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目には目を、歯には歯を、能力には、能力を  作者: 妄想お面
冒険の始まり

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1/12

変化

初めて小説を書いたのでものすごく緊張しております。

どうか最後まで読んでいただけると幸いです。

  最古の遺跡「ヒュベル」


 これを誰が名付けたかはわからない。


 ただこれを発見した探索隊の部隊がこの遺跡の入り口付近に倒れていた男から以下の内容を聞いたそうだ。


「この遺跡を攻略したものにはどんな願いも叶えてくれる」


 と伝え男は亡くなった。


 この男の発言を皮切りに多くの冒険者たちはヒュベルへと足を踏み入れた。


 しかし何十年も攻略されることはなく遺跡は存在している。


 そんなときある静かな村で育った若き剣士のアレクは己が願いを叶えるためにヒュベルへと挑む。


 道中、カイン、リナ、フーガと出会い、共にヒュベルへと挑む。


 それぞれが秘めた目的を抱えながら、彼らは協力して数々の困難に立ち向かっていく。


 果たしてアレクたちは、願いを叶えるのか?遺跡の奥深くに隠された真実が、彼らの運命を大きく変える。


「懐かしい。」

 私は家の整理中に1つの本を見つける。


 先程のは私たちの世界で流行っている剣神アレクの冒険譚のあらすじである。


 この物語は現在もなお攻略されていないヒュベルと何百年も前に実在した人物がモデルとして作られた作品である。

 この世界の住人は子供のころには必ずといっていいほどこの本の主人公であるアレクのように冒険をしたいというのが将来の夢に上がる。


 私もその夢をみたくちだ。しかし旅に出る勇気がまだなくて冒険に出れない臆病者だ。


 私の父は冒険家だった。そんな父がヒュベルに挑戦するというのは当然のことだろう。


 私は父の決意を揺らがせたくなかったのでそのまま見送った。それ以降父は帰ってきていない。


 母は既になくなっているため私はこの家に1人で暮らしている。


 紹介が遅れた。私の名前はテンドウミノリ。


 普段は


 薪を割り,畑仕事,狩を繰り返す


 この3つを繰り返す変わらない日常を送っていた。


 これからもこのルーティンがずっと続くと思っていた。



「やぁ、ミノリ君。僕と一緒に来てくれる決心ついたかな?」


「またあなたですか、私はこの家から出るつまりはありません。おひきとりください。」


 この男が私の変わらない日常を崩した男だ。男が尋ねてきた理由として私の父が私に預けた家宝に興味があるとのことだ。

 しかしそのようなものを私は渡されたいない。そのことを正直に伝えた。


 そしたらこの男は


 「なら、君僕たちと一緒に冒険に出ないか?」


 と私を勧誘してきた。


 これがこの男と私の出会いである。



「そう、邪険にしないでくれよ。今日は街からプリン買ってきてるからこれを一緒にたべよう。」


「プリンを食べ終えたらすぐに帰ってくださいね。」


 別にプリンにつられたわけではない。


 本当だ!


 折角きてくれたのにすぐ帰すのは失礼だろう。


・・・


 すみません、プリンに釣られました。


 仕方ないじゃん!


 まだ伝えてなかったけど私の家って山の上にあるから街まで降りるのに一々上り下りしなきゃ行けないから滅多に買いに行くことができないんだもん!


 それに!


 砂糖とかを使ったお菓子って高い!


 ただ山で住んでる私だと買えない!


