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ベジタブルー  作者: シグルド
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第6章 コノキ星のその後(後編)

最上階は、超高級店が並び、金の宇宙船を売る店や、高級料理店が200店ほど並んでいる。


エノキン・アミガッサ「・・・。」


エノキン「俺達には場違いな気がするな・・・。」


アミガッサ「ああ・・・。」


アミガッサは、マネー星人に声をかける。


アミガッサ「あの、すみません。」


マネー星人「はい、私に声をかけるのは、だれじゃ?」


アミガッサ「あの、コノキ聖人のアミガッサと言います。

訪ねたいことがありまして?」


マネー星人「私はマネー星人のカネツグだが、庶民のあなたが、私に何を聞きたいのじゃ?」


アミガッサ「えっと、ワーブ店がこの最上階にあると聞いたのですが、ワープ店はございますか?」


カネツグ「ワープ店?タイム星人の店なら、突き当りにあるぞ。

じゃが、庶民のお主達に払えるのか?」


アミガッサ「そんなに高額なのですか?」


カネツグ「お主達はコノキ聖人じゃろ?

コノキ星のお金じゃと、20万Knが必要じゃぞ?」


アミガッサ「20万Knですか!?」


カネツグ「じゃが、荷物持ちの手伝いをしてくれたら、それくらいは出してやるぞ?」


アミガッサ「本当ですか!?」


エノキン「ぜひ、やらせてください!」


カネツグ「でわ、まずは、この黄金の宇宙船に、そこの棚の商品全てを積み込んでくれ」


アミガッサ「わかりました。」


エノキン「棚ごとで?」


カネツグ「棚ごと!?

積めるのか?」


エノキン「はい、棚ごとで積めますよ?」


カネツグ「う、うむ・・・。


棚ごと積んでくれ」


エノキン「わかりました。」


エノキンは、笠からキューブを取り出し、棚ごとキューブに入れ、宇宙船の倉庫の中で取り出す。


カネツグ「!!

