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異世界神話【R15】  作者: Ash
『憎悪の神と祝福の女神の童話』
5/5

エピローグ

「ねえ、ボーイ」

「なんだ、ガール」


 祝福の女神の呼びかけに憎悪の神は彼女のほうを見ました。

 祝福の女神が見ているのは、醜悪な心の人間たちが住む世界。

 男尊女卑が酷すぎて女性が生まれなくなった世界でも、祝福の女神は神として祀られています。最早、女性がいないというのに、花嫁やら妻やら母やら女性に関する言葉が残る奇妙な世界です。


「永遠の乙女って、どうなったの?」

「ああ。奴らは今まで女たちにした罪を償うまで死なないだけだ。もう、全員、罪を償い終えた」

「そうなの?」

「奴らに心身を壊された女たちの苦痛の念も、あの世界には残っていない」

「じゃあ、すべて・・・」

「もう、お前の存在以外は、あの世界に女の痕跡は何もない」

「男だけの世界になった、ということね。ボーイ」


 寛容な祝福の女神ですが、男だけの世界になったことを喜んでいました。


「ガール?」

「もう、この世界を滅ぼさなくてもいいんでしょ。ボーイ」

「俺が滅ぼさなくても、破壊の神の癇癪で滅ぶんじゃないか?」

「そうかもしれないけど・・・」


 祝福の女神は躊躇っているようでした。

 独善的ではありますが、憎悪の神は空気が読めます。躊躇うような内容から話を変えようと、小さく肩をすくめて、祝福の女神に言いました。


「早く夫の所へ帰ってやれ。あまり放っておくと、あいつ、変なことを考え始めるぞ」

「そうね。あたしたちのお気に入りの所に行くわ」

「気に入っているのは、俺だけだ。お前は愛しているんだ」

「愛着と恋着よ、ボーイ」


 それは他の神々は気付かない二柱だけの関係でした。二柱の神は真逆のように見えて、同じものを好み、微妙に違う反応をします。

 祝福の女神の夫を憎悪の神は気に入り、祝福の女神は恋に落ちました。

 そんな仲良しな二柱の神が見守っていた世界の一つの、お話でした。

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