小学校のとき足速い奴ってモテモテだったよね。
第6話です!
是非!楽しんでください!
ヒュベル第一階層
入り口から3番目のダンジョン
私はその扉に手をかけ、足を踏み入れた。
『これよりミノリ・テンドウの実技試験を開始する。』
何処かから突然声が響いたため声の主を探す。
そして私の周りに球体状の何かが浮いていた。
『今、お前の隣に浮いている物体、それは私の遺物の能力によるものだ。これを通して、お前の攻略を記録する。試験を中断したい場合、あるいは制限時間を超過した場合は、その物体に向かって"降参"と告げろ。その後私たちが救出に向かう仕組みだ。なお、終了10分前と制限時間を超過したときにはこちらから通達する。以上。』
なるほど、どうやって不滅ノ翼の隊長達が採点するのか謎だったがこれで撮影したデータを見て判断するのだろう。
ならやることは決まっている。
私は早速、ユキちゃんからもらった時計でこのダンジョンの時間と地上時間を調べる。
このダンジョンの30分が地上での1秒くらいか
しかしルシアンからの情報によればこれは3番ダンジョンにしては短い方みたいだ。
まぁ、長ければ強い、短ければ弱いではなく。
ボスまでに辿りつく道のりの距離が変わるだけだ。
例えば迷路やそこに大量の罠があるダンジョンでは時差は大きくなる。
逆に一本道で罠が少ない場合には時差は小さくなる。
今回の場合は見たところ一本道がずっと続いている感じだ。
なら!
「"シルト"」
私はシルトをトンネル状に作り罠にかからないように安全な道を作る。
あとはここを全力疾走。
途中ゲシュッツを後方に打つことにより爆風を起こし、その爆風に乗って前進していく。
薄暗い通路の先に、動かぬ人影が横たわっている。声をかけても応える気配はない。
あぁ、私より前にここに挑戦したものか。
通路で死亡したということは十中八九罠での死亡だろう。
私は自分の足元以外で床に展開しているシルトを一瞬消して石を数個投げて貼り直す。
ダンジョンの罠はボスの能力に似た性質となる。
そのため、あえて罠を作動させることによりボスの能力を予測して対策を練るという方法がある。
これは自分も死ぬリスクがあるが全方向をシルトで守っているから大丈夫だろう。
このシルトを突破できる罠なら潔くここで死のう。
床に投げた石は床に接した瞬間猛スピードで壁に激突して粉々に砕けた。
床をよく観察すると一部だけ他と若干色が違う部分がある。
おそらくそれを踏むと加速した状態で壁に叩きつけられるのだろう。
先の方を見れば同じようなものがいくつかあり、壁にはシミが多数確認できる。
まだ体力には余裕があるので一気に進むことにした。
その後何度か休憩をとりながらひたすら進んでいく。
すると、通路の先に、ひときわ大きな扉が見えた。
周囲の壁にはひびが走り、足元には何人もの受験者が通ったであろう痕跡が残る。
あれは間違いない。ボス部屋だ。
ボス部屋は自分から開けない限り何もないのでここで移動で消費した体力を回復することにしよう。
ここまでにかかった時間はダンジョン時間で10時間。
地上時間ではまだ20秒しかたっていない。
結構余裕がある。
おそらくこの試験の制限時間はヒュベル時間と地上時間が異なっているという基礎知識を確かめるためのものだったのだろう。
そのため地上時間だとかなり余裕あるダンジョンクリアタイムになるのだろう。
さて、ボス戦だが流石に30分も戦いが延びたらどのみち敗北するので決着は地上時間だと1秒も満たない。
そうなるとここから丸一日休憩に当てても余裕でクリアタイムは最高得点になるだろう。
食べ物と飲み物も持ってきたことだし、ボスに対する対策を考えながら体力が全開になるのを待った。
※
ヒュベル第一階層
「ミノリちゃん大丈夫かな?」
「大丈夫だろ。それにしても初めて会った割にはやけに親切だな。」
「ん?あ〜、そうだね。普通怪しむよね〜。けど安心してほしい害を与える気はないよ〜。」
2人の中で腹の探り合いが始まる。
すると緩やかでいて妙に神経を逆なでする旋律が流れ出す。
和音はわずかに不協和、テンポも定まらない。それでいて、なぜかこの場の空気と妙に調和している。
探り合いの“裏側”を代弁するような、演奏。
2人は思わず振り向くと、そこにはグランドピアノの前に腰掛けるその女性がいた。
彼女はまるで夜の帳から滑り出た幻想のようだった。
艶やかな黒髪は、毛先にかけて夜明け前の空のような淡い藤色に染まり、光の加減で揺らめく波のように背を流れている。
片側だけに添えられた小さな花飾りと、そこから垂れるリボン結びの髪が、どこか浮世離れした輪郭を強調していた。
「お前、何やってんだ?」
思わずルシアンが質問する。