 そんなことで男を私の家にあげる。



「いゃ〜、ミノリ君、僕が紳士だからまだ大丈夫だけど他の人にお菓子でつられて着いて行ったり家にあげちゃダメだよ。優しいアイクお兄さんとの約束だ!」


「お菓子につられてません。そんな小さい子にするような注意を私にしないでください。追い出しますよ。」


「ごめん、ごめん、でもよく知らない男を無闇に家にあげるのはよしておきな。」


「それはそうですね。なら今からでもあなたを追い出すことにします。」


「そうだね、プリンも食べ終えたし今日はこのまま追い出されるとしよう。またくるね。」


「もう来ないでください。」


 こんなふうに(アイク)が買ってきた食べ物を食べながらたわいのない会話をしてどちらかが食べ終われれば別れる。


 こんな感じのことがだんだんと私の日常になってきている。


 突然ではあるが私は物語のような冒険者になりたいと思っている。


 だから正直にいうと男の勧誘は素直に嬉しい。


 だけど現実の冒険者は私が理想としている冒険者とはかけ離れている。


 彼の誘いも私が理想としている冒険者とは違うのではないかと思ってしまい、OKの返事ができない。



三日後



 今日は久しぶりに山の麓にある街に買い出しに行く。資金は薪とそれを燃やした煤を売って手に入れている。


 とりあえず手に入れたお金で生活用品を買い集める。


 一通り買い出しがおわり、なんとなく目に入った本屋に立ち寄る。


「あっ」


 思わず声を出して手にした本は


 『剣神アレクの冒険譚改訂版』


 と書かれた本である。


 私はこの主人公のように冒険したいと思っている。しかし現実はそんなことを許さない。

 というよりできないと言った方が正しいのである。


 現在、ヒュベルは国が管理する形になっている。それは遺物が関係している。


 遺物とはヒュベル内で手に入れることができる宝である。


 遺物はそれぞれ特別な力を持っており、それを使用したものは遺物特有の力を使用することができる。


 遺物によってもたらされる利益は大きい。軍備拡大はもちろん遺物によっては産業にも使える。


 遺物がもたらす利益をより享受するためにヒュベルを国の財産として遺物を独占する形にした。


 これに伴いヒュベルを攻略するものは数を減らしていき、今ではヒュベルに挑むものを冒険者ではなく探索者と呼ばれるようになった。


 彼らのヒュベルに入る理由もヒュベルの最奥を目指して夢を叶えることからヒュベルで遺物を手に入れて一攫千金を狙う人が大半である。


 そんなこともあるからこの物語のように未知を追い求めるような冒険はできない。

※この世界でアレクのような冒険者になりたいは仮面ライダーになりたいと同じレベルの夢となっている。


 ついこの本を見るといろいろ考えてしまう。店側にも失礼だしそろそろ帰るとしよう。


「あれ?ミノリ君じゃないか!こんなところで会うとは奇遇だね。」


 聞き覚えのある声の方を向くとそこにいつもくる男がいた。


「あれ?それって剣神アレクの冒険譚?ミノリ君興味あったのかい?」


 私はその場に本を置いてそのままダッシュで逃げる。


 何故逃げるか理解できない人もいるだろう。


 私もよくわかっていないのだから当然だ。


 私なりに分析すると剣神アレクの冒険譚が好きなのは幼少期までという謎の風潮がある。それを今だに好きということを知られるのが恥ずかしいこと。

 そしてこれについて会話をしている中でアレクのような冒険者になりたいと知られれば笑いものになるかもしれないという気持ちから逃げ出したのだろう。


 昔、私の父はアレクのような冒険者になるために訓練していた。それを見て周りは笑っていた。


 あの笑いは馬鹿にするものだ。


 私は大好きな父と本の主人公を笑われるのが嫌いだ。


 しかし今、私の頭がまた笑われると考えてしまい逃げ出してしまったのだろう。


 私自身が父とあの物語が自然と嘲笑されるものと認識していることに反吐が出る。


 私は無我夢中で走った。



 家に着くとそこはいつも私が見ている景色とは変わっていた。


 ドアが損壊しており、家の中はものが散乱しており荒らされたことが一目でわかる。


 私はその場からすぐに逃げようとしたが遅かった。


「おっと嬢ちゃん、逃げないでもらってもいいかな?」


私の背後をとり首元にナイフを突きつけながらその男は私に話しかける。


さらに家から知らない男が1人出てくる。


「家の中くまなく探したがそれらしいものは見つからない。一度トールさんに連絡取るべきか?うん?そいつはここの家主か?」


「わざわざこんな山奥に来てるってことはこの家の家主様だろう。一度このことも踏まえてトールさんに連絡しよう。」