な、なんなのだそれは!?」


アミガッサ「これは、コノキで開発した、収納キューブです。

どんな物でも、入れられる優れ物です。」


カネツグ「こんな便利な物があったのか・・・。

お主達、それを譲ってくれぬか?」


アミガッサ「これは、国の備品なので、譲ることは・・・。」


カネツグ「そうか・・・。

どこかで売ってはいないのかな?」


エノキン「今のところ、販売はしてないですね・・・。

開発されて、5年程しか経っていないので・・・。」


カネツグ「そうか・・・。」


アミガッサ「なので、お手伝いのために使わさせていただきます。」


アミガッサたちは、マネー星人の荷物をどんどん積み込み、3時間ほど手伝った。


カネツグ「本当に助かった。

便利な道具も見せてもらった。

では、お礼にワープ店の利用代金を払ってやろう。」


アミガッサ「ありがとうございます。」


カネツグ「ところで、さっきのキューブが発売されたら、教えてはくれぬか?」


アミガッサ「販売されるかはわかりませんが、発売されたら、お知らせします。」


カネツグ「そうか、では、これが私への直通の通信番号だ、発売されたら教えてくれ。」


渡されたメモには、「MNY-G483-M78SーGLD」と書かれている。


エノキン「相変わらず長いなあ・・・。」


カネツグ「宇宙の星々が使っている通信番号だからね。」


エノキン「こちらが、コノキ星コノキ王国とベジー星マッシュ国への通信番号です。」


エノキンはメモをマネー星人に手渡した。


メモには「コノキ王国:KNK-G942-T38H-KNOと、マッシュ国:MSY-G824-C88S-BGY」


と書かれている。


カネツグ「ありがとう。でも、このマッシュ国とは?」


エノキン「マッシュ国は、コノキ王国が、ベジー星に建国した新しい国です。」


カネツグ「はあ・・・。」


アミガッサ「私達は、マッシュ国に住むため、マッシュ国の私に通信していただければと…。」


カネツグ「わかりました。」


アミガッサたちは、ワープ店へ入っていく。


店員「ワープ店へようこそ。

これはマネー星人のカネツグ様。

えっと、こちらの方々はコノキ聖人ですね。」 


カネツグ「こちらの方たちを、コノキ星へ行かせてやってくれ。」


店員「コノキ星でしたら、5万Mnyで、コノキ星の通貨では20万Knになります。」


カネツグ「これでよいか?」


カネツグは5万Mnyを出した。


店員「はい、大丈夫です。」


カネツグ「お主ら、宇宙船はあるか?」


アミガッサ「はい、こちらに。」


アミガッサはキューブを見せる。


店員「おぉー、これが噂のコノキの収納キューブですか!?」


カネツグ「なんだ、知っているのか?」


店員「はい、噂で耳に・・・。

見るのは初めてです。」


カネツグ「わしも驚いたばかりだ。」


店員「そろそろ出発されますか?」


アミガッサ「お願いします。」


店員「それでは、宇宙港から出発の後、このスイッチを押してください。

すると前方に宙域移動ホールが出現します。

それに、入りますと、目的地の近くに出られます。

お渡ししたスイッチは、宙域移動ホール侵入と同時に消滅します。」


アミガッサ「わかりました。」


店員「またのご利用をお待ちしております。」


アミガッサ達は店を出る。


アミガッサ「カネツグさん、ありがとうございました。」


カネツグ「こちらこそ、お役にたててよかったです。

便利な機械も使わせていただきましたし。」


アミガッサ「それでは、また。」


アミガッサ達は宇宙港へ向かった。


~宇宙港:宇宙船船内~


アミガッサ「準備はいいか?」


エノキン「ああ、いつでもいいぜ」


宇宙船が宇宙港を抜けた後、アミガッサ渡されたスイッチを押した。

すると、前方に宙域移動ホールが出現した。


エノキン「これが、ワープホールか・・・。」


アミガッサ「みたいだな・・・。」


エノキン「この宇宙船のワープ機能使えればよかったのに・・・。」


アミガッサ「まあ、王国に戻れば、何とかなるかもしれん。」


エノキン「そうだな・・・。」


宇宙船はワープホールに入った。


~・~・~・~・~・~


ワープホールを抜けると、コノキ星が目の前に現れた。


エノキン「おぉ!」


アミガッサ「こんな近くに出られるのか・・・。」


???「ザー・、ザー・・、こちらコノキ王国・・・。」


エノキン「向こうから通信が・・・。」


アミガッサ「こちら、ベジー星マッシュ国より帰還したアミガッサとエノキン」


???「こちらコノキ王国宙域管制局、アミガッサ・エノキン様、おかえりなさい。

コロニーへ着艦後、第1会議室にて、王様がお待ちです。」


アミガッサ「わかりました。」


アミガッサ達は、コロニーに入り、会議室へ向かった。


アミガッサ「失礼します。

先ほど、マッシュ国より帰還いたしました。」


マツターン王「おぉ、お主らよく戻った。

じゃが、戻るのが早くないか?」


アミガッサ「それはですね・・・。」


アミガッサは、宇宙モールでの、話を王に話した。


マツターン王「そうかそうか、カネツグに会ったのか。」


アミガッサ「カネツグさんをご存知で?」


マツターン王「ああ、コノキ王国の経済協力の資金援助を頼んでおるからの。」


アミガッサ「それでは、ワープ店で、代金を出していただけたのもそれが関係しているのでしょうか?」


マツターン王「ん~、それはどうかはわからんが、まあ、コノキ王国に関りがある宇宙人であることは確かだ。」


アミガッサ「はあ・・・。」


マツターン王「本題に入るが、まずは、兵の移住者の希望数じゃが、50万人おるのだ。」


アミガッサ「50万人ですか!?」


マツターン王「そうなのだ・・・。」


エノキン「アミタケ兵の5分の1が希望・・・。」


マツターン王「あと、国民の希望者が、150万人ほど・・・。」


アミガッサ「コノキ王国の総人口はどれくらいですか?」


マツターン王「今現在は3億人だな。」


アミガッサ「希望人数が多すぎますね・・・。」


マツターン王「そうなのだ・・・。

何か選定する良い案はないか?」


アミガッサ「そうですね・・・。

兵に関しては、一家丸ごと移住できて、兵として、5年以上いる者ですかね・・・。」


マツターン王「うむ・・・。

国民はどうする。」


アミガッサ「国民も一家丸ごと移住ができて、まずは機械・化学技術の職を有する者からですね・・。」


マツターン王「うむ・・・。

それで選定してみよう。」


エノキン「王様、今のコノキ王国はどんな状況ですか?」


マツターン王「戦争が終わってから、コノキ王国は、機械産業が発展してな、ベジー星の嵐の海域を抜ける事ができる、飛行機開発に成功したのだ。」


エノキン「それでは、その技術をベジー星に?」


マツターン王「そうしたいのだが・・・。

開発会社が、他の星に技術を渡したくないらしくて・・・。

2機のみの提供しかできないそうなのだ。」


エノキン「・・・。」


アミガッサ「収納キューブの方は?」


マツターン王「収納キューブは、お主らが到着する3日前から一般に販売されておるぞ。」


アミガッサ「それでは、カネツグさまに。」


マツターン王「いや、販売はコノキ王国のみで、宇宙特許がまだなのだ。

真似をされては困るからな。」」


アミガッサ「そうですか・・・。

では、ワープ装置に関しては?」


マツターン王「ワープ装置は完成したぞ。

必要なエネルギーも抑える事に成功しておる。」


エノキン「それでは、ベジー星に戻る事も」


マツターン王「ああ、その日に帰れる。」


アミガッサ「安心しました。」


エノキン「窒素工場の事は?」


マツターン王「それは、もう少し時間をくれ。

ちと問題が出てきてな・・・(汗)」


エノキン「問題?」


マツターン王「ああ、窒素を多くあげすぎると、食すのに窒素が残りすぎると言う問題が分かってな。」


エノキン「はあ・・・。」


マツターン王「土に混ぜる窒素の量をもう少し検討したいのだ。」


エノキン「わかりました・・・。」


アミガッサ「こちらからの報告は以上です。」


マツターン王「報告ご苦労。

兵と国民の選定がしばらくかかるゆえ、しばしコノキで活動してくれ。」


アミガッサ・エノキン「はい」


マツターン王「で、さっそくなのだが、明日、ゴールデン星へ行って、カネツグに収納キューブを渡してきてはくれぬか?」


アミガッサ「カネツグさんにですか?」


マツターン王「お主らにカネツグが頼んだのであろう?」


アミガッサ「はい。

でも、特許がまだだと?」


マツターン王「カネツグなら渡してもよい。

あやつは、宇宙特許の特許院で働いておるからの。」


アミガッサ「わかりました。

明日、2人で届けてきます。」


エノキン「えっ俺も?」


アミガッサ「そんな驚くことじゃないだろ。

頼まれたのは俺たち2人なのだから。」


マツターン王「たのんだぞ。」


エノキン「はい・・・。」


その日は解散し、次の日を迎えた。


◇第6章 おしまい◇

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