「私は君たちがが何やら面白そうなことをやってそうなのでそれに合ったBGMを奏でてただけよ。私のことは気にしないでお話をしてくださいな。」
彼女は演奏しながらさも当然かのように答える。
このとき、あまりにも満面の笑みで言ってくるものだから少し言葉に詰まる。
「この状況だと再開しずらいね〜。」
ユキはこの状況を楽しんでいるようだ。
ルシアンはこめかみに手を当ててため息をつくと、ピアノの前の女は首を傾げながら、無邪気な笑顔で応じた。
「あら、ピアノだとこの場のBGMとして不適切だったかしら? なら、〜〜♪」
次の瞬間、彼女は歌い出した。
澄んだ音色が空気に溶け、まるで世界がほんの少しだけ、別の物語にすり替わったかのような錯覚を与える。
それは音ではなく、魔法のようだった。いや、もしかすると本当にそうなのかもしれない。
「……僕は音楽とかよくわからないけど。これはすごいってことはなんとなくわかる〜。」
ユキがぽそりと呟いき、視線を上げると、もう一人の影が現れていた。
さっきまでいなかったはずの場所に、いつの間にか、少女が立っていた。
少女は銀色の髪は水面のように滑らかで、ゆるやかな波を描いて腰まで流れる髪をもち、膝上で揺れるそのコートの裾越しに、透けるような白い脚が浮かび上がり、腰のポーチからはカチャリと乾いた金属音が響いた。
「……また変わったのが来たな」
ルシアンが呟いた。
彼女はポーチから何かの欠片のようなものを取り出し、指先で軽く弾いた。
カチン、と音が鳴る。
「それは録音機?」
ユキが質問すると、銀髪の少女はちらりとこちらを一瞥し、無表情のまま、今度はポシェットから"録音中のためお静かにください"と書かれた看板を出した。
その行動に、ユキとルシアンがそろって固まる。
とりあえず、今歌ってる子が満足するまで待つことにしたようだ。
※
ヒュベル第一階層
入り口から3番目のダンジョン
ボス部屋前
休憩は終わり、私はボスに挑む
ボス部屋はいくつか柱があるだけでそれ以外はない。
部屋の中央には光を飲み込むようなくろさの鎧を纏った人型のものがいた。
一瞬だった。
人型の何かが消えたと思った瞬間、目の前に現れ、拳が向かってきていたのが見えた。
私は咄嗟にシルトを展開し、横に避け、距離をとる。
シルトは一撃で破壊され、人型の何かはゆっくりとこちらを向く。
遅れて来た衝撃波によってか、地面に亀裂が入る。
あれがこのダンジョンのボスか。
罠から加速系の能力だと思っていたがこれは加速によるものなのだろうか?
だとしたらこのボスは瞬きの瞬間に100メートルを走りきったことになる。
それってどれくらいのスピードなのか?
まぁ、細かいスピードの計測はできないから今はこのボスをどう対処するか考えよっ
「“シルト”!」
再びボスが突進の構えをとったので先程と同じ対応をして避ける。
どうやら攻撃手段としては猛スピードでの突進だけなのだろう。
突進はまだボスが前傾姿勢になるという予備動作があるからとりあえず前方にシルトを張ればなんとか対応できる。
私はゲシュッツをボスに向かって撃つがあっさりと回避される。
一度私の手札を整理しよう。
持ち込んだもの
刀:1本
ナイフ:4本
ライター:1個
小石:性格な個数は把握してない
ワイヤー:1本
救急セット:1個
あとは人工遺物の編成はシルト,ゲシュッツ,ブレッシャーを1つずつ。
そのためシルトの展開は一枚だけ。
けど道中で使ったように形を変えれば全方向を守れる。
刀を使える私としては刃物を振った力によって威力が上がるブレッシャーの方がゲシュッツより威力が高い。
けどゲシュッツの方が広範囲に攻撃ができるのと発動に時間がかからない。
それにゲシュッツを回避したということはあのボスにとって回避する必要がある威力と考えていいのだろう。
なら、私がやることはあのボスに確実に攻撃を与える状況を作ること。
私の思考がまとまり改めてボスと対峙する。
ボスが前傾姿勢になる。
今までの攻撃からシルトを破壊して動きが止まっていたからそこに合わせて攻撃を入れよう。
私はシルトを展開し、刀を構える。
このときの私の判断は失敗だった。
ボスは突進はシルトを破壊してもなお勢いが止まらず私に突っ込んで来た。
私は咄嗟に刀で受け流しゲシュッツを撃ち込み、その爆風で距離をとった。
私自身のダメージは最小限に抑えられた。
刀の折れた音が、ほんの一瞬遅れて耳に届いた。
見れば、刃の半分が地面に突き刺さっている。
手の中に残った柄は、頼りない鉄の塊と化していた。
「どうやって攻略するか…」
自分でも驚くほど動揺していなかった。
ボスがこちらを振り返る。
まだ前傾姿勢にはなっていないが、間違いなく次の加速に入る。
私は再び回避しながら思考を加速させる。
先程までは防ぐことができていたのに何故さっきは防げなかったのか?