 男はそういうと筒状のものから何かを発射した。発射したものは特に何かを起こすわけでもなくただ空に霧散していった。


 「トールさんお待たせしてしまい申し訳ありません。」


・・・


 「いえ、例のものは見つかっていませんがこの家の家主らしき女を捉えることに成功いたしました。」


・・・


「無茶言わんでくださいよ〜。そもそもどんな見た目かもわかっていないのにそれを持ってこいってのが無茶な話ですよ!」


「このままこの家にあるもの全部持っていってこの中にありますって提出してもいいんじゃないですか?」



 男2人は突然話し始める。まるでそこに他の誰かがいるかのように。


「どうしますか?」


・・・


「本気ですか!ご命令なら従いますが大丈夫ですかね?」


・・・


「承知いたしました。」


 どうやら2人の男と何かとの会話は一度区切りがついたようだ。


 ナイフを私に当てている男が私に話しかける。


「今から俺たちの上司が嬢ちゃんと話しをしたいそうだ。いきなり声が聞こえてくるから気をつけろ。」


 そんなことを言ってきたが何を言って、、、


『はじめまして。あなたの家を捜索している2人の上司のトールよ。』


 いきなり声がダイレクトに耳に入ってくる。声の高さからおそらく女の人の声だろう。


『ここを訪ねた目的はあなたのお父様があなたに託したっていうお宝に興味があるの。けれどどれだけ探しても見つからなかったみたいなのよ。だからどこにあるか教えてくれると助かるのよね〜。』


 父が私に託したもの?


 宝なんかもらっていない。


 これを正直に話しても信じてもらえなさそう。


 今はどうやってこの場を切り抜けるのか。


 そう頭の中で考えを巡らせる方が先決だろう。


『口を割る気はないみたいだからどうしましょう?このままやっちゃってもいいけどそうするとこのままだと見つからなそうだし。そうだ!あなた達の案を少し採用するわ!』


「家にあるもの全部持っていくってやつですか?」


「俺らの首が飛びそうで怖いのですが。」


『持っていくのは1つよ。あなた達は今から家にあるものを全て出して。今から一つずつ燃やしていきましょう!何か大切なものが燃やされそうになったらこの子も何かしら反応するでしょう!それがお宝の可能性が高そうだし!何より私がそっちに着くまでの暇つぶしにはちょうどいい!』


 この女は楽しそうな口ぶりでとんでもないことを言い出した。


 男は私を木に縛り付けてから私の家から様々なものを持ってきた。


 キャンプファイヤーのようなものを組み立てて火を灯す。


 私の家具や小物がどんどん燃やされていく。


 私は決して反応しないようにすることに徹する。ここで反応すれば何が起こるかわからない。


 女は私が何も反応しないのがつまらないようで先程までの楽しそうな雰囲気は無くなっていた。


 反応を示さず全て燃やされたあと何をされるかわからない。


 反応しようがしないがどちらでも意味がないかもしれない。


 どちらにしても殺される可能性があるのならせめてもの意趣返しとしてこの女を楽しませることがない方を選びたい。


 私はこのまま反応しないつもりだった。


 だが


 一冊の本が私の目に止まった。


 剣神アレクの冒険譚だ


 この本が燃やされそうになったとき私は思わず身体が動いてしまった。


 縄くらいなら父に教わった縄抜けによってすぐに抜け出せる。


 男が油断していたこともあり私は男に体当たりを成功させる。


 そのまま本を取り返し、走り出そうとしたがそれは許されなかった。


 「ビックリした、悪い。完全に油断していた。反応を示したってことはこれが例のものか?」


 別の男に組み伏せられて本を取り上げられる。

 

 取り返そうと身体を動かそうとするが身体が思うように動かない。全身から痺れのようなものを感じる。


「これはアレクの冒険譚だな。」


「お宝ではないな。これに反応を示すとかお前これに憧れを持っているくちか?」


 私はその場で頷く


「キャハハ、マジか!お前まだこの本を卒業できていないのかよ!現実が見えてないのでちゅうね〜。こんな奴の親父がそんな大層なお宝を渡すわけないか。トールさんもしかしたら情報はガセな可能性が出てきました。」


 私は顔を伏せた。


 悔しかった。


 馬鹿にされた以上に大好きな本と父のことを馬鹿にされているのにも関わらず何も言い出せない自分に怒りが湧いてくる。


 そうは思っても何もすることができない自分は本当にどうしようもない人間だ。


 いっそこのまま死んで楽になってしまうかと頭によぎる。


 "力が欲しいか?"


