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第2話
「雨が止んだら、西の街へ行くよ。俺の家があるんだ。…大丈夫?」
「大丈夫です…。」
「家に着いたらまず、リオンの物を揃えなくちゃだね!服とか、靴とか…どんなのが好き?」
「…動きやすいものが好きです。」
「分かった!かわいいの仕立てようね〜!」
異様にテンションの高いルトヴィクに若干懸念しつつ、リオンに少しだけ、生きる気力が湧いていた。不信感、と言った方が正確だろう。
何故、こんなにも好意的なのか。とリオンが思案していると、再び声をかけてきた。
「…疲れてるよね、寝てもいいよ?」
「平気、です」
「ほら、子供が無理しないの。毛布使って?何かあったら言ってね。」
「……はい」
勢いに負けて横になると、すぐに睡魔が襲ってきてそのまま意識が落ちつて行った。