今までの違いとしては距離…そうか!距離だ!
あのボスは攻撃するとき加速する。その加速した力がそのまま拳に上乗せされるのか。
なら!
私はボスの突進攻撃を回避するとき距離をとりながら回避をするのではなくボスの横にまわる回避を試みた。
ボスの突進による衝撃波はあったがそれに耐えてシルトを展開する。
ボスはその場で前傾姿勢になって突進をするがシルトを壊すまでには至らなかった。
やっぱり、距離が近いとシルトを壊せていない。
ならこの距離を保って攻撃すれば、
私がそう考えてすぐ、ボスはシルトに向かってラッシュ攻撃をしてきた。
ラッシュは物凄く早かった。
なるほどこのボスの加速するというより単純に自身のスピードを上げる能力なのか。
そんなことを考えているとシルトが破壊された。
おそらく短時間で何度も殴られたことにより耐久力が落ちたのだろう。
そのままラッシュの拳が私のお腹に1発入る。
私は大袈裟に後ろに飛ぶことによって多少はダメージを軽減することには成功した。
が、肺から空気が抜けていく感覚と、体が地面を転がる感覚が交互に襲ってきた。
意識が飛びかけたその瞬間、足の裏に感じたわずかな振動が、私の思考を現実に引き戻す。
(……こっちに来る)
直感でわかる。
ボスは、追撃のためにこちらへ踏み込んでくる。
あの速度で。止まらず。
「"ゲシュッツ"」
意識がはっきりしないまま、咄嗟に撃った。
放たれたエネルギー弾は、ボスの足元、正確には進行方向の地面を爆破する。
地面に少しクレーターができた。
ボスはそこに足をとられ、バランスを崩し、突進攻撃が失敗となった。
予想どおり、あの速度では咄嗟の軌道修正ができない。
私は急いで転がるようにして体を起こす。
頭はまだ痛い。
呼吸も浅くなっている。
けれど、動ける。
私はワイヤーをナイフにくくりつけて柱に向かって投げる。
狙い通りワイヤーは柱にしっかりと固定できた。
私はすぐにゲシュッツをボスに発射する
できるだけ足元を狙って
ボスはそれを回避していくがその数と同じくらいクレーターができていく。
またボスが前傾姿勢となる。
突進攻撃だ。
私は先程柱に固定したワイヤーのもう片側にもあらかじめナイフをつけたのでそれを素早くボスの足に投げる。
狙い通りそのワイヤーはボスの右足首に巻き付く。
これで柱が壊れない限りはワイヤーの長さの範囲しか動けない。
あらかじめクレーターを多数作り、充分に加速できる場所を限定させることにより狙いを定められた。
あとはボスの届かない範囲からゲシュッツを撃てばワイヤーが絡まるなどしてより動きに制限がつくはず……
危な!
なんとボスが突進を仕掛けてきた。
ワイヤーを確認すると引きちぎられていた。
そりゃそうか、あのスピードで突進してるんだからワイヤーがずっと耐えられるわけないか。
むしろ一回耐えられたことの方が偉いか。
さて、攻撃をどう当てるか?
攻撃を誘導するなら地面に穴を開けることでできることがわかった。
次はどうやって攻撃を当てるか。
いっそのこと突進するタイミングで一緒に仕掛ける?
私が再び思考し始めるとボスはいきなり周りを走り始めた。
何をしようっと!?