 変な言葉も頭から離れないし、ただ、大好きなものが嘲笑されているのに何もできず俯く自分を変えられる力なら欲しい!


 私は一人で何をしているのだろう。

 

 突然、私の身体は宙をまった。


 先程燃やされそうになっていた本が私の元に飛んでくる。


 "力をくれてやる。生かすも殺すもお前次第だ。"


 本はみるみる姿を変えて一振りの刀となった。


「おいおい、まじか!あれがお宝だったか!」


「大丈夫か?これであのお宝を取れなかったら俺たち消されそうだけど?」 


「大丈夫だろ、遺物の力を手に入れたとはいえ所詮はただの小娘。俺たちの敵じゃないって。」


「だといいが。ってあぶな!」


 私は父が幼い頃に教えてくれたことを思い返す。


 相手が2人なら話している間に距離を詰めて切りつける。


 仕留めきれなければ1人に蹴りを入れて距離を取り、もう1人と常に1対1になるように陣取る。


 一対一をしているときは攻撃の手を緩めない。少しでも反撃の隙を作れば私では体格差で押し切られる。更にはそれが2人、注意を払うことが増えるのはその分負けにつながる確率が増える。


 父の教えを忠実に実行していくと面白いほど私は男2人を手玉にとれている。


 今の状態が続けばどうにかなるかもしれない。私はそう思っていた。


 「調子に乗ってんじゃねー!斬撃!」


 私が攻撃をしていた男が何かを叫びながら剣を大きく振ると私の身体は後ろに飛ばされた。


 自分の身体をみれば斬り傷ができている。


 何が起こった?


 私がそんなことを考えていると最悪のパターンが目の前に実現する。


 「すまない、合流が遅れた。あのガキの剣技とスピードは本物だ。ここは確実に勝つために協力するぞ。」


 「うるせー!と、言いたいが確かにあのガキはただものじゃねぇ。純粋な剣技なら俺より上だろう。癪だが任務を確実に達成するには協力プレイと行くしかねぇか。」


 ふざけんな!あなたは脳筋タイプで短気じゃないの!


 私は完全に油断なく私を倒すために協力をする2人に愚痴を心の中でこぼしながら構える。


 正直今の状況は最悪。今までのは相手の油断によって成立していた。もう先程までのようにはいかないだろう。


 冷や汗が流れる。ほんの僅かでも動きを誤れば、首が飛ぶ。

迷いは死を招く。私は決意とともに踏み込んだ。


「おっと近づけさせないぜ!斬撃!」


また、あの攻撃!


 私は刀を傾け、その攻撃を受け流しつつ腰を回転させながら、水平に鋭い一閃を放つ。


ギィンッ!


 その一撃は男に届かなかった。


 男と私の間に、半透明の壁が私の一撃を防いだ。


「斬撃を受け流してその動きの流れで水平斬りをやってきたな。正直ただの剣技なら認めたくないがお前が上だ。だけどこれは遺物での戦闘、遺物を使いこなしている方が勝つんだよ!」



「どやっているが先程俺が壁を作ってなければお前死んでたぞ。」


「うっせっなー!」


 この2人もしかして遺物持ちか?


 だとしたら遺物の能力を考えていかないと。


 あの剣はそのまんま斬撃を飛ばすもので間違い無いだろう。攻撃は剣を振った方向にしか飛んでいかない可能性が高い。じゃなければ私は受け流しに成功していない。


 よって斬撃は攻略可能。問題はあの壁だ。


 おそらくバリアを貼る能力なのだろうがあのバリアを突破しない限りいくら攻撃を受け流して間合いに入っても防がれる。


 あのバリアを突破するにはあれしかない。


 私は再度決意を固め先程よりも大きく踏み込み、バリアを張る男に突進していく。


 「悪いがお前の攻撃は俺には届かない。」


 

『このときの状況を見た男は後にこう語っている

 

 起こった出来事をありのまま話させてもらう。


 あのとき俺の相方はバリアを貼って自分の身を守ってたんだ。


あのときの状況を一言で表すなら


 静寂


 あのガキは剣を握る手にわずかな力を込めていた。ガキの前には分厚い壁。


 ガキは足を沈め、一歩、前へ。


 空気が張り詰めた。


 刀を突く。


 その瞬間、世界が爆ぜたようだったぜ。

――ドンッ!

