雨漏り
仕事から帰ってきた圭一、
キッチンから水が溢れていた。
木江圭一は仕事が終わり、酎ハイを持って、アパートの2階にある自室の鍵を開けると、下から冷たさを感じた。足元を見るとドアの隙間から水が漏れているのを発見した。慌てて、部屋に入り、乱暴に靴を脱ぎ、直ぐ前にあるキッチンの水道から水がピチャピチャと漏れているのを発見し、慌てて止めたのだが、水がピチャン、ピチャンと漏れ出てくる。
仕事に行時にスマホを忘れてしまっていたので、履歴を見ると、多くの着信やメールの通知があったが、それを後にすることにして、アパートに電話した。
アパートの管理会社に電話すると下の住人から水漏れがあると苦情がきていた旨を聞き、水漏れは、ゴムパッキンの破損だろうと言い、明日、来ると約束した。
電話とメールの対応が終わったら、いよいよと
圭一が酎ハイを飲んで、いい気分になっていると、程なくして、大雨が降ってきた。
屋根を激しく雨が叩きつける。
その内に机でうたた寝をしてしまった。
ドンドンと玄関付近から激しい音がして、目が覚めると雨の音だろうと思い、もう一度、眠りについた。
トイレに行きたくなって、起き上がるとドンドンという音は無くなり、ザーという、雨の音が聞こえていた。もしかしたら、下の住人が文句を言いにきたのかもしれないと思い、明日、茶菓子でも持っていって、謝りに行こうと考えた。でも、相手は歩くのも杖がいるような老人だから、羊羹とかの方がいいかなと思った。
玄関の靴置き場に少し、水が溜まっていた。水を拭き取った、その時に滑って、何処かに手が当たった。
明日、その旨をゴムパッキンと一緒に報告しようと思った。フラフラなので、便座に座った。
用を足した後、水を流すと立ちあがろうとするが、力が入らない。
圭一はフラフラな頭のまま、大きな案件で、家を空けて、2週間ぶりに帰ってきたけど、どれくらい、下の水は溜まっていたんだろうか?そんな事を考えていると、眠ってしまった。
眠っていると口にヒンヤリとした液体が侵入してきて、目が覚めると、肩まで水に浸かっていた。
周囲を見渡すと頭上から漏れた水が降り注いでいた。パニックになった圭一はドンドンと扉を叩く。
そこで圭一は何かに気付いた。
取手を探り当て、ドアを開けると水も一緒に流れていく。
靴置き場の浸水は下に溜まった水が上の階まで、浸水してきたのでは?
そこで、床から天井を叩くドンドンという音が聞こえる。
転んだ拍子に蛇口から、水が放出されていた。
急いで、蛇口を止める。
圭一は急いで、部屋を出て、下の階に向かう。
溺れているかもしれない下の階に住んでいる老人を助けに。
手遅れになってない事を祈りながら
圭一はその後、間に合ったのか?