ボスがいきなり私めがけて飛んで来た。
土煙によって突進してきたことがわかったため回避できたがなるほど。
土煙が見えてから回避ができるということは先程よりはスピードは遅いのだろう。
しかしスピードを落としたことにより軌道修正ができるようになったのだろう。
こっちはその落としたスピードにすら目が追いついていない。
旋回しているのは私に場所を悟らせないようにしているためか。
今は土煙と死角から攻撃するだろうというあたりをつけてシルトを張っているが。
これをずっとされたら防ぎきれない。
なら私も攻撃を仕掛けるしかない!
私は自分のお腹くらいの高さにシルトをフラフープ状に展開して全方向に障害物を作る。
シルトは面積が広くなるほど耐久が弱くなり壊れやすくなる。
そこを上部分と下部分を張っていないことにより強度をそのままに全方向に対してはれる。
普段だったらこんなことをしてもシルトが守る範囲が狭すぎて攻撃が命中する。
しかし今回に限っては突進してくる都合状、どうしても一度これを破壊する必要がある。
そのため一瞬相手は止まる。その止まった瞬間に攻撃を仕掛ける。
「来る!」
土煙が一瞬動いた。
何処から攻撃が来る、っ!
感覚でわかる一瞬でシルトが壊れた。
なるほど、何処も障害があるなら1番距離があるところから狙って加速力を上げる
けど、それはお見通し!
「"シルト"再展開!」
私はシルトを一度全部消し自分の身体スレスレでボスの拳サイズしかないサイズのシルトを展開する。
ボスの拳は私に届くことなくシルトに止められた。
面積が広くなるほど耐久性が落ちるなら逆に面積を小さくするほど耐久性が上がる。
理論上はそうなのだが相手の攻撃範囲と場所をピンポイントで当てることは難しい。
正直賭けだった。
フラフープ状のシルトが壊れたタイミングで大まかな場所を割り出してそこから急所になりやすいところに拳サイズのシルトを展開。
どれも確実にできるものはなく幾つもの奇跡が重なってできた結果。
だからこの結果に100%答えなければ
私はシルトを再展開し私と“ボス”を内側に入れてシルトをトンネル状に展開する。
トンネル内で少しだけ距離をとる。
「攻撃する?それとも壁を破壊して逃げる?どっちにしろ私の刀の恨みは受けてもらうよ。」
私はナイフを構える。
刀よりは振りにくいがゲシュッツより威力が高いブレッシャーを放つには充分だろう。
トンネルにより横に回避できない。
ブレッシャーは何かに当たるまで前方にそのまま斬撃が飛んで行く攻撃のため、前に出ようが後ろに下がろうが攻撃は当たる。
かがんだり飛んだりして回避するのもトンネルで囲んでいる高さはブレッシャーの範囲のため回避不可能。
突進して来ようが軌道は今このトンネルの直線だけ。当てるのは容易。
逃げようと壁を破壊しようとしても壊れる前に私のブレッシャーが先に届く。
このトンネルに捕まった時点であんたはもう負け確なの!
それを察したかどうかは知らないがボスは静かに構えをとる。
「"ブレッシャー"!!!!」
わたしは思いっきりナイフを振った。
ボスもそれに合わせて突進をしてくる。
激しい衝撃のぶつかりあい、シルトで逃げ場を失った衝撃はもろに私にダメージを与えて行く。
私は失いそうになる意識を無理やり覚醒させる。
衝撃がやんだ頃には目の前にボスはいなく宝箱が置かれていた。
※
ヒュベル第一階層
ルシアンとユキは謎の黒髪の女性の歌がやっと終わったことにより安堵していた。
「相変わらず素晴らしい歌声ですね!」
銀髪の彼女はそう称えながらポケットから水を取り出し、黒髪の彼女に渡す。
「あら!ストッカちゃん!気が利くじゃない!あとピアノももう片付けてもらえないかしら?」
ストッカと呼ばれた銀髪の女はピアノをポケットに入れた。
そして黒髪の女が飲んだ水の容器を嬉しそうに袋に入れてポケットに入れた。
この流れが通常運転なのか黒髪の女は何も言わない。
「アリアとストッカではないか。ここに何のようで来た。」
リリ副隊長がこちらにやってくる。
「リリちゃん!久しぶり!元気してた?」
「アリアさん!流石に副隊長をちゃん呼びはまずいですよ!失礼致しました!リリ副隊長、本日はこちらで試験を受けている子の付き添いでまいりました。」
どうやら黒髪の方はアリアというみたいだ。
そして2人は今回、入団試験に参加しているものの付き添いにきた。
付き添いが来るレベルとはどういった人物だ?