 刀の切っ先が壁に触れるや否や、圧縮された力が一点に集中し、轟音とともに壁を貫通しやがったんだ。


 次の瞬間――

 バキィンッ!!

 壁が砕け散った。

 

 その勢いのまま俺の相方を一突きさ。


 これがただのガラスくらいの強度なら納得できる。


 だけどよあのバリアの強度は鋼鉄と同じくらい頑丈なんだ。


 それを突きだけで破壊するとかあいつの筋力は化け物か?


 それにそれを実行に移せるほどの強度を持った刀。


 あれもすごいな。あの強度が能力なのか?


 え?俺がどうなったかって?


 そんなん相方の近くにいた俺は相方が一突きされたことによって呆然してしまってな。


 そしたらガキの剣が横薙ぎに軌道を変えてな。


ズバァッ!!


 って刃は風を切って、俺の胴を横一線に裂いたんだ。


一拍遅れて、俺の身体から鮮血が散る。


 俺が膝をつくのを確認したのか、ガキは静かに刀を納めた。


 こんなふうに何もできずにただ斬られたよ。もしリベンジのチャンスがあったとしても2度と戦うのはごめんだね。


 そろそろ相方が待っているからいかせてもらうぜ。


 じゃあな! 』



 変なのが流れた気がしたけど気にしない。それより勝ったんだ!私は生きている!


 私は緊張の糸が切れてその場に座り込む。


 このときのわたしは完全に油断していた。


 私の家に来ている人はあの2人組だけではない。


 正確には来ている途中だったものが1人いるということをこのときの私は完全に忘れていた。

 

 「おめでとう、あの2人を倒したのね。だけど貴方の冒険はここまで。大人しくしてくれないかしら?」


 すぐに体制を整えようとしたが遅かった。


 私はその場で組み伏せられ動けなくなった。そして再び痺れのようなものを感じた。


 「お嬢さん、この刀が貴方の父君が貴方に託したというお宝かしら。」


 そういって女が私の腰にある刀に手をかけようとしたとき。


 「人のものをとろうとしてはいけません。そんな方には強めのお灸を据えるとしよう。」


 聞き覚えのある声が私の耳に届く。


 それと同時に私の身体は宙を舞った。


 宙をまった私の身体を優しく受け止めた人の顔を見る。


「助けが遅くなったのと少々助け方が手荒になって申し訳ない。さて今日はいつもと趣向を変えて街でお茶でも飲みに行かないかい?もしくは少し片付けをして本の感想を語り合おう。」


 アイクが私に優しく微笑みかける。そして片手には私が街で見ていたいた本が握られている。


 「お兄さん、ナンパなら他のところでやって欲しいわね。その子の先約は私よ?」


 「おや?君もこの子に気があるのかい?女同士の恋愛を否定する気はないけど自分の思い通りにならないからって手をだすような人には渡せないね。DV家庭まっしぐらだ。」


「DVなんて侵害だわ〜。これは私の愛情表現なの名前も知らない人にとやかく言われたくないわね。」


「そうか、僕としたことが自己紹介を忘れていたよ。失礼,僕は不滅ノ翼の一番隊隊長、アイクだ。よろしくね。」

 

「あらあらあらあらあら!まぁまぁまぁまぁまぁ!まさかこんな山奥でこれほどの大物に会えるなんて!今日の私ついてるわ!私も名乗らせてもらうは、今は水天同化の用心棒をしているトールよ、短い間だけどよろしく。私と殺し合い(親密になり)ましょう!」


 アイクは私を地面に下ろしたあと突撃していった。


 トールも向かいうつために動いた。トールのナイフがわずかに光る。


 次の瞬間——

 

 シュッ!

