第7章:トラブルと銀河警備隊(後編)
アミガッサたちは、コロニーを出発、すぐにワープをし、イモヅル星の裏側に出た。
ナビゲーター「ステルス機能を起動
惑星索敵レーザー照射」
船内にイモヅル星のホログラムが表示された。
アミガッサ「惑星の外には、何もいないようだな。」
エノキン「内部は見れないのか?」
ナビゲーター「惑星内部を索敵するには、大気圏に入らなくてはいけません。」
エノキン「どうする?
大気圏内は危険かもしれないぞ?」
アミガッサ「ああ、わかってはいるが、索敵する間だけ突入しよう。」
エノキン「索敵時間はどれだけかかる?」
ナビゲーター「索敵には5分ほどかかります。」
エノキン「他の機能との併用で何とかならないのか?」
ナビゲーター「惑星内の索敵中は、ステルス機能も停止します。」
アミガッサ「5分何とか稼ごう。」
アミガッサたちはイモヅル星の大気圏に突入した。
ナビゲーター「ステルス機能停止、惑星内索敵レーザー照射」
2分が経った頃、全方位レーダーに2つの反応が現れた。
???「そこの不審な機体、大人しく着陸せよ。
従わない場合撃ち落とす。」
エノキン「だってさ?」
アミガッサ「索敵状況は?」
ナビゲーター「50%索敵完了」
アミガッサ「エノキン、逃げるぞ。」
エノキン「ああ。」
アミガッサたちは、2機を振り切るように逃げる
そして2分が過ぎ・・・。
ナビゲーター「索敵完了!
ステルス機能起動!」
???「どこだ!」
アミガッサたちは大気圏内を離脱し宙域でコノキへワープした。
エノキン「ふぅ・・・。」
アミガッサ「索敵結果は?」
ナビゲーター「索敵結果を表示します。」
エノキン「イモヅル星内は毒ゼリ帝国の戦闘機だらけだな・・・。」
アミガッサ「ズイキ国の人間は?」
エノキン「索敵には無いようだ。
全滅したのか、もしくはどこかに隔離されているか・・・。」
アミガッサ「これだと、セリ星に近づくのは無理そうだぞ?」
エノキン「ああ、ステルス機能を使うと見つからないようだが、索敵にはステルス機能を停止しないといけないからな・・・。」
アミガッサ「一度コロニーに戻り作戦を練り直すか・・・。」
エノキン「ああ・・・。」
アミガッサたちは、マツターン王にイモヅル星の現状と索敵機能の事を報告した。
マツターン王「無事でなによりであった。
やはり毒ゼリ帝国が居たか・・・。」
アミガッサ「はい、ズイキ国の人たちが見当たらなかったのは、隔離されている可能性があると考えます。」
マツターン王「うむ・・・。」
アミガッサ「あとは、索敵中のステルス機能の停止を何とか出来ないですか?」
マツターン王「それなら、何とかなるぞ。」
アミガッサ「どうするのですか?」
マツターン王「トリュフーンの外側に自立型索敵ユニットを付ければよいのだ。」
エノキン「!!」
マツターン王「すまんすまん、その事をすっかり伝え忘れていた・・・。」
アミガッサ「それでは、隠れながら調べられるのですね?」
マツターン王「ああ、だが、内臓機能と違い、10分ほどかかるがな・・・。」
アミガッサ「隠れながら調べられるのでしたら、ユニット守りながら何とかなります。」
マツターン王「そうか、ならセリ星の方もたのんだぞ。」
アミガッサ「はい!」
アミガッサたちは、索敵ユニット取り付け、イモヅル星にワープ後、セリ星に向かった。
エノキン「いよいよ、敵の本拠地か。」
アミガッサ「ああ、まずは惑星自体だな。」
ナビゲーター「惑星索敵レーザー照射」
船内にセリ星のホログラムが表示される。
エノキン「細長いな・・・。」
アミガッサ「宙域の機体は?」
ナビゲーター「毒ゼリ帝国のコロニー1機、戦闘艦5機、戦闘機20機、民間機1機、あと・・・。」
アミガッサ「あと・・・?」
???「そこの不審船ステルスを解除し、姿を見せよ」
アミガッサ「!!」
エノキン「!!」
???「ステルス機能を停止し姿を現せ!」
アミガッサ「逃げるぞ!」
アミガッサたちは、ワープに飛び込んだ。
だが、急いでワープを開いたせいか、コノキ星ではなく、銀河総合管理局に来てしまった。
エノキン「デカい・・・。」
アミガッサ「ここって・・・。」
ナビゲーター「ここは、銀河総合管理局です。
宇宙中の星々の情報を取り扱い、新たに生まれた星などの調査を行う、施設です。
カネツグさまが居る特許院もここにあります。」
追っての機体「お前たっ・・・!」
銀河警備隊「そこの2機、何をしている、ここは銀河総合管理局だぞ。
武装を解除し、その場で停船せよ。」
トリュフーンと追手の機体は、停船し、銀河警備隊に拘束される。
警備隊員1「名前と所属惑星名と国家名を言え。」