ルシアンは思考を加速させる。
「待て、お前たちが付き添いということはラヴェイン隊長の推薦者か?」
「今回も本人が自発的に参加したいとのことです。ですがラヴェイン隊長が同じようなことを起こすと思うので書類状はそんな形にしときました。」
「助かる。これはあとで上に報告しておく。」
「あっ!バレットちゃんが出てきたわよ!」
声に釣られて指を刺した方を見ればミノリが入った反対入り口から3番目の扉から1人の少女が出てくる。
夜空を薄く溶かしたような淡い紫の髪が揺られてかすかに波打つ。
短く整えられた髪先は軽やかに跳ねていたが、不思議と無駄な動きが一切ない。計算された身のこなしのようで、その姿には“整っている”という印象だけが静かに残る。
彼女の金色の瞳は射抜くような鋭さがあった。
服装は白とグレーを基調とした簡素なもので、装飾はほとんどない。
それなのに、その佇まいはやけに目を引いた。
黒いタイツに包まれた足取りは静かで、音すら感じさせない。
周囲の空気がほんのわずかに張りつめる。
「……あれが、受験者?」
ルシアンが思わず声を落とす。
肩書きも、名前も、まだ知らない。
けれど、彼女の登場ひとつで、空気が変わったのは誰の目にも明らかだった。
「…!失礼した、バレット・ニール。クリアタイム、40秒。」
「バレットちゃん早い!これって今日の最速?」
「いや、今日の最速タイムはそこにいる受験生のルシアンだ。」
「本当ですか!この試験ってそもそも1分切れるだけでもすごいのに!」
「補足するなら今日というより“これまで”の最速タイムを塗り替えられている。」
「私からも補足すると、ルシアンの隣にいる神凪・ユキ、彼女も私より早くクリアしている。」
「そうなの!今回の受験生ってすごいわね!」
「アリアさん!そんな簡単に流していいんですか!過去最速ですよ!それに神凪一族の子までいるじゃないですか!」
「ストッカちゃん、あなたは気にしすぎよ。例えこれから違う隊になってもこれから同じ不滅ノ翼のメンバーになる子よ。歓迎以外のことはない!おっと、私としたことが自己紹介を忘れていたわ!私は10番隊に所属するアリア・リシェルよ。」
「同じ10番隊所属のストッカです。よろしくお願いします。」
「……」
「バレットさん!自己紹介しないと!」
「先程私のフルネームは言われたばかりだからもう一度言うのは非能率的である判断する。」
「またそんなこといって〜。バレットちゃん!この子たち貴方の同期になるんだから今後高確率で会うことになるのと貴方より早くクリアできるってことは相当優秀よ。つまり今後不滅ノ翼で活動するなら彼等と一緒に仕事する機会が増えるんだから今のうちに親しくなったほうが効率的よ。」
「アリア・リシェルの意見には一理あることを認める。私の名はバレット・ニール。これからよろしく。」
随分個性的な人達だが悪い人達ではないようだ。
「僕の名前はユキ、ユキちゃんって呼んでね〜」
「俺の名前はルシアンだ。これからよろしく頼む。」
「自己紹介も済んだことだしこれからバレットちゃんのお祝いをするんだけど2人もくる?奢るわよ?」
「アリア・リシェル、スイーツ店を希望したい。」
「バレットさん、ちゃっかり要求してる!」
「申し訳ない、今連れが挑戦中なのでまた別の機会だとありがたい。」
「僕も〜。」
正直、女性だけの中で1人だけ男の俺が行くのは気まずい。ちょうどいい理由もあることだし断らせてもらう。
「なら、その子がクリアするまで待つわよ!わざわざ待つくらいなのだから相当な実力者でしょ!」
まずいことになった、ここで変に断ってあとで先輩いじめなるものになると怖い。
俺が必死に言い、断り方を考えて行くときふと何かが飛んで行くのが見えた。
その飛んでいったのはおそらくミノリが持っていた遺物、確かダークだったか?
何故それがいきなり。
ダークは勢いよく飛んでいき、ミノリが挑戦中のダンジョンの扉を破壊して突入して行く。
何が起こってるんだ!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
今回のタイトル、正直どうするか悩んだためミノリが対決したボスからタイトルを連想しました。
キャラの名前,タイトル名これを考えるのが1番大変。
これを解決する方法はあるのでしょうか?
雑談もほどほどに次回は新キャラが大量に出ます!
私の少ないボキャブラリーの中から必死こいて名前を捻りだしたので是非!次回もご覧ください!




