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ベジタブルー  作者: シグルド
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第8章 移住完了とベジー星

 アミガッサたちが帰還した後、黒氷の取調で、毒ゼリ帝国と氷鏡国とズイキ国の関係が明らかになり、銀河総合管理局は、氷鏡国に対し、武力停止命令と、毒ゼリ帝国とズイキ国からの軍の撤退を命じた。


1ヵ月後、ズイキ国と毒ゼリ帝国からの氷鏡軍の撤退を確認した銀河総合管理局は、毒ゼリ帝国から氷鏡国の武器や戦艦などを没収し、囚われていたズイキ国の国王や国民をズイキ国に送り届け、今回の事態を納めた。


~~~~~~~~~~


コノキ王国では、銀河総合管理局から、事態の終息を聞いたマツターン王は、ベジタブル星のキクラン王に、事態の終息を伝え、そこで見つけた箱は、銀河総合管理局が回収をしていった。



~~~~~~~~~~

 

コノキ王国に帰還して2ヵ月が過ぎ、ようやく移住するアミタケ兵1万人、住民30万人が選抜された。


アミガッサ「いよいよですね。」


マツターン王「ああ、結構時間がかかってしまった。」


エノキン「30万人まとめて移住だし・・・。」


アミガッサ「キクラン王からは、住居の完成度は聞いていますか?」


マツターン王「ああ、ダイコーン王たちの尽力で、90%まで完成しているようだ。」


アミガッサ「そうですか!」


マツターン王「ベジー星に運ぶ物は、ほぼ積み込んだ、明日にでも出発はできるが、どうする?」


アミガッサ「マツターン王、私からお願いがあるのですが・・・」


マツターン王「なんじゃ?」


アミガッサ「ベジー星の王族の方々にも収納キューブを渡したいのですが・・・。」


マツターン王「うむ・・・」


アミガッサ「ベジー星の方々のお陰で、国家の設立や、城や城下の建設もできました。

そのお礼もかねてと、思ったのですが・・・。」


マツターン王「うむ・・・。

その話なのだが、キクランからも提案されていてな・・・。」


アミガッサ「キクラン王が?」


マツターン王「ああ。その為にカネツグにも働きかけてはいるのだが・・・。

あと、1ヵ月はかかるそうなのだ・・・。」


アミガッサ「1ヵ月ですか・・・。

でわ、申請が通りしだい、受け取りに行くというのでよろしいですか?」


マツターン王「ああ、特許が通れば、いくらでも持っていくのは構わん」


アミガッサ「わかりました。」


エノキン「で、出発はいつにするんだ?」


アミガッサ「そうだな。

明後日の朝に出発でいいだろう。

ベジー星で住民の移動が、終るまでに時間がかなりかかりそうだからな。」


エノキン「わかった」


マツターン王「キクランの方には、わしが伝えておこう」


アミガッサ「はい。」


そして2日後の朝。

朝靄の中、30万人のコノキ星の人々は、トリュフーンの客席に着いていく。

そして、兵士達も・・・。



トリュフーン内


アミガッサ「ベジー星へ移住される皆様、これよりコノキ星を離れ、ベジー星へ向かいます。

ベジー星のマッシュ国に到着後、指定された住居へ移られた次の日に、マッシュ場内にて、移住の祝賀会を行い、その時に、マッシュ国の国王や近隣諸国の紹介をいたします。

それでは、ベジー星マッシュ国に出発します。」


トリュフーン操縦室

アミタケ兵A「全員の収容、荷物の確認も終わりました。」


アミガッサ「エノキン、出発するぞ。」


エノキン「ああ。」


アミガッサ達は、31万人の住民と兵士を乗せコノキ星を出発した。


ナビゲーター「それでは、ベジー星へ向けワープします。」


ナビゲーターはワープ機能を起動し、1分ほどで、ベジー星へ着いた。


ナビゲーター「ベジー星へ到着」


トリュフーンはベジー星の大気圏へ突入し、マッシュ国へ到着した。

トリュフーンの周りにはキクラン王やダイコーン王、コンブーン王やゼンマイール皇帝が兵を連れて待っていた。