アミガッサ「アミガッサと言います。
惑星は、コノキ星
国家名は、コノキ王国です。」
エノキン「名前はエノキン
惑星はコノキ星
国家はコノキ王国です。」
警備隊員1「よし。
そっちは。」
追手「黒氷だ。
惑星は、氷柱星
国家は、氷鏡国だ。」
警備隊員1「!!」
黒氷「なんだ、答えただろ」
警備隊員1「あ、ああ。」
3人は、銀河取調室に1人づつ入れられる。
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・アミガッサ
銀河取調室1ではアミガッサが聴取を受ける。
警備隊員1「ここに来た目的は?」
アミガッサ「私とエノキンはコノキ王国のマツターン王の命で、ズイキ国と毒ゼリ帝国の偵察任務のため、宇宙船で毒ゼリ帝国を調べていたところ、発見されたため、急遽逃げた先がこちらだったのです。」
警備隊員1「では、こちらには間違って来たと?」
アミガッサ「はい。」
警備隊員1「では、コノキ王国に聞けば、確認がとれますか?」
アミガッサ「はい、任務に関してはマツターン王にお聞きいただければ。
私とエノキンの事でしたら、特許院のカネツグさまにお聞きされればわかると思います。」
警備隊員1「わかりました。」
警備隊員1は、取調室から出て行く。
・エノキン
銀河取調室2ではエノキンが聴取を受ける。
警備隊員2「えっと、エノキンと言ったかな?」
エノキン「はい。」
警備隊員2「ここへ来た目的は何かな?」
エノキン「えっと、もう一人のアミガッサも同じ事を答えているかもしれないが、逃げて来た先が、たまたま銀河総合管理局だっただけです。」
警備隊員2「逃げて来た?
何処からでしょう?
あと、理由も言ってもらえた方がわかるのですが・・・。」
エノキン「私とアミガッサは、先ほど乗ってた宇宙船で、セリ星の毒ゼリ帝国を偵察していました。
その偵察途中で、相手側に見つかり、急いで逃げた先がここだったのです。」
警備隊員2「ふむ・・・。
ガチャ!
警備隊員1「隊長、ちょっと・・・。」
警備隊員2「ん?」
警備隊員1「アミガッサと言う方が言うには・・・。」(小声)
警備隊員2「わかった、こちらから聞いてみる。
エノキンさん、少し休憩です。
ここで少し待っていてください。」
エノキン「はい・・・。」
警備隊員1と2は部屋から出て行く。
・黒氷
銀河取調室3では黒氷が聴取を受ける。
警備隊員3「単刀直入に聞くが、ここへ来た目的は?」
黒氷「あいつらを追って、来ただけだ。」
警備隊員3「追って来た?
それはどうしてだ?
コノキ王国と氷鏡国とは何も無いはずだが?」
黒氷「あいつらが、隠れてこちらに来たからだ。
停止命令を無視して、逃げたからだ。
何が悪い!」
警備隊員3「だが、お前たちが来たワープの発生場所は氷鏡国ではなく、毒ゼリ帝国からだが、その理由は?」
黒氷「答えられない。」
警備隊員3「答えられないのは、ズイキ国と関係があるのではないのか?」
黒氷「それも答えられない。」
ガチャ!
警備隊員1・2「ちょっと・・・」
警備隊員3「はい。」
警備隊員3は部屋から出て行く。
・警備隊員1・2・3
警備隊員2「それでどうだ、何か聞けたか?」
警備隊員3「いえ、追って来たとしか・・・。」
警備隊員2「特許院のカネツグさまに聴いてみたら、たしかに、アミガッサとエノキンは、お知り合いのようだ。」
警備隊員1「こちらは、コノキ王国のマツターン王に、お伺いしたところ、偵察任務を命じたようです。」
警備隊員2「では、アミガッサとエノキンの2人は釈放してもいいようだな。」
警備隊員1「はい。」
警備隊員2「黒氷は、私が聴取しよう。
アミガッサさんとエノキンさんに帰っても良いと言って見送ってくれ。」
警備隊員1・3「はい。」
警備隊員2は取調室3に入る。
・アミガッサ
警備隊員1「お待たせしてすみませんでした。
確認が取れましたので、エノキンさまとお帰りください。」
アミガッサ「はい。」
・エノキン
警備隊員3「お待たせしてすみません。
アミガッサさんを聴取していた者と確認が取れました。
アミガッサさんとお帰り下さい。」
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銀河総合管理局宇宙港でアミガッサとエノキンは合流しトリュフーンに乗り込んだ。
警備隊員1「アミガッサさんとエノキンさん、毒ゼリ帝国の偵察で、こちらも新しい情報が得られ助かりました。
気を付けてお帰りください。」
アミガッサたちはワープホールを通りコノキ王国に帰還した。
◇第7章 おしまい◇




