神さまに出会った
「・・・・・き・・・ろ・・」
誰かいる…
「・・・お・・・・ろ・・・」
誰か俺を呼んでいる…
「・・おき・・ろ・・ガ・・」
誰だ…?
瞼を少し開いて周りを見てみる
どうやら俺は地面に寝ているみたいだ
しかし、周りをみても黒
今 寝ている地面も黒
上も下も左も右も黒
(どこだ? ここ)
さっき声が聞こえた方を見てみる
すると…
バンチパーマでグラサンをかけ、あご髭がある 明らかにヤクザと言える生き物がタバコをくわえてこっちを見ていた
じっとそのヤクザを見ていると…
ヤベー… 目が合っちまった…
「おう、くそガキ目が覚めたか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
沈黙30秒経過
寝たふり続行
「オイ!! テメッ くそガキ!!! おめー明らかに目が合っただろーが!!!」
合ってない合ってない俺は何もみていない
「い〜のかな〜? おじさん奥の手だしちゃうよ? い〜のかな〜?」
奥の手?
一体どんなものかと少し瞼を上げて見てみると…
腰の後ろに右手をまわしたと思ったら…
!!拳銃出しやがった!!!
「撃っちゃお〜かな〜? おじさん撃っちゃお〜かな〜?」
どうする?!! このままだと明らかに撃つ気だ このヤクザ!
でもこのまま起きてもなにされるかわからない!!
冷や汗だらだらで悩んでいるとヤクザが
「3数える間に起きないとおじさん撃っちゃうからね〜」
ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!!!どうするどうするどうする!!!!
「はい い〜〜〜ち 『ドオォン!!』
「うおぉぉぁぉい!!」
この人 1で撃ってきやがった!!!
「2 と 3 はァァァァ?!!」
「しらねーなそんな数字 男はな 1 だけ覚えときゃ生きていけんだよ」
「あんたが言ったんだろ?!! 3数えるって!!」
「うるせぇぇぇぇい!!もとはといえばおめーがさっさと起きねぇからだろぉが!!」
「いきなり目の前にヤクザがいれば誰だって簡単には起きねぇぇよ!」
「誰だ?? ヤクザって」
「……え?? おっさん ヤクザだろ??」
指を指しながら言う俺
「失礼しちゃうな〜 おじさんはアレだよ アレ」
「アレ?」
つぎの瞬間、このヤクザとんでもないこと言いやがった!!
「おじさん 神様だよ」