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絵本を読み終わったけど………
イラストだけだと…なんか…お姫様がなんか…降ってきたのかな?天に選ばれた感じ?
それで…そのお姫様と王子様かな?は一緒に悪者を倒す…って話みたい………
文字が読めないから曖昧にしか分からないな…
「読み終わりました?」
ジャンヌが声をかけてきた…ジャンヌに呼んでもらおうか……いや…でも…迷惑かも……
いやいや、今度こそ自分の意思をはっきり伝えようとしてるのにここで我慢したら変わらないじゃん!
私はジャンヌに絵本を差し出して
「ジャンヌ……これ…読んでほしい…です…」
敬語は難しいけどこれくらいの頼み事なら…!
ジャンヌはニッコリ笑ったあと
「もちろんです!お読みいたしますよ」
そう言って絵本を受け取り私の前で広げてくれた
「では、お読みしますね」
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むかーしむかしある所に平和な国がありました人々は笑い合いながら過ごしておりました
ですがその平和も長くは続きませんでした…
魔族がこの国を乗っ取りにきたのです
人々は恐怖に慄き笑顔が消えました
そんな中人々の笑顔を取り戻そうと魔族を倒すべく立ち上がったのはこの国の王子でした
魔族を倒す術を調べていると…
悪鬼倒す力他の世界から召喚されし清らかな乙女
魔族を倒すためには異世界から聖女を召喚しなけれならなかったのです…
王子は聖女を召喚する方法を見つけ聖女を召喚することに
すると現れたのは黒く長い髪に瞳も黒の美しい女の子が召喚されました
癒す力を持った聖女様と魔族を倒すことに!
激闘の末魔族は滅びました
そして国に帰り王子と聖女は結婚をしいつまでも幸せに暮らしましたとさ
めでたしめでたし…
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……聖女!?え?魔族って…ここってファンタジーなの!?え!?
……いやいや、桃太郎と一緒だよね?フィクションってことだよね?
「この話……作り話?」
「いいえ、実際にこの国に起こったことです」
ジャンヌはきっぱりと答えた
ええーー!!?魔族いるってこと??みんな魔法が使えるってこと??
「魔法…みんな使えるんですか?」
「いいえ、魔法を使えるのは今も昔も一部のかたのみです」
一部の方?
「貴族ってこと??」
「そうですね…平民より貴族の方が確率は高いですが平民の方でも稀に魔法使いが生まれますよ」
「じゃぁ…血とかは…関係ないんですか?」
「うーん…それが…なんとも言えないんですよ…」
「どーゆーこと?」
「この国には3つの公爵家があるんですが…この3つの公爵家はそれぞれ当主が魔法を使います…次の当主も魔法が使えるものを次期当主になるんです…しかもその魔法が特殊で…」
「??どういうこと?」
「ううーん…ちょっと難しいんですが……説明しましょう!わからない所はこれから学んでいきましょうとりあえず基礎的なことを…この国をご説明しますね」
そう言うとジャンヌは黒板に書き込み始めた