トリュフーン内


アミガッサ「ベジー星マッシュ国に到着しました。

タラップを降りた後、トリュフーンの後方で荷物を受け取り、住居へ向かってください。」


操縦室から、エノキンとアミガッサが降り、キクラン王の方へ向かう。


キクラン王「アミガッサ、エノキン、お帰り。

住民と兵の移住ご苦労」


ダイコーン王「アミガッサ、無事でなによりだ。」


コンブーン王「こんな小さな乗り物に30万人も乗っているのか!?」


アミガッサ「はい、客席に入った時に、大きさが3分の1程に小さくなるので、最大200万人程乗せられます。」


ゼンマイール皇帝「信じられん・・・。」


アミガッサ「どうじて、ダイコーン王さま達がおられるのですか?」


ダイコーン王「キクラン王から、聞いたのだ。

キャロット達も来ると言っていたのだが、今回は王のみでと決めていたのでな。」


ゼンマイール皇帝「兵士達には、移住してくる住民の案内等を任せているから安心するがよい。」


アミタケ兵A「アミガッサ様、住民全員が降りられました。」


アミガッサ「そうか。

キクラン王、例の飛行機をお見せしたいのですが。」


キクラン王「ああ、わかった。」


コンブーン王「例の?」


ダイコーン王「何なのだ?」


アミガッサ「以前に話していた、嵐の海域を越えるための乗り物を2機運んで来たのです。」


ダイコーン王「ほう。」


ゼンマイール皇帝「そうか。」


コンブーン王「いよいよ来たか。」


アミガッサ達は広い野原に移動し、収納キューブから2機の機体を出した。


アミガッサ「これが頼まれていた飛行機「タマホーク」です。」


コンブーン王「これで嵐の海域を越えられるのか?」


アミガッサ「はい、タマホークには、コノキ王国が把握している星の地形データ等が保存されています。

ベジー星の航行予測も記録されています。」


ゼンマイール皇帝「嵐の海域を突っ切るのか?」


アミガッサ「えっと・・・。

タマホークの飛行方法によると、宇宙に出るようです・・・。」


ダイコーン王「うむ・・・。」


コンブーン王「宇宙から通るのに危険はないのか?」


アミガッサ「絶対安全とは言えませんが、ベジー星の中で嵐の海域を突っ切るよりは安全だと思います。」


ゼンマイール皇帝「うむ・・・。

それで、タマホークとやらは、誰が操縦するのだ?」


アミガッサ「操縦は、アミタケ兵に任せます。

ただ、各国の一部の兵士にも、操縦を覚えていただこうと思います。」


ダイコーン王「わしらの兵士にか?」


アミガッサ「はい。

もし、海域の向こうの国と行き来をするさいにと・・・。」


ダイコーン王「そうか・・・。」


コンブーン王「この2機だけなのか?」


アミガッサ「はい・・・。

本当であれば1国1機用意できれば良かったのですが・・・。」


ゼンマイール皇帝「まあよい。

タマホークは、マッシュ国に置くのだろう?」


アミガッサ「まあ・・・。」


ゼンマイール皇帝「操縦を慣れているお主らが管理して運用をしてくれた方がこちらも安心だからな。」


キクラン王「えっと、アミガッサ、窒素工場の事はどうなった?」


アミガッサ「窒素工場に関しては、もうしばらく研究が必要らしく、こちらには運べてはいません。

ただ、コノキ星で販売されている収納キューブは、ベジー星での販売は可能になりました。」


キクラン王「特許が?」


アミガッサ「はい、こちらに帰還する少し前にカネツグ様より連絡があり、承認されたとの事です。」


エノキンは収納キューブをそれぞれの王に渡した。


コンブーン王「これは、戴冠式の時に使っていた物か?」


アミガッサ「はい、色々な物を収納しておくための道具です。

一応、キューブには女王様と王女様や王子様の分が収納されています。

販売は、マッシュ国でします。」


キクラン王「他には何か?」


アミガッサ「いえ、伝える事はこれくらいですね。」