 

 空気を裂く音とともにナイフが飛ぶ。


 アイクはどこかから取り出した槍で反射的に弾く。


 カン、


 と金属音が響く。


 その攻撃は囮だったようだ。


 すでにトールはアイクの間合いに入り込んでいた。


 逆手に握られた刃が、アイクの喉を狙う。


 アイクは槍の軸を回し、ナイフの軌道を逸らす。


 お返しとばかりにアイクは槍でトールに一撃。


 素早い突きが、空気を裂く。


 トールはギリギリで身を捻り、刃先を避ける。


 しかし、それはアイクにとって織り込み済みだった。槍の軸をすぐに引き、次の突きを繰り出す。


 しかしここで誤算だったのはトールの身体能力の高さとイカれ具合だろう。


 トールは避けられないと感じたのか左手に自らアイクの槍を刺して致命傷を避ける。


 これにより防御手段がなくなったアイクの腹部にナイフを突き立てる。


 アイクはトールに蹴りを入れてその勢いのまま距離をとる。


 アイクの槍捌きは美しさすら感じる。


 またトールの動きは常人を遥かに逸脱した恐怖を感じさせる。


 この2人の戦いはそれぞれの武器の技術を何も知らない人が見ても達人同士の戦いだとわかるだろう。


 「アイク君、貴方さっき遺物の力使ったわね。」


 「あれ?バレた?まぁ、僕の遺物は戦闘向きの能力じゃないから許して欲しいな。それともこういったアプローチはお嫌いかな?」


 「私は好きよ。こういったアプローチ。貴方のアプローチに答えて私も使うわね。遺物。」


 やはりというかなんというか。この2人も遺物持ちか。


 アイクの遺物の能力とはおそらくだがトールを刺すためのフェイントで使ったやつだろう。


 本来槍使いが懐に入られたとき槍が長ければ長いほど、反撃するのが難しい。なにしろ攻撃できる刃は棒の先についてるのだから。


 普通攻撃を当てるためには一度後退して間合いを取り直す。持ち方を変えて短槍のように使うなどが挙げられる。


 しかしどの方法をとっても一動作分の猶予を与えるためトールならその間に更に攻撃を加えられるだろう。


 だがアイクはこれらのこと一切行わずにそのまま突きに入った。普通なら突きをできるほど距離がないのにである。


 おそらくアイクの遺物の能力は


 「勘づいていると思うからもう言うね。僕の遺物はこの槍だよ。能力は伸縮自在!槍の長さを自由に変えられるっていうちょっと地味な能力。」


 「やはりそうでしたか。教えて頂きありがとうございます。お礼に私が今からつかう遺物の能力を教えてあげるわ。今から使う能力は電撃よ。電気を放出するの。こんなふうに!」


 瞬間


 トールの手から青白い雷を弾くような電撃が放たれる。


バチバチッ


 アイクは微動だにせず、槍を地面に刺して電撃を地面へと逃がした。


 「どれが遺物かまでは教えてくれないか。まぁ、ここから第二ラウンドといこうか。」 


 「えぇ、思う存分殺し合い(愛し合い)ましょう!」


 ここまでくると私はついていけない。この戦いを見て遺物を使用した2人組の男を倒した自分は結構上位なのではと思っていた自身が喪失していく。


 "あの2人面白そうだ。小娘、力を貸した対価としてこの身体を少し借りるぞ。"


 また、頭の中に声が聞こえてくる。


 と思ったら私の意識はどんどん薄れていく。


 アイクとトールの戦闘は森の木々が折れたり焦げたりしていることからその激しさがうかがえる。


 しかし2人に予期せぬ厄災が襲いかかる。


 2人の間に1つの物体が割り込む。


 「斬撃円。」


 その一言でアイクとトールは後方に飛ばされる。


 自分たちを飛ばした相手を確認するため視線を向けるとそこには"テンドウミノリ"のような何かが不適な笑みを浮かべながらそこに存在していた。


最後まで読んでいただきありがとうございます!

初めて小説を書いて自分の語彙の弱さにより描写風景が少し足りないと感じた方もいるでしょう。

今できる最大限の力で書きました。

何かしら作品に対するアドバイスがあれば教えていただけると幸いです。

改めまして最後まで読んでいただきありがとうございました!

なお、次回は明日投稿致します

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