、グリフィス卿しかいないでしょうね。ですが200年も沈黙できるような大人しい性格でもないので、予測されるのはその子孫が魔公として覚醒したというのが正しいかと。ただ、魔公ならまだしも魔王が生まれた可能性も捨て切れません。グリフィス卿は大魔王様の子供ですから。隔世遺伝して魔王が降臨する可能性がないとは言えないでしょう」

「……」

 ダンタリウスの言葉にルーシュは絶句する。

 実際、ルシフォーン三世は両親はただの魔公だった。ルーシュに至っては2世代またいでおり、魔王に近い魔力をもって生まれるとは思ってなかったほどだ。

 最悪の状況を考えると、グリフィスの子供が実は魔王の能力を覚醒させて悪さをしている可能性もある。その場合、対応策は魔公たちには存在しなくなる。戦える人間は暗黒世界においても魔王に加え、ルーシュとシホという魔王継承権保持者を含めた3人しかいないだろう。

「待って。最初から先生達はこれを想定していたの?」

「まさか」

 その事に関してはダンタリウスも真剣な表情で首を横に振る。

 そもそもグリフィスの子孫の存在がいない可能性もある。いたとしても大した能力を持たない可能性もある。最悪の事態を想定すればルーシュしかこの場に立てる存在がないのだから、丁度いいというのは本当だ。次期魔王のシホや魔王をここに呼ぶわけには行かないから最悪の事態に備えてルーシュが来るというのは妥当な話だ。

「まあ、そちらは我々に任せてください。ルーシュ様はイヴェールの首都シャトーまでは勇者と同行する口実がありますので、丁度いいでしょう」

「うん、分かったよ」


 こうして、ルーシュの最初の地上における事件は終幕した。




勇者諜報活動報告書


 勇者諜報員・魔公王子ルーシュ・バエラス三世より、勇者の素性及び目的、性質について報告を以下に記載する。また、それに伴い、今回の火山調査において、多岐にわたる問題行動をした当諜報員の報告も同時に行なう。


【氏名】クロード(姓無し)

【出身】北の大陸イヴェール王国の北方、モンターニュ山脈麓にある集落アルベール、獣人や亜人、魔族なども住む複合居住地であり、魔族によって滅んでいる。

【年齢】15~6歳。

【家族】不明。牧場の跡取りであったとの事。愛馬ロベールを保持。魔族によって滅んでいる為、詳しい情報は分かり次第、追って連絡する。

【信仰】ラフィーラ教(宗派は不明)

【冒険者として】Eランクの戦士であるが、火山調査において一定の功績を挙げている為、ランクアップの可能性あり。※上からS,A~Gとあり、Eランクとは駆け出しの証拠である。

【能力】主に剣などを使った戦士であり、その能力は極めて惰弱。魔力を弾く体質で、精霊に嫌われており魔法が使えない半面で、魔法が利き難い体質でもある。この魔法無効化体質とも呼べる特性は祖先である勇者クラウディウスの遺伝である可能性あり。この体質は他種族には見られないことから、今後も調査の必要がある。

【性質】困っている人は魔族であっても手を差し伸べ、自身の利益をあまり気にしないおおらかな性格。現状、村を魔族に滅ぼされているが、魔族という種全体ではなく、滅ぼした個人に対しての処罰を求めている模様。※本件に関しては、暗黒世界の意向と異なる行動を取った魔族に対し、被害者の意向に沿った形で処罰する事を望む。


【特記事項】火山調査において

 火山調査はイヴェール王国の調査団によって行なわれ、護衛を神聖教団の勇者主導で冒険者達(諜報員2名及びクロード含む)によって実施された。調査先は北の大陸、イヴェール王国の北部にあるモンターニュ山脈最西にあるボルカン山である。

 火山噴火の調査という名目であったが、最近のモンスターの大移動などがあった為に不穏に思った西ボルカン村の領主が以来を出しているが、内実は神聖教団の勇者から火山調査をしたいという依頼があり、王都より派遣される調査員達の護衛という形で同行したと思われる。またモンスターの大移動は諜報員及び同行の神魔狼の移動に伴うものであり、自然現象によるものではない事が推測される。

 調査にて発覚したのはボルカン山火口内部には200年前に人類によって開発された対魔公人造兵器アルゴスという生命体が封印されていた。この事実は調査団のみが秘匿していたようで、神聖教団の勇者一行はこの事実を突き止めて、封印を解いて、それを倒す事で自身の功績にしようと画策していた模様。

 アルゴスは体表面に備え付けられた魔石を核として生み出された生物であり、体長は数百メートルを越える異形のモンスターであった。詳細形状に関しては、当諜報員が描いた勇者像そのものである為、省くとする。

 アルゴスは魔石内部で複数の精霊を暴走状態にする事で魔公以上の魔力を生み出していた模様、アルゴスによって人類の居住区を破壊される恐れが生じた為、当諜報員はアルゴスとの戦闘に突入、その際に同行の神官よりラフィーラの神託があり、当諜報員の素性が明らかにされ、また、当諜報員の死亡と北の大陸の破滅が預言されたが、ラフィーラ教の勇者の協力によって、アルゴスの討伐を成功した。これは勇者の持つ精霊魔法無効化能力が対アルゴスに対して有用であった為であり、アルゴスの総体魔力は当諜報員と同等である為、通常の戦闘では討伐困難であった事が想定される。


【現状】本功績が滞在先国から褒章が出る模様であり、勇者および当諜報員に対し、その連絡を待っている状況にある。


以上

 諜報員であった事を告白するルーシュに対して、冷たく切り落とすクロード(違う意味で)。

 問題児はルーシュではなく勇者だった。

 復讐者として戦うことを決心した戦士……ではなく、被害者の遺族というスタンスなのである。戦うために人里に降りて情報を得るために冒険者になったのではなく、食うに困って仕方なく冒険者になったのだった。

 人として正しくも、これからのストーリー展開にとっては、まさに作者の敵である(笑)。とはいえ、性格的にクロードという男は常識人なのがベースなのです。

 RPGに出てくるような他人の家に魔法のカギで入って、タンスや本棚を調べたり、ツボを割ったりして物を奪っていくような勇者ではないのです。そしてこういう勇者の方が諜報活動のし甲斐があるのですが。

 きっとクロード君は今後出てくる問題児集団に翻弄されて生きていくのでしょう。何せ勇者なのだから、勇者の仲間が幼女マリエッタだけで済むはずがないのです。

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