ダイコーン王「このタマホークには、今からでも乗れるのか?」


コンブーン王「おい、ダイコーンよ、いきなり海域を渡るつもりか?」


ダイコーン王「いや、わしらの居るこの大陸のすべてを見たわけではないからな、それを見れないかと。」


アミガッサ「それくらいなら、今からでも大丈夫ですよ。」


アミガッサはタマホークのドアを開けた。

国王達は乗り込んだ。



タマホーク内客室


アミガッサ「航路としては、この大陸を一周して戻ってくるコースです。」


ダイコーン王「わかった。」


アミガッサ「それでは出発します。」


アミガッサと王様達はタマホークに乗りベジタリアン王国の城の上を飛んでいく


ダイコーン王「おお、わしの国があんな風に見えるのか」


キクラン王「はい、空から見ると、大陸がいかに大きく、それぞれの国がその一部分しか統治していない事がとてもわかります。」


ベジタリアン王国から旋回し、海へ向かうとセアウィード公国が見えてきた。


コンブーン王「わしの国が見えてきたぞ。」


キクラン王「セアウィード公国は海の上で栄えてきた国なので、海の領土は他の国と比較にならない程広いですが、やはり、大陸と同じでほんの一部しか統治していません。」


コンブーン王「うむ・・・。

昔から今の領土より先の海では、船が消えると言い伝えられているからな。」


キクラン王「たぶん、今の領土より外海へ出ると、嵐の海域の影響下に入るからでしょう。」


タマホークは次に山の森林地帯に向かいコケット帝国をめざす。


ゼンマイール皇帝「わしの国は領土は小さいが森林のお陰で自然の要塞となって、不意に入ったら遭難してしまうからな。」


キクラン王「コケット帝国は裏が大きな山脈のため、湿地帯が広く、森林が湿地を隠すように広がっています。」


タマホークが山脈を越えると広い海が見えその先に嵐の海域が現れた。


ダイコーン王「あれが嵐の海域じゃな?」


キクラン王「はい、セアウィードとは別の嵐の海域ですが・・・。」


コンブーン王「別のとは?」


キクラン王「えっと、セアウィード公国側の嵐の海域は海中の渦潮と上空の竜巻が暴れまわる海域なのですが、山脈の向こう側の海域は渦潮と竜巻と雷が鳴り響く海域なのです。」


コンブーン王「ふむ・・・。」


キクラン王「そのため、海域の向こうの大陸へ向かうのに安全なルートが宇宙へ出て向かうルートなのです。」


ダイコーン王「ふむ、ルートに関してはわかった。」


キクラン王「それでは、そろそろ元の場所に戻ります

よろしいですか?」


ダイコーン王・コンブーン王ゼンマイール皇帝「うむ。」


キクラン王は、タマホークを元の場所に着陸し、乗船していた王様達はタマホークから降りた。


キクラン王「先ほど飛行したのがこの大陸の全体です。


そして、大陸の外側を覆うように荒れている場所が嵐の海域です。」


ダイコーン王「うむ、われわれが生活をしているのは大陸のほんの一部だと言うことも、嵐の海域も場所によって様々だと言うこともわかった。」


コンブーン王「隣の大陸との交流はすぐにでも出来ないのか?」


キクラン王「えっとですね。

隣の大陸との、交流や国交に関しては、こちらの準備や開発などもありますので、未定です。」


ダイコーン王「わかった。」


王様達は、それから何度も会議を繰り返し、数年後、キクラン王により、隣の大陸のイーネ王国とギームバク王国との交渉を行い、それぞれとの国交を開始した。

さらに数年後、マッシュ国を中心に、ベジタブル王国・セアウィード公国・コケット帝国とも国交を開始し、長い年月平和な時代を送っていくのであった。



◇おしまい◇

『ベジタブルー』を全話読んで頂き、ありがとうございました。

終わり方が、イマイチな気もしますが、これで完結です。

今までありがとうございました。


徐々にではありますが、投稿はしていきます。

これからもどうぞ宜しくお願いします。

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