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終焉の始まり

仕事が忙しくてろくに書けませんでした・・・

急ピッチで書いたものなので短かったり変だったりするかもしれませんが、許してください。

*

今から十数年前。人間は種を分けた。

人という枠組みを超え、世界をコントロールする『神種(こうしゅ)』。祟りを呼ぶ獣として扱われ、神種の僕と成り果てた『隷種(れいしゅ)』。

別にこれは偶然が引き起こしたことではない。むしろ櫃然的なことだった。

『平等』を口ずさみながら『戦争』を好む化け物共。人間はこの世界に生を持った時から今までそうあり続けた。その結果が招いたこの災凶だ。

その理は創成された当初、隷種の大きな反感によって一度無に帰すはずだった。


だが、そうはならなかった。


毎日の如くから与えられる食事(エサ)。キレイな衣類(布切れ)も与えられ、ついには大きな家(ブタ小屋)まで与えられる始末。

働かずとも生きていける甘ったれた世界。そんな世界の生活にを前に隷種の人々も抵抗する気が失せてしまった。

そう。完全に家畜と成り果てたのだ。

こうして旧アメリカを含む東の地に神種が、旧ロシアを含む西の地に隷種を含む家畜共が住み続ける歪な世界が誕生した。


だがそれから数年後。そんな均衡も、崩れ去る。


『え?神種の奴ら、俺たちを消し飛ばすだって?おいおい、冗談だろ?』

『冗談なわけないだろ!!シュン、俺たち消されるぞ・・・!』

『おいおい・・・今日は4月1日でもないぞ?もっと言えばもう午後だ。ウソつくならせめて4月1日の午前中にしてくれ』

俺はいつもみたいに家で神種共のゴミ溜めから降ってきたであろう少量のタバコをちょっとずつ吸いながら、突然駆けてきたトウマの言葉を適当に聞き流す。

だがトウマは俺から視線を外すことなく、真っ直ぐ言葉を続けた。

『いいか?これはウソでも冗談でもない、忠告だ。今すぐここから離れるぞ』

そう言うとトウマは俺の家にあるものを(と言っても俺とトウマはここで二人で暮らしていて、個人のものといえば俺が今吸っているタバコくらいだが)片っ端から袋に詰めていく。

『おいおいおいおい!何やってるんだよおまえは!』

『何って・・・話聞いてただろ!逃げるんだって!』

『逃げる?!何処にだよ!』

『何処って、そりゃあ・・・』

言葉を濁らせたトウマは俺から視線を外し、ある一点を見つめる。

『–––っ!おまえ、まさか・・・!』

『もうこれしかないんだ・・・俺は天国に逃げるぞ。』


天国。神種が住む場所、つまりは東の地だ。

確かにいくら俺たちを消し飛ばすと言っても無理心中しようなんて考えでもないはずだ。だが・・・

『俺たちはあそこには行けない・・・おまえだってわかってるだろ?俺たちには–––』

俺はそう言いながら首元にある金属状の輪っかを撫でる。

俺たちはこの首輪で管理されている。反乱、違反行為を抑制するためだ。もちろん、俺ら隷種が天国に行くことだって違反行為だ。

『わかってる、そんなこと。けどなシュン。おまえだってわかってるはずだ。俺たちが今いるところも天国だってことを』

トウマは冷や汗を額から垂らしながら笑みを浮かべ、俺の家の床を、この地を指差す。


東を神種が住まう国、天国だとすれば、西は家畜共の住まう国、地国。

その二つはビームで地を割き、そこを国境として分けることにより暮らしていた。

しかし、問題が発生した。

俺たちが今いる小さな島国は数多くの活断層を有しており下手にビームで真っ二つにすると溶岩が流れ出し、他の大陸にまで被害を生むことになる。

そこで神種が出した案はその地に神種、隷種共に使用可能な病院を建て、その地でだけ神種と隷種の共存を許可するというものだ。

もちろん、受けられる医療の種類に違いはある上、住む場所もちゃんと東と西で分けられているが。

『な?共存してるって言ってもさすがに西側を攻撃することはないだろ?しかもこの程度の距離だったら俺たちが作ったオンボロ車でも今日の夜には西側に行けるぜ?』

『確かに行けるな。けどな、この話でまかしだろ?んなもんに無理回され時間無駄にした挙句、下手したら死ぬとか・・・どんなバツゲームだよ』

『シュン!おまえまだ信じてなかったのかよ!・・・あぁ、もうわかった。おまえはここに置いて行くからな。あとで泣き言見ても知らねーからな!』

さすがに話をろくに聞こうとしない奴を気にかけるほど気が回らなくなったのかそう言って一気に荷物を固めると、それと自分の体を俺たちがゴミ溜めから拾ってきたゴミで作ったゴミ車に投げ込み、最後に「知らねーからな!」ともう一度捨てゼリフを残して去って行った。

そして残された俺。

『・・・クソオヤジに聞いてみるか』

俺のオヤジは病院のサポーターであり、同時に神種と共に研究をしている隷種から見たら変わり種の人間だ。もしかしたらさっきの話が本当かどうかも知っているはずだ。

俺は人差し指と中指で挟んでいたモノを踏み潰し、その足で西へと向かった。

過去編です。

今回は心理系の話は盛り込んでませんが、時間軸を戻した時からちょっとずつ盛り込めたらと思ってます。

あと、設定めちゃくちゃかもしれませんめちゃくちゃです。

これが作者の真骨頂です。諦めてください。

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